昔、自転車のようにペダルが付いている“モペッド”と呼ばれるバイクがあったのをご存じでしょうか? 今回紹介するFANTIC(ファンティック)の「ISSIMO(イッシモ)」は同ブランドで過去に生産していたモペッドの名前を復活させたe-Bike(スポーツタイプの電動アシスト自転車)です。イタリア生まれらしい個性的なスタイルが魅力ですが、どんな走行性能なのか確かめてきました。
ヨーロッパで人気のオシャレなe-Bike
FANTICはイタリアに本拠を置くバイクメーカー。近年はe-Bikeの生産にも力を入れており、本格的な走破性を持つe-MTB(電動アシスト付きのマウンテンバイク)もリリースしています。「ISSIMO」はそんなブランドが都市でのモビリティとして開発したモデル。太いタイヤに負けないインパクトのあるデザインのフレームや、幅の広いハンドルなど、e-Bikeの中でも個性の強い1台です。
特にユニークなのがフレームの設計。跨ぎやすいステップスルーと呼ばれる形状ですが、横から見ると井桁状のトラス構造になっていて、剛性を確保するとともに個性的な見た目にも一役買っています。
e-Bikeの心臓部であるモーター(ドライブユニット)はBAFANG製。車体の中央に搭載するセンタータイプで、e-MTBなどにも採用されるグレードの高いユニットが装備されています。バッテリーも車体中央に近い位置に搭載され、フル充電でのアシスト可能な距離は70〜120kmとなっています。
変速ギアやハンドルなどの操作系もユニークなパーツセレクトになっています。変速ギアは5速ですが、シマノの内装式で一般的な外装式と違って停車中の変速操作もできるのが特徴です。シティサイクル的なフレーム形状ながら、ハンドルはマウンテンバイク並みに幅広で、前後に制動力の高い油圧ディスクブレーキを装備しているところも興味深いところです。