仕事や勉強など、作業がはかどる機能をもつ「はかどり文房具」の頂点を、ファンの厳正なる投票で決定する「文房具総選挙」。第9回目となる今回の「文房具総選挙2021」は、2020年4月から2021年3月に発売・発表された文房具のなかから、史上最多となる8部門・99商品がノミネートしました。
ここでは、選考委員特別賞を発表。文房具のプロである7名の選考委員それぞれが「これぞ受賞に値する!」と感じたはかどり文房具を各自1点ずつ、特別賞として選出。選定コメントとともに紹介します。
7名の選考委員が選んだ“はかどり文房具”は?
■菅 未里 賞
ゼブラ「ライトライトα」
先端にライトが付いたペンの新型。ペン先とノック部分に暗闇で発光する蓄光パーツを使い、暗い場所でもペンを探しやすくした。新たに、目にやさしい赤いライトもラインナップ。税込各660円。
「リニューアルをして、ちゃんと使いやすくなっているのを感じました。外出がしづらいこの一年では、観劇やアウトドア、夜の車内など使用シーンを想像しにくかったのか、上位入賞は逃しましたが、今後役立つシーンが増える注目商品だと思います。」(文具ソムリエール・菅 未里さん)
■きだてたく 賞
キングジム「〈ジリッツ〉クリアーファイル」
背の部分が3ステップでスタンドになり、書類を入れたまま自立するファイル。中面は書類ポケットになっており、立てたままでもページをめくれる。片付けるときは閉じるだけ。税込660円(10ポケット)、935円(20ポケット)
「『ファイルが自立すると便利だろうな』と思ってはいたけれど、実際に使うと予想以上に便利でした。狭い机での在宅ワークや、巣ごもりでのインドア趣味に効くという点も、いまのご時世にピタッとハマった感があります。お見事。」(文房具ライター・きだてたくさん)
■古川 耕 賞
サクラクレパス「SAKURA craft_lab 005」
ペン先からサクラ型の頭冠まで続く、流線型のフォルムが特徴的なゲルインクボールペン。見た目が美しいだけでなく、手にフィットして握りやすい。別売りでクリップ(330円)も用意。税込3520円
「性能的には限界まで達したここ10年のボールペン界において、いまひとつ最適解を見い出せてなかった国産の高級ボールペン。そこに新しい風を吹き込みました。ゲルインクの軽やかさ、サクラクレパスらしさ、そして見た目の新しさを兼ね備えた見事な一本。」(ライター/放送作家・古川耕さん)
■伊東屋バイヤー 賞
伊東屋「おいしい魚シリーズ ヒラメ分度器/タイコンパス」
魚がモチーフの分度器とコンパス。分度器は中心の十字と口、尾ビレを繋いだ位置に一辺を合わせて角度を測る。コンパスは、口の穴を支点に半径10cmまでの円を描ける。いずれも税込1760円。
「手前味噌ではありますが、魅力のある商品なので選ばせていただきました。かわいらしさのある分度器とコンパスは、ひとりで使っても友だちと使っても楽しめて、使いこなしていただければ人気者間違いなしの逸品です。」(銀座 伊東屋 文房具バイヤー・吉田聡さん)
■イオンバイヤー 賞
キングジム「サンドイット」
ゴムの力で書類をサンドし、最適な厚さで持ち運べる書類ホルダー。A4タイプはクリアーホルダーごと入れられ、コピー用紙を約250枚まで収納できる。インデックス付き。税込319円(カードホルダー)、638円(ドキュメントホルダー A4)
「ゴムの力で書類を挟んで持ち運ぶという発想が斬新です。特にカバンの中で書類がバラけるのを防ぎながらも、ホルダー自体をカバンから出さずに目的の書類が取り出せるところがイイ。ものぐさな自分にもピッタリです。」(イオンリテール ステーショナリーバイヤー・大野 智さん)
■GetNavi 賞
カウネット「テレワークノートPCカバー」
ポケットに小物を収納したままでも開けるノートPCカバー。付箋を貼り付けられるスライド式のボードを備える。スタンドタイプは、底面に折りたたみ式のスタンドも搭載。税込3280円(シンプルタイプ)、3980円(スタンドタイプ)
「リビングで仕事をしていると仕事道具を片付けるのが面倒で、PCの前で昼食も夕食も済ますなんて日がほとんど。そんなダラダラワークスタイルに喝を入れてくれた商品です。サッと片付けられるから、オン・オフの切り替えスイッチに最適。」(GetNavi編集部・鈴木翔子)
■GetNavi web 賞
サクラクレパス「ボールサインiD」
ほのかに色味が異なる、6色の黒インキをラインナップした単色ボールペン。ビジネスシーンでも個性を発揮できる。上質感のある金属クリップは、ノック部も兼ねる個性的なデザインだ。税込220円
「“インク沼”がボールペンにも波及しています。青みや赤みを加えた、微妙に異なる黒色ばかりを揃えた本品は、その時流を捉えつつ、握りやすい軸の形状にこだわるなど“6色の黒”を存分に味わえる機能を備える点も秀逸です。」(GetNavi web編集部・和田史子)
「文房具総選挙2021」の結果を選考委員はどう評価する?
●文具ソムリエール・菅未里さん
いざというときの“備え”にも役立つアイテムが並び、時代を反映
「一見オーバースペックではないかと思う商品が上位に並ぶ、いつになく濃厚な総選挙でした。“はかどり”だけでなく、いざというときへの“備え”にも対応した高機能文房具が出揃った例年とは違う雰囲気の結果が、いまを反映している気がします。」
●文房具ライター・きだてたくさん
大激戦の「書く・消す」部門の文房具が偉業を達成!
