〜〜緊急提言 : 夏の鉄道撮影の安全を考察〜〜
梅雨が明け、ようやく青空バックの写真が撮れると、勇んで撮影に出かける方も多いのではないだろうか。ちょっと待った! あなたの夏対策は大丈夫?
夏の暑さは年々厳しさを増しているように感じる。しっかり対策をして出かけないと、熱中症で倒れるなど生命の危険がある。今回は、夏の鉄道撮影に関して考えてみたい。
【はじめに】猛暑は危険! 大きなお世話と考えないで
2021(令和3)年7月19日〜25日にかけて、梅雨明けと同時に熱中症で救急搬送された人の数は8122人(速報値)に上った(総務省消防庁発表より)。
大半が高齢者でしょ…と思われるかも知れない。実際に高齢者(満65歳以上)が57.1%と多いことは確かなのだが、成人と少年の割合もかなり多く、合計で41.2%にもなる。発生場所は住居が42.3%でトップだが、継いで道路が18.4%、公衆(屋外)が10.7%と続く。高齢者だけでなく、若い年代の人たちも屋外で熱中症による救急搬送という割合が予想以上に多いということになる。
そういう筆者も過去に救急搬送まではいかなかったものの、鉄道撮影中にくらくらっとしたことが何回もあり、暑さを甘くみてはいけないと感じている。
【夏の鉄道撮影①】熱中症の予防はまず帽子!
下の写真はとある撮影地での様子だ。目標とする列車が来るまでの状況だが、熱さ除けに最適ということもあり日陰で待つのは良いことなのだが、直射日光から頭を守る帽子をかぶっている人たちを、あまり見かけなかった。中高年以上の人はかぶっている人が目立ったものの、若い世代は、ほぼ皆無といった状況だった。
政府広報にもあるが、熱中症対策のポイントとして「涼しい服装を心がけ、外に出る際は日傘や帽子を活用しましょう」とある。鉄道を撮影する人は圧倒的に男性が多いので、日傘(後述)は照れ臭いとして、帽子をなぜかぶらないのか疑問だ。帽子さえかぶっていれば大丈夫というわけではないが、有効な予防策にはなる。自分だけは大丈夫という思い込みが、実は非常に恐ろしい。
そういう筆者も鉄道撮影に熱中し始めたころには、帽子なんか、と見くびっていた。しかし、プロのカメラマンに同行してみると、夏はやはり帽子をかぶっている人が大半だった。
今では筆者も、撮影時には常に帽子をかぶり身体を守るようにしている。頭で直射日光を浴びると、急激な体温上昇から熱中症を招く一つの要因にもなる。さらに脳の温度があがり、冷静な判断ができない状態になるように感じられる。やはり熱中症の“防止”には“帽子”が一番である。
筆者の場合、帽子をかぶることによって、これから撮影を始めるのだという“戦闘モード”に入ることができるのも、見逃せない効用だと感じている。夏以外にもオールシーズン帽子をかぶっていて、いつの間にか家は帽子だらけになってしまった。下の写真は、その一部だ。
参考になればと思い家にある帽子を並べたが、数の多さに本人もびっくり。キャップタイプの帽子よりも、まわりにつばが付くタイプを好んでかぶっている。キャップだと、カメラのファインダーを覗いた時にどうしても帽子をあげ気味にして撮影しなければならないが、つば付きならば、カメラを構えた時にも邪魔にならない。
帽子をかぶっていると、列車の通過時や、風が吹く日には、飛ばされてしまうことがある。そのため筆者は、ひも付きを愛用している。ちなみに最近は、アウトドア用品店などで、ひもを後付けできるタイプも少なくない。
◆帽子とともに水分補給が欠かせない
筆者が帽子とともに夏の鉄道撮影で大切にしているのが水分補給である。夏以外はそれほど水分を必要としないことが多いが、気温が30度近くになる日には積極的に水分補給が必要である。
