身体・精神の健康を維持するために、睡眠はとても重要なファクターです。厚生労働省「生活習慣病予防のための健康情報サイト」では、「慢性的な睡眠不足は日中の眠気や意欲低下・記憶力減退など精神機能の低下を引き起こすだけではなく、体内のホルモン分泌や自律神経機能にも大きな影響を及ぼすことが知られています。(中略)実際に慢性的な寝不足状態にある人は糖尿病や心筋梗塞や狭心症などの冠動脈疾患といった生活習慣病に罹りやすいことが明らかになっています」と睡眠不足に警鐘を鳴らし、睡眠の質を高めることを推奨しています。
しかし、OECD(経済協力開発機構)のデータによれば、日本人は世界のなかでもダントツで平均睡眠時間が短く、しかも、2014年に7時間36分だったものが2018年には7時間22分とさらに減少している始末。かく言う筆者も仕事の都合上、睡眠時間は平均5時間ほどで、万年寝不足気味です。であれば、短いながらも質の高い睡眠をすること目標に置くことにしました。
短い睡眠時間で睡眠の質を上げるため「コアラ・マットレス」を試す
質の高い睡眠を望むなら、質の高い寝具を使うのが一番! というわけで今回、試してみようと思ったのが「コアラ・マットレス」(実売価格7万2000円~)。一年ほど前、マットレスの上で人が飛び跳ねても、マットレス上に置かれたワイングラスがこぼれない映像で有名になった商品です。「ワイングラスがこぼれないことに何の意味があるのか?」という方もおられるはず。ある特定の方にとって大きなメリットなるのですが、それはのちほど説明します。
コアラ・マットレスは、2015年にオーストラリアで設立されたコアラスリープ社の製品です。購入はコアラスリープジャパンの公式サイトからのみですが、マットレスは1モデルしかなく、サイズを選ぶだけとシンプルなので迷うことなく簡単に購入できます。コアラスリープ社は環境保全団体WWF(世界自然保護基金)とのパートナーシップの下、コアラの保護活動を行うためコアラ・マットレスの売り上げの一部を寄付しており、コアラ・マットレスの購入者にも「コアラサポーター証明書」が発行されます。最近もオーストラリア全土を襲った森林火災で多くのコアラが被害に遭いましたが、少ないながらもこれらのコアラの保護活動に貢献できるのはうれしいものです。
自宅には圧縮ロール梱包で届きます。シングルサイズで18.4kgなので、宅配便で玄関に置いていかれても、一人でベッドまで運ぶことができます。設置は簡単。カッターナイフでビニールを切って軽く広げれば自然に開いていき、24時間程度でフラットになります。
上下で素材を変えることで、ムレを抑えて快適な寝心地を実現
コアラ・マットレスの構造は、上1/4と下3/4で素材を変えています。上層部は低反発と高反発素材をブレンドした独自開発のウレタンフォーム「クラウドセル」を使用。比較的柔らかい素材なので体の形に沿って沈み込み、面ではなく点で体を支えます。一般的に低反発で使用されているラテックスやメモリーフォームのようなムレがないのも特徴となっています。
下層部は高反発素材を使用し、体の沈み込み過ぎを抑えて寝返りしやすい環境を整えます。これらにより、「睡眠の質が40%向上し、疲労回復度が約5倍にアップした」という調査結果があるとのこと。
コアラ・ピローと合わせて試したら、筆者には少々柔らかかった
今回、マットレスと同時に昨年12月に新発売したコアラ・ピロー(実売価格1万2500円)も試してみました。コアラピローも2層構造となっています。中央部は大きな通気孔を穿った柔らかめの素材で頭部を優しく包み込み、外縁部は小さな穴が密集した硬めの素材で首をしっかりと支えます。一面にびっしり穿った大小の通気孔と、使用しているゲル入り低反発素材により、頭部・首元にこもりがちな体温を適度に逃してくれます。
さて、実際に使ってみた感想ですが……正直言って、私にはちょっと合わなかったです。実は、筆者は2年ほど前まで腰痛に悩んでいました。その原因は、就寝時に寝返りを全く打っていなかったためとわかり、マットレスと枕を高反発素材のものに変更したら、キレイに痛みがなくなりました。
そして今回、コアラ・マットレスとピローを使ってみたところ、痛みのぶり返しとはいかないまでも、起床時に若干のコリを感じるようになりました。高反発素材に慣れた筆者にはコアラ・マットレスもコアラ・ピローも少々柔らかすぎるようです。
妻が使ったら「沈み込みがちょうどよく寝返りしやすい」と絶賛
とはいえ、全くダメかというわけではありません。次に妻にもコアラ・マットレスとコアラピローを試してもらったところ、妻も以前の筆者と同様、起床時に腰の痛みを感じていたのですが、3日ほど経って感想を聞いてみたら「朝起きたときに腰が痛くない」と絶賛したのです。妻はそれまで柔らかめのマットレスを使っていたため、やはり寝返りを打てなかったようです。
その点、「コアラ・マットレスも体が沈むけど、途中で硬い層が体を止めてくれるので、沈み込みがちょうどよく寝返りが打ちやすい」とのこと。ピローに関しても、「頭全体を包み、首もしっかり支えてくれるので、首・肩の負担が少なくてぐっすり寝られる。朝起きたときの首の痛みがなくなった」とのこと。マットレスもピローも妻にぴったりだったようで、夫としてはうれしい限りです。
やはり、マットレスや枕は使う人の体格、体質によって相性が大きく変わるんですね。その点、本品は120日のトライアル期間中なら返品・返金が可能(東京都・大阪府在住の方は返品無料・他の地域の方にはマットレス1点につき7500円の返品手数料を負担)。万一身体に合わなかったときも安心です。
隣の人の振動が全く伝わらないから、夫婦で寝る場合のストレスが減る
また、最近は妻だけでなく、新婚の友人もコアラ・マットレスのファンであることが判明しました。結婚を機に高反発素材のマットレスを使ったダブルベッドを購入したそうですが、「高反発なのに2人で寝ると2人分の体重で腰のあたりが大きく沈んでしまい、夜中に痛みで起きることもしばしば。朝起きたときも腰に強い痛みを感じていた」とのこと。そこで、2人で寝ても隣の人の振動が伝わらないというウワサを聞きつけ、コアラ・マットレスのクイーンサイズを購入したそうです。すると、「上部の低反発層があるおかげで2人で寝ても1人分の沈み込みが少ない。また、体全体を均等に支えてくれるので、特定の箇所に負担がかかることがなく疲れにくい。朝起きたときの腰の痛みがなくなった」とのこと。
さらに、友人は夫婦2人で寝ることのストレスが減ったといいます。「隣で寝ている人の振動が全く伝わらない。妻が先に寝ているところに後からベッドに入っても、夜中にトイレに起きても、寝返りを打っても、振動が伝わらないから妻が起きることはなく、気を遣わなくてすむ」と喜びの声を語ってくれました。これなら夫婦がいつまでも一緒に寝られますな! つまり、これが冒頭に紹介した、人が飛び跳ねてもワイングラスが倒れないことのメリットです。シングルサイズではなかなか感じられないメリットですが、クイーンサイズやダブルサイズで夫婦2人で寝る場合、お母さんと子どもが一緒に寝る場合には、振動が伝わらないことは大きなメリットになるのです。
もちろん、寝具の相性は人によって異なるので、本品が万人に合うとは限りません。しかし、眠りが浅い、朝起きたら体が痛い、肩がこる。夫婦で寝るときに、お互いの体動が気になる……そんな症状のある人は、コアラ・マットレスとコアラ・ピローを試してみてはいかがでしょう。
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