〜〜全国で進む新線計画その1 東京都・神奈川県編〜〜
この1月に首都圏の鉄道事業者から2つの新線計画について発表があった。1つは「相鉄新横浜線・東急新横浜線開業」であり、もう1つは東京メトロ2路線の延伸に関して鉄道事業許可の申請だった。
今回は、全国で進む新線計画のうち、東京都と神奈川県内の新線計画を追った。中でも来年春に開業する相鉄新横浜線・東急新横浜線と、注目度が高い羽田空港アクセス線の2路線を中心に紹介しよう。
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【はじめに】都内&神奈川県で進みつつある7ルートの新線
東京都と神奈川県で進む新線計画の概要をまず見ていこう。具体化しつつあるのは次の7ルートだ。
〈1〉相鉄新横浜線・東急新横浜線(以下「相鉄・東急新横浜線」と略)
・新線区間:「相鉄新横浜線」羽沢横浜国大駅〜新横浜駅・約4.2km、「東急新横浜線」新横浜駅〜日吉駅・約5.8km
・開業予定:2023(令和5)年3月予定
〈2〉羽田空港アクセス線(仮称)
・新線区間:田町駅〜羽田空港新駅(東京貨物ターミナル駅付近〜羽田空港新駅、建設予定区間約5km)
・開業予定:2029(令和11)年度ごろ
〈3〉横浜市営地下鉄ブルーライン延伸計画
・予定区間:あざみ野駅〜新百合ケ丘駅約6.5km
・開業予定:2030(令和12)年ごろ
〈4〉東京メトロ有楽町線延伸計画
・予定区間:豊洲駅〜住吉駅約4.8km
・開業予定:2030年代半ば(目標)
〈5〉東京メトロ南北線延伸計画
・予定区間:品川駅〜白金高輪駅約2.5km
・開業予定:2030年代半ば(目標)
〈6〉多摩都市モノレール延伸計画・箱根ヶ崎ルート
・予定区間:上北台駅〜箱根ケ崎駅約6.7km
・開業予定:2032(令和14)年ごろ
〈7〉多摩都市モノレール延伸計画・町田方面延伸ルート
・予定区間:多摩センター駅〜町田駅約16km
・開業予定:未定
相鉄・東急新横浜線を除き、開業予定が2030(令和12)年以降と〝気の長い〟計画である。しかし、新路線の開業は非常に時間がかかるものでもある。
例えば相鉄・東急新横浜線、相鉄・JR直通線となる「神奈川東部方面線」の計画が立てられたのが、2000(平成12)年の初頭、国土交通省の工事施行認可を受けたのが2009(平成21)年で、まず相鉄・JR直通線の起工式が2010(平成22)年3月25日に行われた。同線は工事に9年の歳月がかかり、2019(令和元)年11月30日に開業している。計画が立てられてから20年あまり、起工してから10年弱と、新線の開業には非常に長い期間を必要とすることが良く分かる。
さらに、相鉄・東急新横浜線の工事はその後も続けられ、こちらの開業は1年後に迫っている。まずは相鉄・東急新横浜線の計画と現状を見ていこう。
【相鉄・東急新横浜線①】新横浜駅へのアクセスがスムーズに
相鉄・東急新横浜線は、相模鉄道の西谷駅(にしやえき)と東急電鉄東横線の日吉駅間を結ぶ。この路線のうち、西谷駅〜新横浜駅間・約6.3kmが「相鉄新横浜線」で、その先の新横浜駅〜日吉駅間・約5.8kmが「東急新横浜線」となる。
西谷駅〜羽沢横浜国大駅間・約2.1kmは、相鉄・JR直通線の一部としてすでに開業し、JR埼京線へ乗り入れる列車が運行されている。2023(令和5)年3月に開業する区間は、羽沢横浜国大駅〜日吉駅間・約10kmとなる。
この新路線の開業で、より便利になるのが東海道新幹線・新横浜駅の利用だろう。現在は新横浜駅ではJR横浜線と、横浜市営地下鉄ブルーラインの2線のみ連絡で、決して便利とは言えなかった。
新線開業後は相模鉄道、東急東横線・目黒線との相互乗り入れが行われ、東海道新幹線の利用が非常に便利になる。沿線に住む人たちだけでなく、これまで品川駅、東京駅を使ってきた利用者の中にも、新横浜駅の利用を考える人も多くなりそうだ。
【相鉄・東急新横浜線②】各駅近辺の工事の進み具合を見る
ここからは沿線模様と工事の進捗具合を写真でチェックしていこう。
一足先の2019(令和元)年11月30日に開業した相鉄・JR直通線。唯一の中間駅として羽沢横浜国大駅が設けられた。羽沢横浜国大駅は東海道貨物線の貨物駅・横浜羽沢駅に隣接する。すぐ横にある貨物駅には旅客列車が停車しない。駅ができるまでは非常に辺鄙な場所だった。
