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2025/2/13 12:15

「究極のゆで卵」が完成! 伊の科学者が知恵を振り絞ったレシピとは?

卵をゆでるだけのシンプルなレシピ。なのに奥が深い……。そんなゆで卵の「究極の作り方」を科学者が編み出しました。ただし、欠点が一つあるようです。

↑科学者が知恵を振り絞ったゆで卵とは?

 

イタリア・ナポリ大学のエルネスト・ディ・マイオ教授は、普段はプラスチックについて研究している人物。そんな人物が、自身の専門である材料科学で用いられている手法で完ぺきな卵が作れると考え、300個もの卵を使った実験を繰り返し、ベストの方法を見つけ出し、科学誌に発表しました。

 

その作り方は次の通りです。

1: 水を入れた鍋を火にかけ沸騰させる

2: 卵を入れて、2分間ゆでる

3: 30℃の水をはったボウルを用意し、卵を2分間入れる

4: 沸騰したお湯に卵を2分間戻し、その後は3と同様に30℃の水に2分間入れる

5: 4の工程をさらに6回繰り返す

6: 全部で32分後にゆで卵が完成

 

こうしてできあがったゆで卵は、黄身が美しくクリーミーで、白身の部分は水っぽくなり過ぎたりしない絶妙な食感なのだとか。

 

この方法を編み出した原点は、高級レストランで使われる「真空調理」という手法で、ゆで卵をつくる環境を再現することだったそう。真空調理では、卵が60~70℃の低温でじっくりと火が入るため、これを家庭で再現する方法を目指していったのです。

 

そして、沸騰した湯と30℃の水に8回繰り返し卵を入れることで、黄味は65℃前後、白身は85℃前後という最適な温度で調理することに成功。2分おきに30℃の水に卵を入れることで、黄味が固くなりすぎるのを防ぎ、卵白部分をゆっくりと加熱して、理想的なゆで卵を作ったのです。

 

8人の専門家に、できあがったゆで卵の味、色、やわらかさなどを評価してもらい、この調理法で作られたゆで卵は、半熟卵よりも黄身が甘く塩気も感じられるものだったそうです。ディ・マイオ教授によると、この調理法でできたゆで卵は、トーストにのせやすく、パンに染みておいしく食べられますが、エッグ&ソルジャーズに入れて食べるには向いていないとのことです。

 

たかが、ゆで卵。されど、ゆで卵。もし時間があるなら、32分をかけて究極のゆで卵を作ってみませんか?

 

【主な参考記事】

Daily Mail. Scientists reveal how to make the perfect boiled egg – but their unusual method takes 32 MINUTES. February 6 2025