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2019/7/11 19:00

色味とタッチが絶妙…ボールペン代わりになるエモい「細字水性サインペン」

【きだてたく文房具レビュー】普段使いしたくなる細字水性サインペン

社会人の常用筆記具といえば、やっぱりボールペンというイメージが強いだろう。ところが近年、文房具的にいわゆる“お好きな方”を中心に、普段使い用に人気が高まっているのが細字水性サインペンである。

サインペンといえば、およそ1mm~の太い描線のものが主だが、細字水性サインペンはペン先チップを細書き仕様にしており、0.3~0.5mmの線が引けるようになっている。つまりいつもの“ボールペン”とほぼ同じ線幅で書けるわけで、ノートの罫線幅に合わせて字を書いても潰れないのである。

 

ボールペンと同じ線幅で字が書けるなら、別にボールペンのままでいいやん? と思われるかもしれないが、いやいや、細字サインペンには独特の良さがある。

 

まずインクカラーがやたらと豊富。30色、40色は当たり前のカラバリがあるので、ボールペンではまず存在しない変わった色で書くことができる。最近はバレットジャーナルなどのブームで紙面をカラフルに彩るのが流行っているので、そういった用途には最適。また、たっぷりしたインクフローによるサラサラッとした書き味も独特で、とても気持ちいい。ハマると「ずっとこれで書きたい」と思わせる魅力があるのだ。

 

ということで今回は、最新の細字水性サインペンを2ブランド紹介したい。どちらもボールペン代わりに常用したくなる楽しさを持った優秀な筆記具なので、ぜひ試してみてほしい。

 

おしゃれさと実用性を兼ね備えた“エモい”細字サインペン

三菱鉛筆「EMOTT」(エモット)は、4月に発売された0.4mmの水性顔料サインペンである。白を基調にカラーの帯だけで色表示したシンプルな四角柱の軸で、しかもかなりスリム。高級な色鉛筆っぽい雰囲気もあって、かなりおしゃれだ。

 

カラーはなんと40色をラインナップし、眺めていると「へー、こんな色まであるのか」と楽しくなってくる。

↑三菱鉛筆「EMOTT」全40色、各200円(税抜き)
↑三菱鉛筆「EMOTT」全40色、各200円(税抜き)

 

バラ売り以外には5色セット・10色セット・40色フルセットがあり、5色セットは“ビビッドカラー”“パッションカラー”“ビンテージカラー”……などと雰囲気を揃えた8種類。10色セットは“ビビッドカラー”のNo.1、“ライトカラー”のNo.2、“ダークカラー”のNo.3で3種類。

 

なぜか10色セットを買っても40色揃えることができない(しかもNo.2とNo.3でグレーがダブっているので、11色足りない)不思議な仕様なので、文房具店などでフルコンプしたいなら5色セットが探しやすいだろう。

 

5色セットはそのまま立ててストックできるペンスタンド付き。10色セットはフタを開くとスタンドに早変わりするケースに入っている。

↑5色セット(税抜き1000円)×8で全色が揃う。他のサインペンではあまり見られないような色もあって、ワクワク感がすごい
↑5色セット(税抜き1000円)×8で全色が揃う。他のサインペンではあまり見られないような色もあって、ワクワク感がすごい

 

↑10色セット(税抜き2000円)のケースは、高級色鉛筆のような雰囲気があっておしゃれだ
↑10色セット(税抜き2000円)のケースは、高級色鉛筆のような雰囲気があっておしゃれだ

 

ボールペン代わりの日常筆記に使うなら、ベタに黒でもいいし、カーキやレッドワインといった深めの色なら視認性が良い上「使っているのは自分だけ」という個性を発揮できる。また、明るめの色でも視認性が高く読みやすい色はある。どの色をメインに使おうかとあれこれ迷うのも、カラバリ豊富なアイテムならではの楽しさだろう。

↑0.4mmの細字は日常筆記具としても充分に使える
↑0.4mmの細字は日常筆記具としても充分に使える

 

従来の細字サインペンでは、ツイン(ペンの両端がそれぞれ太字・細字)仕様なのが一般的だが、EMOTTは0.4mmの細字のみ。この細字ペン先が独特で、軸内の中綿からインクを導くチップを、樹脂製のハードなアウターパーツでくるんであり、先端からはチップがほんの少し覗くのみとなっている。

 

サインペンはチップの耐久性が低く、使い続けると先が潰れて線幅が太くなってくるのが弱点なのだが、このEMOTTの構造ならその心配は少ないだろう。

↑EMOTTのペン先。チップ(先端の赤く見えている部分)が樹脂製のアウターでくるまれているので、耐久性が高い
↑EMOTTのペン先。チップ(先端の赤く見えている部分)が樹脂製のアウターでくるまれているので、耐久性が高い
↑内部構造を説明するイメージ図。チップを包むアウターと一体になっているらせん部分が、サスペンションとして筆圧を受け止める
↑内部構造を説明するイメージ図。チップを包むアウターと一体になっているらせん部分が、サスペンションとして筆圧を受け止める

 

さらにこのアウターパーツ、軸内でスプリング構造になっているため、強い筆圧をかけるとチップを中に引っ込めて保護するサスペンションの役割も果たしている。耐久性の点ではかなり満足のいくもので、日常筆記具としてもインクがなくなるまで安定して使い込めるだろう。

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