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2020/12/22 6:00

誕生は必然ーー電動式ハーレーダビッドソン「ライブワイヤー」を写真多めで解説

タッチスクリーンで、7つのライドモードを選べる

↑ハンドル中央に装備されたタッチスクリーンにより、乗り味の異なるモードを操作できる仕組み

 

ライブワイヤーは完全電動であるがゆえ、ハンドル中央に装備されたタッチスクリーンによって、個体の全てを把握、操作できるのも特徴です。スピードメーター、バッテリー残量がわかるほか、本モデル特有のライドモードを選ぶことができます。

 

ライドモードには、4つのプログラムモード、3つのカスタムモードがあり、それぞれの特徴は下記になります。

1.スポーツモード
ライブワイヤーの潜在的な性能を、ダイレクトかつ正確に引き出し、 フルパワーと最速のスロットルレスポンスを可能にするモード

2.ロードモード
日常的に使用するための技術をブレンドし、ライダーにとってバランスのとれたパフォーマンスを発揮するモード

3.レインモード
抑制された加速と限定された再生を実現。より高いレベルの電子制御介入を強調するモード

4.レンジモード
スロットル入力に対してスムーズかつ的確なレスポンスを実現するためのセッティングをブレンド。高いレベルでのバッテリー回生を行い、走行距離を最大限に引き出すことができるモード

5.カスタムモード(3種類)
ライブワイヤーをオフにした状態で、タッチスクリー ンにA、B、C と表示されるカスタムモードを最大3つ作成することが可能。パワー、回生、スロットルレスポンス、トラクションコントロールのレベルを特定の範囲内で組み合わせて選択することができます

 

このように自分のライディングスタイルに合わせて、最も相応しいモードに設定すれば、より快適な運転を楽しめるのもライブワイヤーの特徴でもあります。

↑その気になれば、ポテンシャルを最大限発揮できるのも特徴。2020年9月にアメリカ・インディアナポリスで開催されたドラッグレースでは、ライブワイヤーは市販電動バイクの最速記録を樹立しました(200m=7.017秒、400m=11.156秒、時速177.6km)

 

バイク本来の機構も、細部にまでこだわりが!

↑バイク本来が持つ機構も、細部にわたってこだわり抜かれたライブワイヤー

 

ここまで主にライブワイヤーの電動システムの特徴を紹介しましたが、では肝心のバイク本来が持つ機構はどうなっているのでしょうか。まず、フレームには鋳造アルミが採用されており、バイク全体の軽量化に寄与しながら、もちろん強度を高めています。

↑ボディを支える艶消しブラックのフレームは、鋳造アルミによるもの

 

そして、乗り味と確実な制御機能を実現させるためフロントに、SHOWAによるSFF-BP(フルアジャスタブル倒立フロントフォーク)、リアにBFRC-lite(フルアジャスタブルリアショック)が採用されています。さらにフロントブレーキのキャリパーはBremboのMonoblockを採用。300mm径のデュアルローターをしっかりグリップしてくれます。

↑SHOWAのフルアジャスタブルリアショックを搭載したリア付近。もちろん好みの伸び側減衰力に調整することができます

 

↑SHOWAのフルアジャスタブル倒立フロントフォークに付随する足回り。Bremboのキャリパーを採用

 

さらにライブワイヤーのためにミシュランが特別設計したScorcher Sportタイヤが履かれており、コーナリングでのグリップも十分。あらゆるライドでスタビリティーを発揮します。

↑ミシュランによるライブワイヤーのためのタイヤ、Scorcher Sport。フロントが17インチ×120、リアが17インチ×180

 

そして、最後。忘れちゃいけない気になるフロントとリアのルックスです。まず、フロント極めてシンプルなライト周りですが、ウィンカーなどの保安部品の細部がどことなくレーシーな印象を与える一方、ミラーはこれまでのハーレーに多かった段のついたケースのものを採用。このフロントから温故知新を具現化したような印象を受けました。

 

さらにリアはナンバープレートの両サイドにウィンカーを、フェンダーを支えるフレームにストップランプを配置。極力出っぱらさせないよう、細部まで工夫が施されています。これら無駄な装飾をせず、どことなくあえて無骨さを残している点は、ハーレーダビッドソンの流儀のようにも感じた筆者でした。

↑極めてシンプルなフロント周り

 

↑これ以上はありえないことをわからせてくれるほどの、極めてシンプルなリア周り

 

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