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2018/4/12 16:30

登録店舗数は世界で8000店以上! ジムの「つまみ食い」ができる「ClassPass」とは?

サービス開始当初はニューヨークのフィットネスが月額99ドルで無制限に利用可能というモデルだったようで、それで全米で一気に有名になったそうです。その後は無制限利用はできなくなり、利用限度も制限されて、費用的には一般的なレベルに戻っています。その流れを受けてか、初期の立ち上げ時の触込みに比べ、現在は「同じスタジオに通う回数が制限される」「使わないポイントの翌月繰越しはできない」「退会する際の引き止めが激しい」などの否定的な意見も見られます。ちなみに筆者も退会を心に決めたものの、あの手この手の引き止め策にまんまとはまってしまい、月15ドルで1回利用コースの最低ラインをずっと続けています。

 

とはいえ、スタジオ側にもかなりのメリットが見てとれます。まずはマーケティング的な意味合いです。星の数ほどあるスタジオから選択してもらうためには、実際に使ってもらうのが一番。単独にマーケティングするのは大変ですが、このクラスパスのプラットフォームに参加することで、新しいお客さん獲得の可能性が広がります。

 

次に、イールドマネジメント的なものです。ホテルや飛行機の販売と同じ考えですが、空き枠をいかに埋めて収益を最大化するかという点で、空いている時間や直前のレッスンをクラスパスで解放することで1人でも多くのお客様を呼び込むことができます。

 

好きなクラスだけつまみ食い

ニューヨークやサンフランシスコでは、ジムやスタジオは目的別に細分化されていることが多い「あれもこれもやりたい」という場合には不便です。ワークアウト方法も多種多様で、エクササイズの流行もすぐに変わるので、ジムを選ぶのも一苦労。その点、クラスパスは選択肢が多く、自分の気分で選べるので魅力的です。3月19日時点で著者が登録しているサンフランシスコ・ベイエリア(サンノゼなど含む)の選択可能なスタジオ数は499件ある一方、本社があるニューヨークではシティーエリア(ブルックリンなどを除く地域)だけでおよそ1000件もあります。ヨガにしても、インストラクターの個性やスタイルがとても重要視されるので、好きなクラスだけつまみ食いできるのは極めて都合が良いのです。

また、都市をまたがっての利用も可能なので、出張中や旅行中にも気軽に使えることも人気の理由の1つ。シリコンバレーも広いのですが、サンフランシスコ市内に住みながらサンノゼのオフィスに通う人も少なくありません。その場合、自宅周辺やオフィス近くのジムを利用できるという自由度はとても心強いですね。

 

 

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