任天堂の有料サービスNintendo Switch Onlineでは、ファミコンやスーファミなど懐かしのゲームが遊べます。このラインナップに、まもなくゲームボーイ(以下「GB」)やゲームボーイアドバンス(以下「GBA」)などのソフトが加わるかもしれない手がかりが見つかりました。
今週初めに米匿名画像掲示板4chanにGBとGBAのエミュレータやROMらしきものが流出し、投稿者は「発表も発売もされていない」任天堂・欧州研究開発部門(NERD)の公式社内開発版だとほのめかしました。
すぐにデータマイナー(ゲームのコードを解析して未発表の新機能などを探し当てる人)がROMの中に.gitフォルダを発見し、その中にNERDの社員や、なぜかパナソニックベトナムの開発者が関わったことを示すログが含まれていた次第です。
[Sloop]
A .git folder was left in the ROM, meaning we can access information about the git repository used for the project.
Since it’s of interest to many people, the image of an EZ Flash cart was added by a NERD employee on August 7th, 2020. (name + partial e-mail redacted) pic.twitter.com/IrylKiuu4X
— OatmealDome (@OatmealDome) April 18, 2022
NERDは任天堂のヨーロッパ研究開発部門として知られており、Wii UのニンテンドーDSバーチャルコンソールや、Newニンテンドー3DSの「3D立体視の調節機能」も手がけてきた組織です。またミニファミコンやミニスーファミも、元々はNERD開発チームが関わっていたプロジェクトが商品化した経緯があります。
もっとも、任天堂関連やNERDを指し示すデータが含まれていたとしても、公式であると裏付ける確たる証拠とは言えません。これまでもエミュレータ開発者が、自作品を任天堂の公式に見せかける偽りの「リーク」によって注目を集めようとしたことさえありました。
また流出したGBAエミュレータに「Flashcartに状態をエクスポートする」オプションが含まれていることがおかしいと指摘する声もあります。こうしたフラッシュカートリッジ(microSDなどを挿入して自作ゲームや海賊版ゲームを動かせる製品)メーカーに対して任天堂は過去に訴訟を起こしており、奇妙なことにも思えます。
しかしSwitch Onlineにゲームボーイ用タイトルが加わることは、半年以上も前から囁かれていたことです。その噂を発信した人物が予想していた「スイッチでNINTENDO 64が遊べる」ことは、すでに実現しています。
N64やメガドライブのゲームはお高めの「追加パック」での提供となりましたが、ゲームボーイ用ソフトは標準プランでの提供を期待したいところです。
Source:ArsTechnica