平成が終わり、新しい時代が幕を開けた2019年上半期。今回はカメラやテレビといったAV機器のヒット製品・トピックを振り返ります。
【その1】4Kチューナー内蔵テレビ
昨年12月に4K放送がスタートし、買い換えニーズが高まったテレビ市場。2019年上半期は、4K放送の受信に必要なチューナーを内蔵したモデルが主流に。ハイコスパなモデルが多数登場しました。
4K放送をいち早く楽しみたいユーザーの買い換えで需要増
シャープ
AQUOS 4T-C50AN1
実売価格10万9700円
エッジ型LEDバックライト搭載の50V型テレビ。BS 4K/110度CS 4Kチューナーを2基搭載します。音声を前方に導く独自機構により、クリアな音を楽しめます。また、Google アシスタントにも対応し、音声での番組検索などが可能。
外付けチューナーならコレ!
シャープ
4S-C00AS1
実売価格2万3860円
手持ちのテレビを活用できる、外付けタイプの4Kチューナー。4K画質対応のテレビとHDMIケーブルで接続することで、手軽に4K放送の視聴環境を整えることができます。
新製品にも注目!
東芝
REGZA 43Z730X
実売価格18万3470円
4Kチューナー2基搭載の43V型液晶モデル。全面直下LEDバックライトと新映像処理エンジンの搭載で高画質を実現します。過去の放送をすべて視聴できる機能「タイムシフトマシン」にも対応します。
買い換えやすい手ごろな価格のモデルが支持された
4K放送はスタートしたばかり。そのため、まずは手ごろな価格で4K受信環境を整えたいというユーザーも多く、買い換えしやすい10万円台前半のモデルが支持されていました。
売れ行き ★★★★ 話題性 ★★★★ 革新性 ★★★
【その2】フルサイズミラーレス
かつてはソニーの独壇場だったフルサイズミラーレスですが、昨年後半にキヤノンとニコンが同市場に参入。そして今年上半期は、パナソニックがそれに追従。4社による競争が激化しており、市場全体がかつてなく盛り上がりました。
4K60P動画を携えてパナソニックも参入し市場はより激化!
パナソニック
LUMIX S1
実売価格33万8990円(ボディ)
解像性能と色再現性に優れた高性能エンジンを搭載し、自然な質感描写を実現。シャッター速度5.5段ぶんの手ブレ補正性能を備え、暗い場所でも美しく描写します。フルサイズミラーレスとしては世界初の4K/60P動画撮影にも対応しています。
1億画素突破の中判ミラーレスも登場!
富士フイルム
FUJIFILM GFX100
実売予想価格132万3000円
世界最高となる約1億200万画素のラージフォーマットセンサーを搭載した中判ミラーレスカメラ。像面位相差画素をイメージセンサー全面に配置することで、高速・高精度なAFを実現しました。4K/30Pの動画撮影にも対応します。
各社の製品が出揃い、市場のシフトがさらに加速
LUMIX S1は、動画撮影の性能で他社を1歩リード。主要メーカーの機種が揃い、カメラ市場は今後さらに一眼レフからフルサイズミラーレスへのシフトが進みそうです。
売れ行き ★★★ 話題性 ★★★★ 革新性 ★★★★★
【その3】ブレない動画カメラ
電子手ブレ補正技術が急激に進化したことにより、アクションカメラは「ブレない」動画を撮影できるデバイスへと変貌。GoPro新モデルのヒットに続き、DJIも同市場に参入するなど、競争が激化しています。
4万円台の低価格も魅力のポストGoProアクションカム
DJI
Osmo Action
実売価格4万2990円
進化した手ブレ補正技術「RockSteady」を搭載。電子式映像ブレ補正とアルゴリズムを組み合わせることで、滑らかな映像を撮影できます。水深11mまで対応する防水性能を備え、4K/60P画質の動画および12MPの静止画を撮影可能。
国内販売台数シェア1位を誇る高性能動画カメラの定番
GoPro
GoPro HERO7 Black
実売価格5万3460円
動きをフレーム単位で先読みして、スムーズにブレを補正する「HyperSmooth」機能を搭載。ジンバルを使って撮影したような安定した動画を撮影できます。4K/60P動画と12MPの静止画撮影が可能。
スマホにも「ブレない動画」を撮れる機種が登場!
Galaxy
Galaxy S10
実売価格10万2000円(au)
5月23日発売
約16MPの超広角カメラとスーパー手ブレ補正により、アクションカメラのようなブレのない滑らかな動画を撮影できるGalaxyスマホの最新機種。ドコモおよびauから発売。
ライブ配信人気で動画カメラのニーズが上昇
GoProは、販売台数で国内シェア1位を独走。DJIはドローンやジンバルで培った高度な手ブレ補正技術でそれに対抗します。SNSでのライブ動画配信が普及し、ニーズは上昇中。
売れ行き ★★★★ 話題性 ★★★★★ 革新性 ★★★★
【その4】GR Ⅲ
2005年の初代モデル発売以来、高級コンデジとして根強い支持を集めるリコーのGR。今春、大きく進化した最新モデルが約4年ぶりに登場すると、新作を待ち望んでいたファンがこぞって購入しました。
発売直後から大型センサーコンデジのシェア2位に!
リコー
GR III
実売価格11万5970円
APS-Cサイズの大型センサーと、35mm換算で28mm相当の単焦点レンズを搭載。有効画素数は約2424万画素、ISO感度100〜102400で、3軸・4段の手ブレ補正機構も備えます。レンズ先端から6cmまで迫れるマクロモードでの撮影にも対応します。
ハイエンドコンデジの可能性を示唆するモデル
発売直後の3月から、センサーサイズ1インチ以上のコンデジでは販売台数シェア2位をマーク。スマホカメラ全盛のなか、ハイエンドコンデジの可能性を示唆するモデルとなりました。
売れ行き ★★★★ 話題性 ★★★★★ 革新性 ★★★
【その5】完全ワイヤレス2.0
完全ワイヤレスは、イヤホンの新分野として定着。音が途切れにくく、長時間再生に対応する「QCC3026」チップを採用した製品が登場しており、「完全ワイヤレス2.0」として支持を集めています。
音切れを解消し、長時間駆動を実現する新チップ搭載モデル
AVIOT
TE-D01d
実売価格1万1794円
IPX4レベルの防水性能を備えたワイヤレスイヤホン。ケースには1800mAhのバッテリーを搭載し、本体と合わせて100時間以上の再生が可能。左右に1つずつ搭載されたボタンで各種操作をシンプルに行えます。
完全ワイヤレスの難点を解決できると期待が高まる
「QCC3026」搭載モデルはまだ多くないが、従来の完全ワイヤレスイヤホンの難点だった音切れやバッテリー持ちの問題を解消できると期待上昇。今後搭載品も増えていきそうです。
売れ行き ★★★★ 話題性 ★★★ 革新性 ★★★★
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