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2022/9/7 20:00

自動駐車も初搭載! 話題の軽EV「日産サクラ」にGetNavi編集長が乗って感じた驚きとは?

2022年で創刊40周年を迎えた、押しも押されぬモノ誌の決定版「モノ・マガジン」と、創刊23年目を迎えたピチピチの“新卒世代”「ゲットナビ」とのコラボ連載。今回は、話題の軽EV・日産のサクラに試乗してきました!

↑サクラの車内で仲良くパチリ。(右がモノ・マガジン編集長の前田賢紀さん、左が筆者・GetNavi編集長の川内一史)

過去のコラボ記事はこちら

 

二つの目で見ればピントが合う! ゲットナビ×モノ・マガジンの「ヒット」スコープ

– Target 6.日産「サクラ」–

↑日産「SAKURA(サクラ)」

 

いま、日産が元気なんです

日産自動車は、2021年度決算で3年ぶりに営業利益が黒字化(2473億円)。22年度も話題の新車を続々とリリースしており、いま元気のある自動車メーカーです。行っちゃえNISSANってことで、神奈川県横浜市にある日産自動車本社へ。筆者は初めて同社を訪問したのですが、巨大ショールームというか、もはや日産ミュージアム。夏休み真っただ中だったため、家族連れで訪れている人たちが多く見られました。

↑大人気のSUVエクストレイルは7月にフルモデルチェンジして4代目が登場。発売から約1か月で受注1万7000台と大ヒット中です(筆者撮影)

 

↑憧れのスポーツカーGT-Rの2022年モデル。1083万円~という憧れ価格ですが、とにかくカッコイイ!(筆者撮影)

 

↑広い室内が魅力で、社用車としてだけでなくキャンパーからも人気のキャラバン。21年のマイナーチェンジで「NV350」の型番はなくなりました(筆者撮影)

 

と、思わずテンションが上がってしまいましたが、今回の取材対象はコチラ! 軽EVのSAKURA(サクラ)です。6月に販売がスタートし、8月7日時点で受注台数は累計2万5000台と好調な滑り出しとなっています。

日産本社の周辺は浜風&ビル風がスゴい。頭皮ごと持っていかれるかと思いました

 

EV市場でも「技術の日産」は健在!

日産好調の“原動力”のひとつとして、EV(電気自動車)が挙げられるでしょう。同社は元々電気モーター技術に優れているメーカーで、2010年に初の量産型ピュアEVとなるリーフを発売すると、今年に入ってアリア、サクラを立て続けにリリース。国産EV市場をけん引しています。また、ガソリンを燃料にして電気モーターを駆動させる独自のパワートレイン「e-POWER」も好評。世界的にCO2排出削減が推進される現在のクルマ市場においても、「技術の日産」は健在なのです。

↑取材に協力していただいた、日産の日本マーケティング本部のサクラ担当、近藤啓子さん(右から2番目)と中島有紀さん(左から2番目)

 

試乗させてもらう前に、まずはサクラの“ガワ”をチェック。車体は同社の軽ハイトワゴンデイズをベースにしており、コンパクトながらもボリュームを感じられます。また、四季をイメージした2トーンの4色を含む全15色をラインナップし、選ぶ楽しみがあるのもうれしいところ。動力は20kWhのバッテリーで、最高出力47kW、最大トルク195Nmと余裕の走りを実現。航続距離は最大180km(WLTCモード)と安心感があります。価格は233万3100円~294万300円で、クリーンエネルギー自動車導入促進補助金を活用した場合の実質購入価格は約178万円となります*1(すべて税込)。

↑日産の中島さんイチオシのシーズンズカラー。手前から、ホワイトパール/チタニウムグレー(冬)、ブロッサムピンク/ブラック(春)、ソルベブルー/チタニウムグレー(夏)、暁-アカツキ-サンライズカッパー/ブラック(秋)。今回は「秋」カラーに試乗させてもらいました(写真提供/日産)

 

↑軽のコンパクトなボディに、こんなにも大きいバッテリーが床下に積んであるなんて! レイアウト技術の高さも日産のウリです

 

↑充電ポートは、一般的なガソリン車の給油口と同じく右後部に。約8時間*2で満充電となる普通充電と、約40分*3で80%まで充電できる急速充電の2口を備えています。フタを開けるとライトが点灯し、夜間でも快適に充電可能

 

↑コンパクトですが背が高いので、室内は思っていた以上に余裕アリ。必要以上にオジサンがひしめき合わずに済みます

 

