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2020/1/20 18:30

豊穣の象徴だった! 「モアイ像」の謎がついに解明

南太平洋に浮かぶ孤島イースター島にあるモアイ像。島に約1000体もある巨大なモアイ像については、古代の人々がどうやってこれほど大きな石像を作ったのか、なぜこんな巨像を作ったのかも謎に包まれ、20世紀最大のミステリーの1つと言われています。しかし、そんなモアイ像建設の謎を科学的に解く、ある論文が発表され話題となっています。

Easter Island Statue Project

 

イースター島にあるモアイ像の数は、およそ1000体。そのなかには倒れたり土に埋もれたりしているものもあり、サイズも様々で、大きいものは高さ20メートル以上になります。この石像を作った目的については、墓碑として作られた説や、信仰の象徴だった説など、これまでにもいろいろな説が唱えられてきましたが、いずれもはっきりとした確証はないままでした。

 

そんななか、カリフォルニア大学ロサンゼルス校の考古研究チームが島東部で5年にわたり、2体のモアイ像を発掘し研究を重ねた結果、モアイ像建設の目的は周辺の土地を農業に適した肥沃な土壌にして野菜などを栽培していたと、科学的な裏づけとともに明らかとしました。

 

この研究チームは地質考古学者や土壌研究の専門家とともに、島内に約1000体あるモアイ像のうちおよそ95%が集まる島の内部に注目。2体のモアイ像を発掘しその周辺土壌を調査したところ、かつてバナナやタロイモ、サツマイモが栽培されていたことがわかったのです。

 

イースター島の土壌状態は決して良くなく、植物の栽培に必要な要素も枯渇しています。しかし、モアイ像の多くが採掘された場所に限っては、植物を育てるのに必要なカルシウムやリンなどの化学成分などが高い割合で含まれており、この研究チームを指揮した考古学者自身、土壌サンプルの分析結果を見てとても驚いたと話しています。

Easter Island Statue Project

 

このチームは、恐らくモアイ像建設で石を掘り起こす作業によって水や栄養分などが生まれているというのです。つまりこの研究チームが導き出したのは、古代の人々はモアイ像によって土地が肥え、農作物を生産できると信じていたという説。島のなかでモアイ像は肥沃な土地の象徴であり、モアイ像の存在によって古代の人々の食料栽培を励ましていたのかもしれません。

 

この研究チームはモアイ像が1510~1645年に建設され、1700年代初頭には建設がほとんど終了したと見ています。いまから400~500年も前に作られたという巨大なモアイ像の謎はまだまだ深く、このチームの研究・調査はこれからも続きます。

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