熱中症を予防するためには、帽子や日傘とともに、水分補給が効果的という専門家の意見が多い。ちなみに持参するのは、ふだん飲み慣れている飲み物(糖質が含まれているもの)と、より気温が高まりそうな日には、もう一本、スポーツドリンクを持ち歩くようにしている。
日本スポーツ協会では、汗をかいた日には0.1〜0.2%の食塩と4〜8%の糖質を含んだものの摂取が効果的としている。30度以上になる日には、発汗量も高まるので、我慢せずにどんどん飲んだほうが良いと筆者は感じている。
【夏の鉄道撮影②】落雷、ダニ、ハチ。予期せぬ危険が身に迫る
長く撮影していると、夏場は危険なことに遭遇することも多い。私も夏の“失敗談”に事欠かない。やや恥ずかしい事例も含めて、危険な例として挙げておこう。
◆傾斜地の朝露に気付かず滑って側溝へドボン
寝台列車が盛んに走っていたころのこと。早朝、誰よりも早く撮影地へ出かけ、急いで準備開始。ところが、ポイント近くの傾斜地が朝露で濡れていて、見事に足を取られて側溝へドボン! 手に持っていたカメラが水没し使用不能になったばかりか、転げ落ちた時に腰をしたたか打ち、背骨を圧迫骨折してしまった。なんとか立ち上がって、帰ることができたから良いものの、後から考えればぞっとする出来事だった。
以来、滑りやすい朝露に注意することと、列車が近づいてきても、決して「焦るな」という教訓が胸に刻まれた。
◆雷の音が近づいてきたらすぐに避難
JR成田線の有名撮影地でのこと。209系を試し撮りして、さあこれから本番というところで、一天にわかにかき曇り、雨が降りだしさらに雷鳴が聞こえる。周囲は何もない水田地帯で、雨やどりの場所もない。ここで傘をさして粘ろうか迷った。
こうした状況での判断は非常に難しい。この時には機材を持って一目散に陸橋の下に逃げ込んだ。そのあと本降りに。案の定、近くで“ずどーん”という音と共に稲妻が光った。どこに落ちたかは確認できなかったが、近くだったようだ。あのまま立っていたら、ずぶぬれどころでは済まなかったかも知れない。ぞっとする経験だった。
◆北海道ではダニにご注意
これも寝台列車が走っていたころのお話。毎年のように日が長くなる初夏、北海道へ出かけ、早朝に道内へ入ってくる列車を撮影した。道内の撮影地の場合、草をかき分けて行き着くポイントも多く、たいして対策もとらずに荒れ地へ入っていった。撮影は無事に終了し、帰宅したのだが、数日後に体が痒くて耐えきれなくなってしまった。腕には、得体の知れない発疹が。加えて小さな穴が開いているようにも見える。その後数か月にわたって、皮膚科へ通うことになった。原因は草地に潜むダニとのことだった。
そこでの教訓。草をかきわけ荒れ地に入る場合は、長ズボンはもちろん(ズボンの下から潜り込んで肌に噛みつく虫すらいる)、肌を露出させないように長袖シャツは着た方が絶対に良い。国内には致死率6〜30%というマダニが生息するという。こうしたマダニは主に草むらに潜む。後から考えればなんと無謀なことをやったのだろう、と反省したのだった。
◆スズメバチにはご用心
こちらも茂みの中での出来事。撮影準備をしていたら、やたら羽音がしてくる。巣がすぐ近くにあったらしく、黄色と黒の大きなスズメバチがぶんぶん飛びかっている。スズメバチの活動期は4月〜11月と長い。夏は彼ら最大の活発期である。撮影はほどほどにして、刺激しないように静かに逃げ帰ったのだった。
怖い話を聞いたことがある。私の大先輩にあたる鉄道カメラマンが、スズメバチに刺されてこん倒してしまったのだ。その時は幸いにも同行した僚友がいて、すぐに救急車を呼び、事なきを得たが、一人だったらダメだったろう、という話を聞いた。