路線開業日以来、同駅におよそ2年2か月ぶりに訪れてみた。駅の近くには大型ドラッグストアもでき、大規模なマンションも建設中で、乗り降りする利用者の姿もちらほら見かけるようになってきていた。
この駅の北側で相鉄・東急新横浜線の線路と、相鉄・JR直通線の線路が分岐する。
羽沢横浜国大駅周辺での工事は、平行する道路の整備を除いてほぼ完了していた。相鉄・JR直通線と一緒に工事を進めたため、進捗具合も早かったのであろう。開業に向け準備万端のように見えた。
次に新横浜駅を訪れる。新線は新横浜駅の西側、県道13号線(環状2号道路)の地下部分に設けられる。同駅部分では、道路の中央部に大型重機が置かれるなど、今も工事が続けられていた。とはいえ2年ほど前に訪れた時に比べると、重機が減り、開口部が閉ざされるなど、工事が進んでいるように見受けられた。
次に新線唯一の途中駅・新綱島駅へ向かう。新線の開業後にはスムーズに巡ることができるルートも、今はかなり遠回りしなければならない。
新綱島駅の最寄り駅、東急東横線の綱島駅に降りたが、付近に新駅らしき入口等がない。駅の職員に聞いてみると、綱島駅の東口を出て、さらにその先にあるという。
新駅の新綱島駅は東口から100mほど、約1分の距離に生まれる予定だ。綱島街道沿いに「綱島トンネル」と「新綱島駅」の建設工事が進められていた。新線はこの綱島街道の下を通り抜ける。
設営工事用の大きな建物が設けられていて大型車両の出入りが頻繁に行われていた。入口に掲げられた工事期間を見ると今年の5月25日までとなっていた。3か月後にはほぼ、この区間の主要な工事は終わりそうだ。
次に日吉駅へ向かう。この駅で新線と東急東横線が合流するわけだ。駅周辺を見て回ると……。
東急東横線の高架線の下に地下へ潜る新線が新設されていた。駅周辺ではすでに路盤工事は終了しているようだ。途中、壁が途切れたところから内部を見ると、線路はすでに敷かれていた。これから上部に架線を張るための準備を行う工事の様子を確認することができた。
【相鉄・東急新横浜線③】乗り入れ用の車両の準備も着々と
1月末にはすでに列車本数など詳細が発表されている。
列車本数は次の通り。東急新横浜線・日吉駅〜新横浜駅間は朝のラッシュ時が毎時14本、その他の時間帯が毎時6本。一方の相鉄新横浜線・羽沢横浜国大駅〜新横浜駅間は朝のラッシュ時が毎時10本、その他の時間帯が毎時4本となる。ということは、東急新横浜線の列車の中には、新横浜駅折り返しの電車もあるということになる。
両線が結びつくことで、相模鉄道の二俣川駅と目黒駅間の所要時間が約38分となる。ちなみに現状、相鉄・JR直通線を利用すると約49分、横浜駅経由で60分近くかかってしまう。かなり時間短縮ができるわけだ。
入線する車両編成は10両および8両(一部6両)とされた。東急東横線とともに、東武鉄道、東京メトロ副都心線の10両および8両の列車も乗り入れることになりそうだ(西武鉄道の車両は乗り入れなし)。また今年の4月上旬に8両編成の列車が走り始める東急目黒線、東京メトロ南北線、都営三田線、埼玉高速鉄道の列車も新線へ乗り入れることになるだろう。
すでに各社、新線用の車両の用意が少しずつ始められている。
相模鉄道には新線乗り入れ用の20000系が2018(平成30)年に登場し、走っているが、同形式を8両化した東急目黒線乗り入れ用の21000系という新編成も導入され、走り始めている。
さらに、都営地下鉄三田線にも6500形という8両編成の新型車両の試運転も始まっている。こちらは5月から運転も始められ、新線にも乗り入れることになりそうだ。ほかの鉄道会社も6両の8両編成化の準備を始めている。こうした各社の動きは、1年後の新線開業を見据えたもので、乗り入れのための準備がすでに始められていたわけだ。
新路線開業後、相模鉄道へは他私鉄の車両の乗り入れも行われるのだろう。自社とJR埼京線の車両だけでなく、他の私鉄車両も混じるようになり、相鉄線内はますます賑やかになりそうである。
【羽田空港アクセス線①】羽田空港のアクセスがさらに便利に!