↑恒例(?)のWオジサンによる荷室チェック。車中泊は厳しいかもしれませんが、後席を倒せば軽く横になれそうです

 

↑インパネまわりはシンプルで表示は見やすいです。筆者はシフトレバーの操作感に少し戸惑ったものの、すぐに慣れました

 

↑インテリアは和の意匠を取り入れた落ち着いたデザイン。インテリアの随所に桜をあしらう遊び心もあります

 

筆者のEV初体験。怖いほど滑らかで静かでした

実は筆者、EV初体験。なんか……緊張する! おっかなびっくりアクセルを踏んでスタートします。予想はしていましたが、ガソリン車と比べてとにかく静か。そして、予想以上に軽い! 思ったよりもスーッと伸びていくので、最初はちょっと怖かったです。

 

発進・加減速・停車をアクセルペダルだけで行える日産の独自システム「e-Pedal Step」も初体験。これがめちゃめちゃ楽チンで、特にストップ&ゴーの多い市街地での走行と相性バツグンでした。アクセル/ブレーキの踏み間違えによる事故も起こりにくくなるはずですし、これは本当にイイですね。

 

試乗のハイライトは、おむすびを落としたらいつまでも転がっていきそうな急勾配の上り坂。アクセルを思い切り踏んでもまったく苦しそうな感じを見せず、スイスイと登れます。軽とは思えないほど余裕たっぷりの走りを楽しめました。

↑緊張のEVデビュー。もしいま事故ったらやっぱり日産出禁になるかなーとか考えながら走っていたので、横浜の美しい街並みを覚えていません

 

続いてハイウェイへ。ここでは、高速道路単一車線での運転支援技術「プロパイロット」を体験します。ハンドル右のボタンを押すと、プロパイロットモードに突入。ハンドルから手を離すことはできませんが、車線や前車の位置をリアルタイムで検知しながら、ハンドル操作を支援してくれます。これも楽チンな機能です。

↑ハンドルを握ったままでプロパイロットボタンをスイッチオン。運転状況がグラフィックで表示されるのでわかりやすいです。試しにハンドルから手を離そうとすると、激しく警告されますから、これは安心!

 

試乗のフィナーレを飾るのは、「プロパイロット パーキング」。これは、駐車時にステアリング、アクセル、ブレーキ、シフトチェンジ、パーキングブレーキのすべてを自動で制御するシステムで、軽自動車としては初めての搭載となりました。駐車場に入ってからボタンを押すと、カメラで空きスペースを検知。駐車位置が決まったら、画面に表示された「駐車開始」をタップし、ボタンを押し続けるだけで、自動で駐車してくれるという、まさに未来の機能なんです。

 

空きスペースの検知は地面の白線などを参照しているとのことで、疑り深いオジサンとしてはこの精度をどこまで信用して良いのかというのが少し引っ掛かっておりますが、何にせよスゴい技術であることは間違いないですね。

↑駐車場に来たらまずボタンを押して、空きスペースをセンシング。「駐車開始」をタップすれば自動で駐車が始まります。このステアリングの躍動感を見よ!

 

まずはカーシェアリングでお試しできちゃう

当初は、EVは正直まだ買う時期じゃないかな、と思っていました。基本性能も使い勝手も、もう少し成熟したらようやく選択肢に入ってくる。そんなイメージだったんですが、実際に乗ってみたら全然そんなことなかったです。バッテリー性能や充電環境の整備についてはのびしろが大きいと思いますが、このサクラに関していえば、乗用車としてのクオリティは抜群。実質200万円以下で買えるなら、普通に欲しいです。

 

とはいえ、さすがに衝動買いできるほど金銭的な余裕も家庭内で地位もない……という私のような人に朗報! 日産が手掛ける、EV、e-POWERの車両を中心としたカーシェアリングサービス「e-シェアモビ」で、早くもサクラが導入されたとのこと。サクラを利用できるステーションはまだ限られていますが、奇跡的に筆者の近所で導入されていたので、今度行ってみることにします!

 

*1補助金には申請期限があります。申請額が予算額に達した場合は受付終了となりますのでご注意ください。
*2 バッテリー温度約25℃、バッテリー残量警告灯が点灯した時点から満充電までの目安時間となります。
*3 バッテリー温度が約25℃、バッテリー残量警告灯が点灯した時点から、充電量80%までのおおよその時間。特に急速充電の場合、夏季・冬季には充電時間が長くなる場合があります。

 

モノ・マガジン前田編集長のレポートはこちら→https://www.monomagazine.com/52196/

 

 

写真/青木健格(WPP)