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2025/2/18 11:15

給油ノズルは細菌だらけ!? 英ガソリンスタンドの調査で衝撃が走る

キッチンの排水口やトイレの床などは、どうしても細菌が増えやすい場所。そんな細菌スポットに追加されそうなのが、ガソリンスタンドの給油ノズルかもしれません。英国で行われた調査で衝撃的な結果が出ました。

↑手はきれいですか?(画像提供/Erik Mclean/Unsplash)

 

この調査を行ったのは、同国で廃車やクルマの修理を行うNational Scrap Carという企業。同社はロンドン、ノッティンガム、マンチェスターで4店のガソリンスタンドを対象に、給油ノズルや支払機などの給油機周辺と、ガソリンスタンドに併設された店舗のドアノブについて、綿棒を使ってどのような細菌が検出されるかを調べました。

 

回収された綿棒のサンプルを検査した結果、全4店で私たちの健康に害をもたらす細菌が七つ検出されたのです。検出された主な細菌は大腸菌、ウェルシュ菌、緑膿菌、サルモネラ菌、腸球菌、黄色ブドウ球菌、セレウス菌。いずれも人間や動物の胃腸で見つかる菌であることから、この結果は、ガソリンスタンドが人間や動物の糞便によって汚染されている可能性が高いということを示唆しているのです。

 

4店のガソリンスタンドのうち1店では、特にゴキブリの糞便からよく見られるという緑膿菌の数値が非常に高かったそう。清潔なトイレなら緑膿菌は100CFU/平方センチメートル未満であるところ、1720CFU/平方センチメートルという数値だったのだとか。

 

とても衝撃的な結果ですが、考えてみれば、運転中に食べ物を食べるという場面はきっと少なくないはず。食べ物をつまんだ手でハンドルを握り、ガソリンスタンドに立ち寄る……。そんな行動を想像すれば、ガソリンスタンドの給油機や支払機に細菌が付着していても、不思議ではないのかもしれません。

 

ちなみに、今回調査を行った4店のガソリンスタンドのうち、交通量が最も多いロンドンのガソリンスタンドが、検出された細菌数が最も少なかったそう。これは、電気自動車が増えてガソリンスタンドを使わないクルマが増えたことや、ガソリン価格が安い郊外のガソリンスタンドを利用する人が多い可能性が考えられるようです。交通量が多い都市のガソリンスタンドが必ずしも汚いとは言い切れません。

 

また、今回の結果が日本のガソリンスタンドに当てはまるかどうかも、はっきりとは分からないでしょう。それでも、細菌が気になるというドライバーは、ガソリンスタンドに立ち寄ったら、手洗いする習慣を身につけたほうがいいかもしれませんね。

 

【主な参考記事】

This is Money. Traces of FAECES found on petrol pumps across Britain in revolting investigation. February 5 2025