今から1700年も前に書かれたとみられる1冊の書物。従来ならば、どこかの博物館で厳重に保管されそうな物です。しかし、これが現在オークションにかけられており、驚くほどの価格がつくと予想されています。
長い歴史を誇る美術品のオークション「クリスティーズ」。世界の2大オークションハウスとしてよく知られています。そんなクリスティーズで先日から出品されているのが、3世紀中ごろから4世紀初頭までに書かれた書物です。
古代エジプトで紙として使われていたパピルス1枚1枚に、ぎっしりと文字が書かれていて、総ページ数は104。紙の周囲はすでに破けたりしていますが、見開き2ページごとにガラスケースに入れられ、大切に保管されています。
おまけに、この書物の主題はキリスト教。旧約聖書の『ヨナ書』と新約聖書の『ペテロの手紙』についても言及されているのです。そのため、キリスト教の貴重な写本(手書きによって作られた本)として注目を集めることになりました。
同じ時期の書物で現在まで残っているのは、わずか数冊しかないのだとか。クリスティーズでは、この書物に関する背景からして、380万ドル(約6億円※)の値がつくものとみています。
※1ドル=約157円で換算(2024年6月13日現在)
個人で所有できる最古の書物の一つに興味を持ったら、この本の行方に注目してみるといいかもしれません。
【主な参考記事】
Daily Mail. One of the oldest books in the world is up for sale: Rare manuscript that ‘revolutionised the study of Christianity’ could fetch a whopping £3 million. June 10 2024