ここからは東京都心と羽田空港を結ぶ「羽田空港アクセス線」の現状を見ていこう。計画自体は2000(平成12)年からあった。東京臨海高速鉄道りんかい線の東京テレポート駅〜羽田空港間を結び、大崎方面からのアクセスも可能とするプランだった。ところが、JR東日本が東京モノレールを子会社化したことから流れが変わり、新線計画は立ち消えになっていた。
その後、2020年に開催予定だった東京オリンピックに間に合わせる等の話がもちあがったものの、羽田空港内や、接続線の建設の難しさが予想されたことから、その話も立ち消えとなっていた。
紆余曲折があった羽田空港アクセス線の計画だったが、2021(令和3)年1月20日に、JR東日本が東京貨物ターミナル駅〜羽田空港新駅間第一種鉄道事業許可を取得したことから、より現実化。本年度中に着工され、2029年度ごろには運行が始まる予定だとされている。
新線が通じた後には東京駅から羽田空港までの所要時間は約18分で、浜松町駅で乗り換える現状と比べると10分前後の時間短縮となる。
この路線がたびたび新路線計画として持ち上がってきた理由には、休線となっている大汐線(おおしおせん)の施設がかなり流用できるからにほかならない。大汐線の現在をたどりつつ、将来開業する羽田空港アクセス線の姿を想像してみた。
大汐線はかつて貨物駅だった汐留駅(しおどめえき)から浜松町駅、そして現在の東京貨物ターミナル駅まで至る路線の通称である。汐留駅はすでに再開発され線路も用地も消滅しているものの、田町駅付近からは延々と線路が敷かれたまま残っている。
新線はまず田町駅付近で、東海道本線の上下線の間に単線トンネルを掘って、線路を大汐線へ結ぶ予定だとされている。大汐線は田町駅付近から東海道新幹線の大井車両基地まで延びる回送線と平行して線路が延びている。現状、草木が生い茂る区間があるものの、素人目には整備すれば新線にすぐに転用できそうに見えるところが多い。
【羽田空港アクセス線②】東京貨物ターミナル駅の東側を走る予定
大汐線は、田町駅付近から高架橋や橋梁で品川区港南地区、京浜運河を越えて、品川南ふ頭の横を通りすぎる。首都高速道路湾岸線を越えた付近から、東京貨物ターミナル駅へ入っていく。
上の写真は都道316号線の北部陸橋からの眺めで、東京貨物ターミナル駅の北端付近にあたる。未整備区間がこのあたりまで続いている。敷地はふんだんにあり転用もかなり融通が効くように思われる。
羽田空港アクセス線の線路の場所を想像してみる。東京貨物ターミナル駅の東側、今は東京臨海高速鉄道りんかい線の東臨運輸区(とうりんうんゆく/八潮車両基地とも呼ばれる)へ向かう線路が設けられているが、東京貨物ターミナル駅構内の線路と、りんかい線の線路のちょうど間に新線が通ると推定できる。
羽田空港アクセス線は東京駅方面だけでなく、りんかい線とのアクセスも可能にするプランもあるとされる。こうした線路の造りを見ると、りんかい線との接続も容易に感じられる。新線が開業した後には、りんかい線の新木場駅方面からの乗り入れも可能になるかもしれない。
東京貨物ターミナル駅の南端で、羽田空港アクセス線は東に分岐し、トンネルで空港内へ入っていく。写真で見るように、草むしているものの臨海部の線路は多くの箇所で残されている。
ここが2022年度からどのように整備され、新線として仕立てられていくのか。筆者は何度もこの地域に通っているが、どのような姿に変貌し、将来どのように電車が走るのか楽しみでならない。
