スズキ・ハスラーやダイハツ・タフトのように“遊び”を打ち出すクルマが増えてきた。でも、人それぞれの遊び方が異なるように、遊べるクルマの概念も違うはず。ここでは4人の識者が考える“遊べるクルマ”を語ってもらおう。
※こちらの記事は「GetNavi」 2020年10月号に掲載された記事を再編集したものです。
【No.1】岡本幸一郎にとって、“遊べる”クルマとは
目的地に着くための移動手段ではなく走ることを存分に楽しめるクルマ
スズキ
スイフトスポーツ
187万4400円~214万1700円
スイフトのなかでもスポーツ性能をとことん追求したモデル。軽量高剛性の新プラットフォーム「HEARTECT(ハーテクト)」と直噴ターボエンジン、970kgの軽量ボディが生み出す“意のままの走り”を楽しめるモデルだ。
SPEC●全長×全幅×全高:3890×1735×1500mm●車両重量:970kg(6MT)●パワーユニット:直列4気筒DOHC+ターボ●最高出力:140PS(103kW)/5500rpm●最大トルク:230Nm(23.4kg-m)/2500~3500rpm●WLTCモード燃費:17.6km/L(6MT)
意のままに操れる楽しみは走ることを遊びにする
“遊べる”にも色々あるけれど、クルマを使って何かをするのではなく、運転したときの感覚が楽しいので、走ることそのものが遊びになるのがスイフトスポーツだ。このクラスの日本車では珍しいターボ付きのエンジンはとってもパワフルで、6速に刻まれたMTのシフトフィールも気持ちイイ。ハンドリングも刺激的で、行きたい方向にスイスイと曲がれるのも楽しい。小柄で軽いからすべて手の内で意のままに操れる感覚もある。目的地までの移動手段ではなく、アクセルを踏んでシフトチェンジしてステアリングを切って、ただ走っているだけで存分に楽しめてしまう。しかもリーズナブルな価格なのもうれしいじゃないか!
【No.2】並木政孝にとって、“遊べる”クルマとは
ガンガン積めて、ガンガン走れて相棒になれるクルマ
ダイハツ
ハイゼット トラック ジャンボ
111万6500円~143万5500円
キャビン長を拡大してリクライニングできるシートを備えた、くつろげる軽トラック。荷台長は1650mmと十分で、長尺物の積載に便利なスペースを確保し、1990mmの荷台フロア長も実現している。
SPEC【ジャンボ SAⅢ 4WD 4AT】●全長×全幅×全高:3395×1475×1885mm●車両重量:850kg●パワーユニット:直列3気筒DOHC●最高出力:53PS(39kW)/7200rpm●最大トルク:60Nm(6.1kg-m)/4000rpm●JC08モード燃費:17.4km/L
日本が誇る元祖SUVはひとり遊びの強い味方
ボクにとって遊べるクルマの定義は「ひとり遊び」ができること。最近は密を避けることが当たり前だが、ひとりで遊べる趣味を持っているとコロナのストレスなど微塵も感じない。趣味であるキャンプや釣りは仲間たちと楽しむこともできる一方、ひとりで楽しむこともできる。そう考えると、日本が誇る元祖SUV、ハイゼット トラック ジャンボがベストな選択。居住スペースは余裕があり、リクライニングができるので快適。その気になれば荷台にテントを張ってキャンプもできる! 車重の軽い軽トラは悪路にも強く、4WDを選べば鬼に金棒。最近はカラバリも豊富で、商用車のイメージが薄くなっているのも大きな魅力だ。
【No.3】清水草一にとって、“遊べる”クルマとは
ただそこにある、走るだけで非日常を味わえるクルマ
マツダ
ロードスター
260万1500円~333万4100円
風と一体になる喜びを体感できるライトウェイトオープンスポーツ。どこから見ても美しいエクステリアデザインと、ドライビングを楽しむためにシンプルにまとめあげられたインテリアデザインの調和も美しい。FR専用設計の1.5Lガソリンエンジンで、軽快な走りを楽しめる。
SPEC【S Leather Package 6EC-AT】●全長×全幅×全高:3915×1735×1235mm●車両重量:1060kg●パワーユニット:1496cc直列4気筒DOHC●最高出力:132PS(97kW)/7000rpm●最大トルク:152Nm(15.5kg-m)/4500rpm●WLTCモード燃費:17.2km/L
走るだけで楽しく美しい 世界で見ても稀有なモデル
クルマで遊ぶというと、何か荷物を積んで、というのが一般的だけど、クルマは本来走るだけで遊びになる。ボディが美しければ、洗うのも遊び。いや、見るだけでも遊びと言える! ロードスターは、ただ走るだけでいろいろ遊べる。オープンにして良し、クローズにして良し。真夏の夜のオープンドライブはまさに非日常だし、ロングドライブはちょっとした冒険気分。2シーターのオープンスポーツに、どう荷物を積もうか思案するのも遊びだ。そして、ロードスターは美しい。全世界の現行モデルのなかで、ナンバーワンではないだろうか? このサイズでこのグラマラスなボディ。そこにあるだけで遊びになるのだ。
【No.4】上岡篤にとって、“遊べる”クルマとは
目的地に確実にたどり着き無事に帰って来られるクルマ
トヨタ
ランドクルーザー
482万6800円~697万4000円
世界170か国以上で愛されている最強4駆SUV。現行モデルでは5つの路面状況に応じたブレーキ油圧制御と最適な4輪駆動配分を行う「マルチテレインセレクト」を搭載。ドライバーはセレクトスイッチを操作するだけだ。
SPEC【ZX】●全長×全幅×全高:4950×1980×1870mm●車両重量:2690kg●パワーユニット:4608ccV型8気筒●最高出力:318PS(234kW)/5600rpm●最大トルク:460Nm(46.9kg-m)/3400rpm●WLTCモード燃費:6.7km/L
絶対的な走破性能は行動範囲を広げてくれる
ランドクルーザーは目的地に確実にたどり着き、そして無事に帰って来られることを使命とするクルマだ。高度なテクニックがなくとも、スイッチ操作ひとつで悪路を突破できることへの安心感は絶大。さらにはモニターを通じて現在のタイヤ位置と進むべき道も教えてくれる。頼れるランクルは、行動範囲をグンと広げてくれる。
世界でもその信頼は高く、中東ドバイなどで催行されるデザートサファリ(砂漠ツアー)で使われるのは、ほぼランクル。砂漠のど真ん中で壊れてしまえば、それは死に直結する危険になる。そんな遊びにランクルが使われるのも、無事に帰って来られる走破性能を有しているからだ。
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