米航空宇宙局(NASA)は先週、「Landolt」と呼ばれる人工の星を宇宙へ打ち上げると発表しました。
天体観測における星(恒星)の明るさは、大事な指標の一つ。この星の明るさを測定することで、私たちはその大きさや年齢など、さまざまな特性を知ることができます。また、宇宙の年齢や時間の経過による膨張を推測するのにも役立つのです。
2029年に打ち上げられるLandoltは靴箱サイズの衛星で、地上に向かって決められた明るさのレーザーを照射します。これを地上の望遠鏡で観測することで、大気にどれだけレーザーが吸収されたのかを測定。本物の60個の星の明るさと比較することで、実際の星の明るさを正確に知ることができるようになるのです。
「我々はどうやってここに来たのか、我々のような惑星は他にもあるのか、宇宙人は存在するのかなど、天文学には大きな疑問がたくさんある」と、この任務を率いる米フロリダ大学助教授のJamie Tayar氏は述べています。「これらは本当に難しい疑問であり、それらに答えるためには測定が非常に正確でなければなりません」
宇宙に打ち上げられるLandoltは、残念ながら肉眼で確認できるほど明るくありません。しかし、個人用の望遠鏡があれば、米国上空に衛星が浮かんでいるのが見える可能性があるそうです。
Source: University of Florida via Space.com