コーラとペプシの味の違いがわかりますか? そんな微妙な味の違いを区別することができる「AI舌」が開発されました。
このテクノロジーを完成させたのは、米ペンシルベニア州立大学の研究チーム。彼らはAIを活用して、人間の脳の中で味覚を司るエリアを模倣し、センサーを使って飲み物の組成を検知できるようにしたのです。
できあがったAI舌の精度は、平均して80%ほど。コーラとペプシ、通常のコーラとダイエットコーラのように、よく味が似ているものであっても、組成を分析してしっかり区別できるのです。得意なのはフルーツジュースの識別であり、何の果物が使われているかを99%の確率で正確に特定できるそうです。
また、飲み物の中に、人間への健康被害をもたらすといわれるPFAS(ピーファス、有機フッ素化合物)など、汚染物質が含まれているかも確認できるとのこと。
この開発を行った研究者は、「食べ物に含まれる化学組成は時間とともに変化する」と指摘。そのため、似た食べ物の違いを区別することだけでなく、有害な成分を確実に検出する機能の可能性を強調しています。
今後は、より安全な食べ物を消費者に届けられるように、AI舌のような機能を持つシステムが食品サプライチェーン内に組みこまれるなど、活用が広がっていくかもしれません。
【主な参考記事】
New York Post. AI ‘tongue’ can ‘taste’ the difference between Coke and Pepsi, Penn State researchers reveal. October 21 2024