「ノミネート点数最多の『書く・消す』部門が超絶激戦区なため、票が分散することで潰し合いが起こりうるかもと思っていました。しかしフタを開けてみれば、そのなかから大賞・準大賞が決定。これはかなりの偉業だと思います。」
●ライター/放送作家・古川耕さん
意外なものから話題のものまで並ぶ、例年以上にバランスの良い結果
「毎年、選考委員の予想を超えてくる本イベント。今年もその驚きはありつつ(特に大賞!)も、『オレンズネロ 0.5』や『はにさっく』など、文房具好きの間ですでに高く評価されていた商品が入っていて、例年以上にバランスの良さを感じました。」
●伊東屋 文房具バイヤー・吉田聡さん
普段店頭でインパクトのある文房具が受賞を逃した驚きも!
「おおむね納得の結果ですね。どの商品も機能が優れており、私たちの生活や仕事、勉強をサポートする上で役立つ商品が受賞されていると思いました。反面、プラスの『ハシレエンピツケズリ』や『チームデミ』、キングジムの『サンドイット』など、店頭ではインパクトのある商品が入賞を逃しているなど、驚きもありました。」
●イオンリテール ステーショナリーバイヤー・大野 智さん
コロナ禍に負けず、良い文房具が生まれていることにあらためて感謝
「コロナ禍の中であっても、新しくて・面白くて・便利な文房具達が登場していることに感謝を覚えます。商品たちの良さ・面白さ・便利さを知って頂きたいので、「文房具総選挙」企画は長く続いていって欲しいと思っています。」
●GetNavi編集部・鈴木翔子&GetNavi web編集部・和田史子
来年こそは、リアルでタッチアンドトライイベントを開催したい!
「蓋を開けてみれば、最多投票数で終わり、オーバースペックとも言えるハイスペック文房具から、正統進化を遂げたロングセラーの新作、思わず気持ちがほころぶ癒し系と、様々な文房具が入賞する結果となりました。それでいて、どれもが“はかどり”ポイントをもつ点が、近年の文房具の素晴らしさでしょう。願わくば、来年はリアルで文房具を触って試せるイベントができますことを!
投票してくださった方、オンラインイベントに参加してくださった方、興味をもってくださった方、ありがとうございました」
「文房具総選挙2021」結果発表まとめ
【大賞】
「文房具総選挙2021」にノミネートされた、史上最多8部門・99商品のなかから、頂点に立ったのはどの文房具!? 全体の上位5位までを発表します。
https://getnavi.jp/stationery/604308/
【トレンド部門】
仕事がはかどる! テレワーク&フリーアドレス文房具部門コロナ禍で特に需要が広がったのが、本部門のアイテム。仕事道具をまとめる収納ツールから、狭いデスクでも使える省スペースアイテムまで、快適な環境構築を助ける商品が目白押し! 12商品がノミネートしました。その第1位と上位入賞商品は?
https://getnavi.jp/stationery/604334/
【トレンド部門】
勉強がはかどる! 学生応援文房具部門昨年に引き続き、ノートをきれいに取れる、使っていてモチベーションが上がるなど、学習効率を高めてくれる文房具が数多く登場。資格取得などに向けて勉強中の大人も要注目! 13商品がノミネートしました。その第1位と上位入賞商品は?
https://getnavi.jp/stationery/605239/
【トレンド部門】
デジタルと連携してはかどる! デジアナ文房具 部門今回新たに設置された部門。もっか、スマホやPCと連携することで、機能を拡張できる文房具が増加中。本部門では、それらの商品に加え、デジタル機器の使い心地を向上させる周辺アイテムもピックアップしました。9商品がノミネート。その第1位と上位入賞商品は?
https://getnavi.jp/stationery/605241/
【機能部門】
書く・消す 部門人気ブランドから待望の多色・多機能ペンや細径モデルが登場するなど、ボールペンを中心に熾烈な戦いが予想された本部門。インク色にこだわった商品も注目されました。19商品がノミネート。その第1位と上位入賞商品は?
https://getnavi.jp/stationery/605243/
【機能部門】
記録する 部門白でも黒でも書けるノートや、油性ペンで書き込めるホワイトボード、半分に折りたためる手帳など、常識を覆すユニークかつ画期的なアイテムが満載。いままでにないフォーマットを採用した手帳も話題でした。11商品がノミネート。その第1位と上位入賞商品は?
https://getnavi.jp/stationery/605245/
【機能部門】
分類する・印をつける 部門付箋を中心に、9アイテムがラインナップ。名前の読み方を彫った印鑑や、メモを取れるIDカードホルダー、定規やマーカーペンの代わりに使える付箋など、新発想の商品が多く選出されました。その第1位と上位入賞商品は?
https://getnavi.jp/stationery/605247/
【機能部門】
切る・貼る・綴じる 部門コロナ禍で増えた荷物の梱包・解梱作業の効率アップを図るアイテムを中心に、多彩な商品が集結。携帯はさみをはじめ、コンパクトながらも使い勝手を極めた商品など、13商品がノミネートしました。その第1位と上位入賞商品は?
https://getnavi.jp/stationery/605249/
【機能部門】
収納する 部門今年は省スペースで使えるだけでなく、中身の取り出しやすさにもこだわった“立つペンケース”が多数ノミネート。雑貨のような素材やデザインの収納アイテムもトレンドとなりました。13商品がノミネート。その第1位と上位入賞商品は?
https://getnavi.jp/stationery/605251/
【選考委員特別賞】
「文房具総選挙2021」の選考委員を務めた文房具のプロ7名が、それぞれ「これぞ受賞に値する!」と感じたはかどり文房具を1点ずつ、特別賞として選出しました。