スズメバチも怖いが、自然界でさらに怖いのは熊だろう。最近は、東北や北海道の住宅街での出没情報を耳にする。人里離れたところで遭遇するケースが多く、そのような撮影地に行く時には、熊よけの鈴の持参はもちろん、ラジオを大きな音でかけて歩くのが効果的だとされる。人里離れたところでの単独行は、避けたほうが良いだろう。
【夏の鉄道撮影③】撮影機材はなるべくコンパクトにまとめる
筆者は最近、クルマでの撮影を極力避けるようにしている。以前はクルマ利用派だったのだが、どのような場所に停めても地元の人たちに迷惑をかけかねないし、また普段の運動不足を補うためにも、駅から撮影地まで歩くことにしている。特にコロナ禍になり在宅勤務となってからは、平日は外に出ないことが多いため、鉄道撮影時ぐらいは思う存分に歩きたい。
鉄道を使うことにより、対価を支払って、コロナ禍で苦闘する鉄道の営業面に少しでも貢献ができればと思う。鉄道好きにとってそれが恩返しではないだろうか。コロナ禍もあり、列車が空き気味で利用しやすい側面もある。
ちなみに駅のホーム等では撮影しない。というよりも、写真を商業利用している立場(専業ではないものの)ということもあり、駅ホーム等の鉄道敷地内での撮影はご法度だ。敷地内で撮る場合には許可が必要となる。また一般利用者に迷惑をかけるため極力避けている。よって駅間の撮影地へ行くことになっている。
駅間での撮影と簡単に言うものの、暑い季節はつらい。何より撮影機材の持ち歩きが身体にこたえる。そのために、ここ数年はなるべく機材を減らす工夫をしている。
最近の持ちものを撮ったのが上の写真。もう少し整理して撮ればと思うのだが、暑い時は、つい横着になりがちである。カメラバックにはカメラボディと標準ズーム、望遠ズームの各1本が入っている。さらに走行の映像を提供する機会が多いため、カメラの横でビデオカメラを構える。映像用にはコンパクトに折り畳める三脚を持参する。カメラ用の三脚は持っていかない。これだけあれば、十分に撮影可能というスタイルだ。
ちなみに鉄道専門のプロカメラマンの場合には、もう少し持ち物が多くなる。とはいえ、プロのカメラマンが言うには、機材というのは、欲をかけば欲をかくだけ増えていく、とのこと。割り切って減らせば、それほど多くなくとも撮れるとのことだ。そんな言葉の影響もあり機材はなるべく少なめにして、できるかぎりスタミナを消耗しないように心がけている。
◆100円均一の踏み台が一つあると便利
写真に入っている100円均一の踏み台は、一つ持っていると便利だ。まずは待ち時間に座って過ごせる。さらに脚立がわりになる。クルマだったらアルミの脚立を持っていけるが、歩いて撮影場所に向かうようになって必需品となった。壊れやすいのが難だが、安いだけに買い替えが可能だ。選び方としてはまずコンパクトであること。カメラバックの後ろポケット部分に入るものを選んでいる。あとは頑丈そうなもの。落ち着いた色のものを選ぶようにしている。
◆暑さから逃れ、さらに機材を守る意味もある折り畳み傘
暑い時には身体を冷やす工夫をすると、熱中症の予防に効果的だ。筆者の場合には、まずは撮影地近くに日陰があれば利用する。日なたと日陰だと実は気温差がないのだが、照り返しの温度にかなり差があり、路面温度差は20度にもなるといわれる。これは役立てない手はない。とはいえ付近に日陰がない場合にはどうしたら良いのか。
