ターボパワーは必要十分! ハンドリングも穏やかで乗りやすい
↑最高出力47kW(64PS)/5600rpm、最大トルク100Nm(10.2kgfm)/2400~4000rpmを発生させる直列3気筒DOHC 0.66リッターターボ+マイルドハイブリッドを搭載
走り出しは4WD車らしい、落ち着いたスタートを切ります。軽快さはあまり感じませんが、高速道路での流入でもそれほどパワー不足を感じることはないと思います。ただ、これがノンターボ車だと、おそらくかなり動きは鈍くなるのではないかと推察できます。その意味で、オススメはターボ付きモデルですね。
↑デリカミニに試乗中の筆者。高めの着座位置ということで運転のしやすさが印象的だった
ハンドリングも穏やかでスーパーハイト系ワゴンにもかかわらず腰砕けしないフィーリングは、乗りやすくコーナリングも安心して走れるという感じです。トランスミッションはパドルシフト機能付きCVTで、走行中に簡単操作でシフトを変えられるのもメリットと言えます。
↑デリカミニは、「DELICA」のロゴマークが従来の「eKクロススペース」とは異なる雰囲気を醸し出していた
もう一つ注目なのは、悪路での走破性です。前述したように、4WD車にはスムーズなダンピングと路面への追従性を高めたショックアブソーバーが装備され、そのうえでタイヤサイズを一回り大きくした165/60R15を組み合わせています。これにより、2WD車に比べて砂利道など悪路での走破性を高めているとのこと。この日の試乗では、悪路走行はキャンプ場内に限られたため、その効果をはっきり体感できるまでには至りませんでしたが、継続装備されたヒルディセントコントロールも含め、改めての試乗で確かめてみたいと思います。
↑砂利道など悪路での走破性を高めているとのことだったが、キャンプ場内ではその効果を十分に体感することはできなかった
可愛い『デリ丸。』のCM効果もあって、三菱の軽自動車としては異例の大ヒットをもたらしたデリカミニ。ここまで人気を集めればサードパーティの新たなパーツの登場も期待できそうです。かつてのパジェロミニがそうだったように、デリカミニとして新たな盛り上がりを期待したいところですね。
SPEC【T Premium(4WD)】●全長×全幅×全高:3395×1475×1830mm●車両重量:1060kg●パワーユニット:直列3気筒DOHC+交流同期電動機●エンジン最高出力:64PS/5600rpm●エンジン最大トルク:100Nm/2400〜4000rpm●モーター最高出力:2.7PS/1200rpm●モーター最大トルク:40Nm/100rpm●WLTCモード燃費:17.5km/L
【フォトギャラリー】(画像をタップすると閲覧できます)
↑三菱自動車「デリカミニ」。試乗車はターボ付き「T Premium」の4WD車 ↑ボディサイズは全長3395×全幅1475×全高1830mm。2WDの全高は1800mm ↑前後アンダー部とサイドに施したデカールによってワイルド感がいっそう増した ↑4WD車のタイヤには標準車よりも一回り外形サイズが大きくなる165/60R15を採用 ↑ワイルド感を高めるのに効果的なサイドデカール(3万3440円)はディーラーオプション ↑フロントグリルには「DELICA」のロゴマーク。ヘッドライトはかわいらしい形状のLEDを採用 ↑水平基調のインストルメントパネルはブラックで統一。着座位置は高めで視界はとても広い ↑シートは合皮とファブリックの組み合わせた通気性の良い撥水シートとなっている ↑後席シート。ヘッドレストはそのままでも小柄な人なら違和感がなく座れる。320mmのシートスライドにも注目 ↑後席シートを倒すと巨大なカーゴスペースが生まれる。ただ、大人が横たわるほどの長さはない ↑天井に設けられたサーキュレーター。車内の空気を循環させてエアコンの効きを均一化するのに役立つ ↑助手席のシートバックには折りたたみ式テーブルのほか、上部にはスマホなどの小物が入るネット式ポケット、運転側にはUSB端子が備わっている ↑ディーラーオプションのナビドラ+ETC2.0(36万9820円)のナビゲーションは、手持ちのスマホとWi-Fi接続することで音声での目的地検索が可能になる ↑最高出力47kW(64PS)/5600rpm、最大トルク100Nm(10.2kgfm)/2400~4000rpmを発生させる直列3気筒DOHC 0.66リッターターボ+マイルドハイブリッドを搭載 ↑デリカミニに試乗中の筆者。高めの着座位置ということで運転のしやすさが印象的だった ↑砂利道など悪路での走破性を高めているとのことだったが、キャンプ場内ではその効果を十分に体感することはできなかった ↑もはや軽自動車にも標準装備化が進むアラウンドビューモニターは見やすく使い勝手がいい ↑上級グレードであるPremiumには、自動的に先行車に追従する「マイパイロット」を標準装備する ↑メーターにはカラフルで見やすい4.2インチディスプレイを採用。さまざまな車両情報にすばやくアクセスできる ↑デリカミニは、「DELICA」のロゴマークが従来の「eKクロススペース」とは異なる雰囲気を醸し出していた
撮影/松川 忍