ダイハツがインドネシアに最適化したBEVを独自開発
では、この状況に日本メーカーはどう立ち向かうのでしょうか。現状では前述したように、BEVもHEVもタイからの輸入で対応する考えですが、こうした中でインドネシア政府の要請に応じて立ち上がったのがダイハツです。
ダイハツはGIIAS 2022において、BEVのコンセプトカー『AYLA(アイラ) BEV』を発表したのです。現地のアストラ・ダイハツ・モーター(ADM)のR&Dセンターが独自に開発したもので、詳細なスペックは明かされていないものの、バッテリー容量や価格についてインドネシア国内の事情を踏まえた開発が進められているとのこと。
ADMの原田雅人マーケティングディレクターは、AYLA BEVの開発について、「日本のダイハツのサポートを受けながら、インドネシアに適したBEVは何なのかを考えつつ研究開発した」と述べ、パーツの現調達率を現地化8~9割とすることで、インドネシア政府のLCEV(Low Carbon Emission Vehicle)に合わせて開発を進めていくとしました。
原田氏は「BEVを(インドネシア国内で)普及させるには、インフラの整備はもちろん、急速充電の規格についても大きな課題がある」としながらも、「中韓勢がBEVをフックに環境貢献を旗印にしたシェア拡大を目指す動きはとても脅威に感じている。日系メーカーが一丸となって対抗していく」とも話しました。
レクサスとトヨタのBEVは!?
レクサスは新型『RX』、トヨタは『bZ4X』をメインに『プリウスPHV』や『カローラクロスHEV』を紹介していました。
BEVをフックに中韓勢がこのまま勢いを増していくのか、あるいは日本勢が実績のあるHEVで今のシェアを維持して“日本車王国”を維持していくのか。その動向には今後しばらくは目が離せそうにありません
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