鉄道撮影を趣味としている人の90%以上が男性だと思われる。女性の場合は日傘で暑さ対策はふつうだが、男性で日傘を愛用という人はさすがに珍しい。ただ、筆者の場合には折り畳みの傘を日傘代わりに利用していて、降水確率に関係なく持参している。昨今ではアウトドアショップで、軽くコンパクトな傘を販売している。これならば余計な荷物にならない。
日陰のないところでは、折り畳み傘を臆面もなく広げることにしている。自分の体温を上げずに済むし、カメラ機材を直射日光から守ることにもなる。カメラ機材は低温に弱いが、実は高温にも弱い。クルマの車内に置きっぱなしなどは、非常に危険だが、屋外であっても直射日光が長く当たることにより誤動作の元になったりする。折り畳み傘は、こんな時にもある程度の対策になるのだ。
◆真夏にあればいいなと思う便利グッズ
真夏の撮影での便利グッズを写真にまとめた。あくまで筆者の持ちものなので、それぞれの撮影様式に合わせて用意していただければと思う。
①ボトルケース:カメラバックの留め具で吊るすことができるタイプが利用しやすい。日本国内では自販機が多くあり助かるが、撮影前に必ずペットボトル飲料1本は購入しておき、同ケースで持ち歩くことにしている。
②虫よけスプレー:夏には欠かせない。蚊などは茂みなどで出てきやすいので、腕などに事前にスプレーしておきたい。
③日焼け止め:撮影には持参しないが、外出前に顔、腕、首すじにぬっておくと良い。
④折り畳み傘:急な雨、さらに日陰が無いところで日傘として利用。カメラ機材を直射日光から守るためにも役立つ。
⑤携帯用バッテリー:夏用ではないが、新幹線の形をした携帯用バッテリーは細長くカメラバックに入れやすいので重宝している。
⑥携帯食:駅間は食事できる場所がないことが多い。小腹が空いた時に持っていると便利。ただ暑い日には溶け出すものがあり、夏場には注意して選びたい。
⑦飴(塩入り):汗が出た後の塩分補給に効く。数粒もっていけば十分。
⑧スポーツタオル:汗拭き用にあると便利。大きめのタオルに比べ細長いので首回りにかけても邪魔にならない。また首筋の日焼け止めにもなる。
⑨ファン付きベスト:屋外で働く人向けの夏着として販売され一躍人気に。身体自体をファンで冷やしてくれる。バッテリーは結構もつ。
⑩鉄印帳:夏にどうしても、というものではもちろんない。第三セクター鉄道を乗りに行く時には必須アイテム。
◆駅間撮影の時にはレンタサイクルがあると便利
歩くことを習慣にしている筆者ながら、さすがに真夏は歩く距離を短くしたい。暑いなか、汗をかきかきの徒歩移動は歩くだけで疲れきってしまう。そこで駅から遠めの撮影場所へ行く時には、レンタサイクルを借りるようにしている。行動範囲が広がるし快適。暑さによる体力消耗も防げて一挙両得だ。
【夏の鉄道撮影④】一番の障害は沿線の伸び放題の“夏草”
夏場の撮影で、暑さとともに困るのが沿線の雑草の伸び具合ではないだろうか。筆者もクルマで行動する時には、下草刈り用の道具を持参し、撮影の前に雑草を刈ったりしたこともある。
今はそうした処理をしてまで撮影する鉄道ファンをあまり見かけないが、寝台列車が走っていたころには有名撮影地ではそうした光景がよく見られた。もちろん、撮影の邪魔だからといって、他人の家の庭木の枝を切る、また地元の人たちに大切にされている木の枝を切るなどの行為はご法度。あくまで鉄道用地の外の雑草の除去である。
さすがに歩きではそうした道具を持ち運ぶことができない。そこで筆者がやっているのが、事前にロケハンをしておくこと。電車に乗る時には、撮影したい沿線の下草の具合を確認しておくのだ。各地の路線では必ず雑草を刈ったばかりのところがあって、そうしたところが撮影地に適している。