次からは他の新線計画の概略に触れていきたい。
【横浜市営地下鉄の延伸】川崎市内まで延びる横浜市の地下鉄
横浜市営地下鉄ブルーラインは湘南台駅(神奈川県藤沢市)と、あざみ野駅(横浜市青葉区)間の40.4kmを結ぶ。湘南台駅では小田急江ノ島線、相模鉄道いずみの線と接続、あざみ野駅では東急電鉄田園都市線とそれぞれ接続する。
このブルーラインの路線を、あざみ野駅から小田急線新百合ケ丘駅まで延ばす計画が具体化しつつある。すでに2019(平成31)年1月23日に事業化が判断され、延伸先の川崎市と事業推進するための覚書が交換された。翌年には概略ルート、駅予定位置についても合意されている。延伸区間には4つの駅が新設予定で、横浜市に隣接する川崎市内初の地下鉄駅が設けられる。
終点となる新百合ケ丘駅は小田急電鉄の小田原線と多摩線の接続駅で、同線が完成すれば、多摩方面からの新横浜駅や横浜市内へのアクセスが画期的に改善されることになりそうだ。
【有楽町線の延伸】新線の開業で臨海地域をより便利に
和光市駅(埼玉県和光市)と新木場駅(東京都江東区)間28.3kmを結ぶ東京メトロ有楽町線。同線の豊洲駅から東陽町駅を経て住吉駅を結ぶ4.8kmの鉄道事業許可の申請が2022(令和4)年1月28日、国土交通大臣宛に行われた。申請とは新路線の鉄道経営を行うために必要な手続きで、具体的な事業着手に向けた一歩となる。
その後、鉄道事業法第5条によって、国土交通大臣が審査の上、許可が出されて鉄道敷設免許が取得され、以降、建設工事へ進んでいく。
有楽町線が延伸されると、東陽町駅で東西線と、住吉駅で半蔵門線、都営新宿線と接続される。
豊洲駅は2020(令和2)年度の平均乗降人員は14万612人で、東京メトロ管内では新橋駅に次ぐ7位の乗降数がある。周辺の臨海地域は特定都市再生緊急整備地域にも位置づけられ、多くの再開発が進められている。現在、公共交通機関は有楽町線、ゆりかもめ、および都バスの利用が可能だが、増える利用者に対して、混むイメージが強まりつつあった。そうした豊洲駅から東陽町駅方面へ路線ができれば、より利便性が高まり、また混雑しやすい東西線のバイパス路線として活かされることにもなる。
【南北線の延伸】リニア駅の開業に合わせて品川駅まで延伸を
有楽町線の延伸とともに鉄道事業許可の申請が行われたのが、東京メトロ南北線の品川駅〜白金高輪駅(しろかねたかなわえき)間2.5kmだった。
南北線は現在、目黒駅〜赤羽岩淵駅間の21.3kmを結ぶ。目黒駅から先は東急電鉄目黒線と、赤羽岩淵駅から先は埼玉高速鉄道との相互乗り入れを行う。また途中、白金高輪駅で都営三田線と接続、こちらの路線とも相互乗り入れを行っている。2023(令和5)年3月からは前述したように相模鉄道との連絡線「相鉄・東急新横浜線」が生まれる予定で、さらに利便性が高まる。
南北線と都営三田線の電車は、白金高輪駅で折り返し運転される列車も多いが、新線が延びたならば品川駅まで延伸されることになるのだろう。
品川駅は、東海道新幹線、東海道本線、山手線、京浜急行線など、さまざまな列車への乗り換えが可能な駅で、さらにリニア新幹線の起点ともなる予定だ。駅周辺は再開発も盛んで、ますます利用者が増えそうだ。そんな品川駅の将来を見すえた路線延伸計画と言えるだろう。
