発売以来25年、今もなお根強い人気を獲得し続け、累計出荷台数529万台を突破したカーナビがパナソニック『ゴリラ』です。同社は5月12日、その2020年モデルとして、7V型モデル2機種と、5V型モデル1機種を6月より発売すると発表しました。価格は3機種ともオープンですが、7V型モデルの最上位機「CN-G1400VD」が6万6000円前後(税込)、7V型モデル「CN-G740D」が5万5000円前後(税込)、5V型モデル「CN-G540D」が4万円前後(税込)を想定しています。
孤軍奮闘のゴリラに追加された新スペックとは!?
ゴリラは車速パルスなどを必要としないアドオン型SSDカーナビゲーションです。かつてはその手軽さ故に海外メーカーも含め多くの製品がラインアップされていましたが、スマートフォンで無料のカーナビアプリが使えるようになるとアッと言う間に消滅。今やゴリラの孤軍奮闘している状態になっているのです。
では、どうしてゴリラだけが“生き残れている”のでしょうか。その背景にあるのが、専用機ならではの基本性能の高さと、簡単かつ使いやすい操作性です。エンジン起動と同時にナビが使える状態となり、加えてスマートフォンで使うナビにはない様々な安全アシスト機能がゴリラには備わっているのです。この総合的な使いやすさと安心感こそが多くのユーザーから支持されている理由。そして、今回新登場した2020年モデルも、その特徴をさらに引き上げる新たなスペックが追加されました。
その最も大きなポイントとなっているのが全国の市町村1741エリアすべてを市街地図でカバーしたことです。従来モデルでもリアルな道幅の反映は全国で実現できていましたが、家の形状(家形図)が一軒ずつ地図上に表示できる市街地図は1295エリアにとどまっていました。それを2020年モデルでは全国すべての市町村にまで広げたのです。これはカーナビゲーションとしては初の対応になります。
サンプルの地図を見るとそのメリットは一目瞭然です。家形図が一軒ずつ表示されるのはもちろん、たとえば河川内にある“島”までも正確に描かれています。周辺の状況が正確に確認できるので、現在地の把握がより確実になるのです。これはスマートフォンのナビでも実現できていないわけで、初めての土地へ出掛けた時は力強い味方になること間違いなしです。
地図更新でも新たな魅力が追加されました。最大3年間の無料更新が最上位モデルで受けられるのは2020年モデルでも同じですが、これまでは2か月に一度の差分更新だけでした。2020年モデルではそれを3年間に1度サービスが受けられる「全地図更新」にまで対象を広げたのです。この対応により、通常は差分更新で道路地図や音声案内、案内画像、逆走検知データを更新しておき、3年の無料更新期限が近づいたところで全地図更新を行うこともできます。これで3年後も最新地図のカーナビゲーションとして使い続けられるというわけです。
FM-VICSだけで交通情報が得られる「VICS WIDE」にも対応していることも見逃せません。これは渋滞を回避した「スイテルート案内」が可能となるもので、周辺機器の追加なしに実現できることがポイントです。さらに関東エリア1都6県では、現在、実証実験として実施されているプローブ情報の活用が可能になりました。これによって、従来をはるかに超えたルートの最適化や到着予想時刻のズレ改善が期待できるのです。
もちろん、ゴリラならではの充実したルート案内機能や、ドライブ中のヒヤリハットを注意喚起する安全・安心運転サポート機能はしっかりと搭載しています。ルート案内ではリアルな交差点拡大図やピクトグラムに対応した方面案内看板(東京都の一部エリアが対象)、リアルな3D交差点拡大図など、充実した案内機能を標準装備。安全・安心機能としては、うっかり見落としがちな道路標識情報や逆走を検知して警告する機能を備えています。さらに別売のリアビューカメラにも対応(G1400Vのみ)するなど、その充実した機能はどのスマートフォンよりも上回っていると見て間違いないでしょう。
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