2021年3月、日本郵政グループと楽天グループが業務提携を発表しましたが、両社の協業による取り組みが早くも始まっています。その一つが「楽天モバイル 郵便局店」です。郵便局内に楽天モバイルの申し込みカウンターやサービスの説明が受けられるブースが設置されるもので、まずは東京・埼玉・千葉の10か所の郵便局で、2021年6月から8月まで期間限定で営業しています。
7月1日に、この楽天モバイル 郵便局店が設置されている東京・文京区の本郷郵便局にて、メディア向けの説明会が実施されました。
楽天モバイル 郵便局店には二つの業態があります。一つは、実際に楽天モバイルのスタッフが対面で接客する「簡易店舗型」。スマホの在庫が用意されており、その場で契約手続きをして、SIMカードとスマホを受け取ることが可能です。
もう一つは、遠隔地にいるスタッフがディスプレイ越しに契約サポートを行なう「リモートブース型」。ただし、リモート対応とは言え、郵便局には楽天モバイルのスタッフが常駐し、ブースの利用方法などを案内してくれるとのこと。なお、リモートブースでもオンライン契約は可能で、その場合はスマホやSIMカードは後日郵送される仕組みです。
また、簡易店舗型もリモートブース型もWebサイトで事前の来店予約が可能です。郵便局に行く用事がある際や、時間が空いている時に予約・来店してスタッフからの接客を受けるのがいいでしょう。
本郷郵便局には、リモートブース型が設置されていますが、説明会では、簡易店舗型のカウンターで、実際に説明を聞きに来た人に対応する様子も披露されました。
楽天モバイル 郵便局店の事業を担当する中村 礼博さんによると、出店してから想定以上の反響があり、「各店で1日平均100人くらいに接客させていただいています」とのこと。先にも触れたように、Webサイトで予約してから来店したほうがスムーズですが、郵便局でたまたま見かけて説明を受ける人も多いそうです。「郵便局は月に何度も来られる方が多い。ブースやカウンターがあることを知り、次に来られる時に説明を聞いてくださる方も多いです」(中村さん)と説明していました。
日本郵便側の担当者である中山 圭子さんは、「郵便局は窓口のサービスの充実に取り組んでいますが、今回の取り組みはお客様からの関心も高い。窓口のさらなる活性化につながる」と、協業の効果を期待しているようです。
現在、期間限定かつ10か所で展開しているのはトライアルのため。利用ニーズやコスト面での効果を分析したうえで、将来的には「全国に2万局以上あるすべての郵便局での展開を目指している」(中村さん)そうです。また、契約サポートだけでなく、郵便局でのスマホ教室の開催も計画しているといいます。
2021年4月現在、楽天モバイルショップは614店舗あるそうですが、近くに実店舗がなくても、郵便局に行けば、詳しい説明を聞けて、契約できるようになるかもしれません。
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