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2018/5/31 20:00

破格値で3年保証付きも! DIY大国のフランスでドイツ発の「リドル」が重宝される理由

フランスが言わずと知れたDIY(フランス語でブリコラージュ)大国であることをご存知でしょうか? 古い家やアパルトマンが多く、休日には自ら工具を操り、家の修繕に勤しむ男性の姿は珍しくありません。そんなこの国で人気のドイツ系ディスカウントスーパー「リドル」には「パークサイド」というオリジナルの工具ブランドがあり、ホームセンターで販売されている価格の3分の1程度で道具を揃えられます。DIY初心者はもちろん、上級者からも重宝されているリドルの工具。その秘密は安さだけではないようです。一体どのような理由が隠されているのでしょうか?

 

破格な値段で3年保証付き! 「パークサイド」と「パワーフィクス」

リドルの「パークサイド」ではDIY用の電動工具がひと通り揃います。電動ドリルやサンダー、グラインダー、タッカーなどを含むハンディタイプの道具から、大型のエアコンプレッサーや備品、卓上式の電動丸ノコまで、家の内外装に必要なあらゆる道具を網羅しているのが特徴。

日本と同様に、フランスでもプロに愛用される電動工具メーカーといえば、ドイツの「ボッシュ」と日本が誇る「マキタ」が挙げられますが、いずれも価格はパークサイド製品の2倍以上。プロ並みの使用頻度でもなく、プロ並みの使用頻度やパワーを必要としないなら、パークサイドの電動工具で十分と考える人も多いようです。

 

 

このように言うと、パークサイドは「DIY初心者の低価格ブランドで、性能は二の次なのだろう」という印象を持たれるかもしれません。しかし、実際にはそんなことはなく、DIY上級者からも注目されているブランドなのです。その理由は、やはりその価格の安さ。上級者の場合は、すでに機材をある程度持ってることが多く、パークサイド製品はその「予備」として購入するケースがあるようです。

さらに、DIY上級者がリドルへ行くほかの理由として、電動工具などに取り付ける消耗備品が破格で売られていることが挙げられます。

 

手動ドライバーやネジ各種、消耗備品などは「パワーフィクス」という別のオリジナルブランドで展開されていて、その種類も実に豊富。例えば、ベルトサンダー用のペーパーが6枚セットで1,99ユーロ(265円)、4,0×30mmのビスが600本入って2,99ユーロ(398円)など、他店の約3分の1の価格となっており、かなりお得です。

 

また、電動工具のパークサイド製品には安心の3年保証が付いています。安いだけでなく、品質もしっかり保証されているというわけですね。

あの有名なドイツの電動工具メーカーのセカンドブランド?

あれもこれも必要になってくる DIY道具を揃えるにあたり、ほかのホームセンターで購入したら倍の価格はするであろう工具や備品が、格安で買えることはパークサイドの最大の強みです。「安かろう、悪かろう」では困りますが、上述のように、パークサイドの製品は3年間の保証付き。電動工具も消耗品の一部として捉え、使い倒すヘビーユーザーにとっては惜しくない価格に設定されているのではないでしょうか。

 

また、パークサイドは、ドイツ発のメーカーであることも有利に働いているかもしれません。ドイツといえば、高品質なDIY工具として世界的に評価が高い「ボッシュ」を生み出した国。なので、パークサイドも大丈夫だろうという論理で信頼されやすいところも大きいようです。双方の公式発表はないものの、実は「パークサイドはボッシュのセカンドブランド」という説も一部の人々の間でささやかれているんです。

確かに色の配色や形など、ボッシュにソックリで見間違えるほど。これだけ酷似していてボッシュから訴えられないのは、不思議といえば不思議な話ですよね。パークサイドがDIYメーカーとして確立できている裏には、名高きボッシュの「ブランド力」が少なからずや影響を与えていることも確かでしょう。