クロスバイクタイプと同等の走行性能
「Verve+ 2 Lowstep」はクロスバイクタイプの「Verve+ 2」とスペック的にはほぼ同じと書きましたが、違いがあるのが乗車姿勢。フレーム形状が異なるため、乗り降りがしやすいのに加えて、乗っているときの姿勢がやや上半身が起きたアップライトなものになります。クロスバイクに採用される三角形を組み合わせたようなフレームに比べ、上辺がつながっていないので剛性を高く保つのが難しい形状ですが(クロスバイクやロードバイクに乗った後、ママチャリに乗るとフレームがヨレているのが体感できるほど)、トレックが作っただけあって剛性が落ちているようには感じません。
BOSCH製のドライブユニットはアシスト感もパワフルで、車体の重さを感じることなくグングン加速します。上体が起きたライディングポジションなので、速そうには見えませんがクロスバイクタイプのe-Bikeと全く遜色ない走行性能です。
パワフルなアシストは登り坂になると、さらにその恩恵を感じます。ペダルを回しているだけで結構な斜度のある坂もグイグイ登って行ってしまう感じ。アシストモードは4段階に切り替えられますが、最もパワフルな「TURBO」は加速しすぎて慣れていないとちょっと怖いくらいです。登り坂でも、ひとつ下の「SPORT」に入れておけば十分でしょう。
シティサイクルのような見た目ですが、「Verve+ 2 Lowstep」はトレックとBOSCHが力を合わせて開発しただけあって、クロスバイクに引けを取らない走行性能。それでいて、「Active Line Plus」はアシスト中のモーター音が非常に静かなのも魅力。普段はのんびり街乗りに使い、休日はクロスバイクと一緒にサイクリングロードに走りに行くといった使い方もできてしまいます。もうひとつ、BOSCH製ユニットの利点だと感じるのが、走り始めてからでも電源をONにできること。他社製のユニットは一度止まってから電源ONにしないとアシストが効かないのですが、BOSCH製は電源OFFのまま走り出したとしても、走りながらONにしてそのままアシストを効かせられます。地味ですが、これは結構便利な機能。クロスバイクタイプの「Verve+ 2」と好みに合わせてスタイルを選べるのも魅力です。
撮影/松川 忍
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