あとは、数本のみ長くのびた雑草は折って除去しておくなどして事前に撮影の準備をしておきたい。ただし、その場合もあくまで鉄道用地へ進入せずに、用地の外で目立つところの雑草のみに留めたい。たとえ雑草といえども用地に入っての草刈りはご法度であり、何よりも危険だ。
【夏の鉄道撮影⑤】歩いて巡ると土地それぞれの発見が楽しい
歩いて駅間の撮影地を目指すようになって、クルマでの移動では見逃しがちなことに出会うことが多い。線路沿いを歩いているうちに、ここでも撮影できるな、という撮影地を見つけることができる。
下の写真は本サイトで前回紹介した三岐鉄道三岐線沿線の田んぼで撮った写真だ。歩いていたらなんともシュールな案山子も出会った。ユーモアを持った農家の方々なのだろう。後ろに写り込んだ三岐線の踏切。遮断機が大きくてごつい造りだった。ひと時代前の手の込んだクラシックな姿のもので、全国で初めて目にしたものだった。
夏場の歩きは大変だが、こうした新たな発見もまた鉄道撮影の楽しさであろう。ほかに猛暑に気をつけたいポイントをあげておこう。
◆35度以上の猛暑日の撮影はあきらめる
週末は、デスクワークでなまった体を鍛えるためにも撮影に行くことを常としている筆者だが、夏場に“撮影を控える”目安を一つ設けている。それは、最高気温35度以上になる日には撮影をあきらめるということである。
いくら撮影したい列車が走る予定でも、35度以上の猛暑日にはきっぱりあきらめている。どのように暑さ対策をしても、35度以上の猛暑は身体への負担が大きくなり、屋外での行動が有害以外の何ものでもないからだ。下手をすると、その場所で倒れる可能性もある。いくら水分を補っても無理だろう。
もちろん、35度以下なら大丈夫ということではない。撮影に行く場合は、上述したようにきちんと暑さ対策をした上で、体調の変化に気をつけながら行いたい。無理はしないことである。
そうした日に鉄道を楽しむとしたら、ひたすら乗ることではないだろうか。冷房の効いた車内で涼み、風景を楽しむ。そんな日もあって良いように思う。
◆地元の人に出会ったら挨拶をしておきたい
鉄道撮影に関連する事柄として一つ。最近、撮影ポイントへ行って気付くのは「こんにちは」「おつかれさま」といった〝撮影仲間〟への声かけをする人が減っていること。なかなか言いだせない雰囲気があることも確かなのだが、同好の人々が集まっているのだから、ちょっと残念である。もちろん撮影直前まで、がやがやと会話に興じても集中力を欠くことになって具合が悪いのだが。
鉄道撮影に打ち込む人たちには、どちらかと言えば人付き合いが苦手というタイプが多いように感じる(筆者も含めて)。ただ、勇気をもって話をしてみてはどうだろう。有益な情報が得られる場合が非常に多い。もちろん自分が持つ情報も出すことが肝心だ。
さらに、筆者が実践しているのは、地元の人に道で出会ったら、かならず「こんにちは」と挨拶をしている(都市部は除く)。地元の人たちは他所から来た人に警戒心を抱きがちだ。そんな時に「こんにちは」とにこやかに挨拶をすれば、大半の人が「こんにちは」と返してくれる。こうした交流が“撮り鉄は変な人が多い”という誤解をやわらげるようになると思う。
次の撮影の時には、にこやかに挨拶をしてみてはいかがだろう。きっと爽やかな気持ちが心に芽生え、鉄道撮影がさらに楽しくなるように思う。
最後にあたり、都市部を中心に再び、新型感染症の感染者が増える傾向が強まっている。夏休み目前、撮影に行きたい気持ちが高まっている方も多いと思うが、ここは我慢も必要かと(筆者への戒めも含め)。慎重に行動していただければ幸いである。