【多摩都市モノレール】南へ!北へ!延びるモノレール路線
東京の西郊外は都心と郊外を結ぶ鉄道路線がほとんど。一方、南北に走る鉄道路線がなく、移動は路線バスに頼りで朝夕には一部の道路に車が集中して渋滞を起こりやすい。そんな鉄道空白地帯を少しでも埋めるために設けられたのが多摩都市モノレールだった。
多摩都市モノレールは上北台駅(かみきただい/東大和市)と多摩センター駅(多摩市)間16.0kmを結ぶ。路線が生まれたのは北側が先で、上北台駅〜立川北駅が開業したのは1998(平成10)年11月27日のことだった。2年後に多摩センター駅まで延伸している。当初は利用者が低迷し、経営不振に陥った。
開業10年後の2008(平成20)年4月に「多摩都市モノレール経営安定化計画」が策定。その後、同社の経営が徐々に安定していき、2001(平成13)年度、7万9815人だった1日平均乗客が、2017(平成29)年度には14万2498人にもなっている。
多摩都市モノレールの開業前に発表された構想路線は計約93kmにもおよぶ。そうした構想の中でより現実化しているのが、上北台駅とJR八高線の箱根ヶ崎駅(西多摩郡瑞穂町)を結ぶ約6.7kmの区間だ。路線は上北台駅から、新青梅街道の上を走る計画が立てられた。同区間が通る新青梅街道は拡幅計画が進んでいて、その道路中央部をモノレールが走る予定となっている。
沿線には、東京都多摩地域の市部で唯一鉄道が走っていない武蔵村山市がある。また青梅街道、日光脇往還の宿場町として賑わいを見せた箱根ヶ崎も、立川と直接結ばれることになる。これらの街では一日でも早くモノレールが開業することが願われている。
多摩都市モノレールの延伸区間として、より具体化し始めているもう一つの区間が、多摩センター駅と町田駅を結ぶ路線だ。この地域は多摩丘陵を越えるエリアで、モノレール路線向きの区間でもある。路線が走るのは町田市の北部地域となる。この地域は路線バス以外の公共交通機関がなく、鉄道空白地帯そのものだった。今年の1月28日に町田市の北部を己形にうねるように走る路線距離16kmのルート案が選定されている。
多摩センター駅から予定されるルート沿いには、町田市立陸上競技場、野津田高等学校、日本大学第三高等学校、小山田桜台団地、桜美林学園といった学校や公共施設、大きな団地も多い。これまで路線バスに頼らざるをえなかった地区で、周辺道路は朝夕、渋滞が常態化している。待望の路線の開通が見えてきたこともあって、地元では期待する声が日に日に高まっている。
とはいえ開業予定は未定とされている。開業までは今後10年程度の歳月が必要という声も聞こえてくる。
今回は東京都、神奈川県で計画されている鉄道新線計画をまとめた。しかし、この新線計画の前に立ちふさがる障害も出てきている。それは新型コロナウイルス感染症の影響だ。この流行が起こり始め、すでに2年の月日が過ぎようとしている。自治体の財政ひっ迫が注視されているが、乗客の減少が著しくなった鉄道各社の経営も圧迫されるばかりだ。また鉄道運行にも関わる自治体の財政もひっ迫している。まずは感染症が終息しないと、という思いが鉄道会社にも自治体にも強いだろう。
日常が戻り、人々の暮らしが取り戻されて、それから新線計画となるのであろう。新線計画は夢があり、より人の動きを活発化させる効果もある。いち早く日常が戻ることを祈りたい。