【お宝発見その⑦】五箇荘駅からは謎の線路跡が南に延びる
愛知川宿から近江鉄道の愛知川駅はほんの200mあまり。駅にはコミュニティハウスもあり、観光案内所もかねている。次の五箇荘駅(ごかしょうえき)も鉄道好きには気になるポイントがある。
ちょうど五箇荘駅の南で、東海道新幹線の高架橋が近江鉄道本線の上を通る。そのあたりから、謎の引込線が。鉄道要覧等にも記載がないが、かつては東側を流れる愛知川岸まで線路が敷かれていた。河畔に西武グループの関連会社である西武建設の砂利採取場があり、そこへ向う引込線が敷かれていたのだった。今は途中で線路が途切れているが、線路上の雑草は、刈り取られていて、架線柱や架線も残っている。
五箇荘駅バラスト積載線とも呼ばれるこの路線、廃線ではなく、バラストやレールの積み込みに使われている路線だ。とはいえ運転の頻度は非常に少ない。地元在住の鉄道ファンから時々、目撃情報がもたらされるぐらいのものとなっている。バラスト・レール輸送に使われるのは、以前に旅客用にも使われていた220形電車で、後ろにバラスト散布用のホッパ車を数両連結して走る様子が報告されている。いずれにしても目撃例も少なく、非常に気になる線路だ。
さて五箇荘駅の次は田園の中の駅、河辺の森駅だ。こちらは2004(平成16)年開設とまだ新しい駅だが、駅前から住宅地まで離れていて、一日の乗降客も10人前後と少ない。駅前後、左右の田園風景を眺めつつ八日市駅に到着した。
今回の近江鉄道本線の旅は、見どころ・お宝が多くここで終了。次週、2回目として八日市駅から先と多賀線をレポートしたい。