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2023/10/5 21:15

2040年までに月に家を建てる! NASAが大胆宣言

初めて人類が月に降り立ったのは、1969年。それから50年以上のときを経て、NASAが先日明らかにしたのが、月に家を建てるという計画です。長期滞在する宇宙飛行士が利用するほか、民間人も利用できるそうですが、本当にそんなことが可能なのでしょうか?

↑月の家? ローンは何回払えばいいんだ…

 

NASAによると、この計画は3Dプリンターを月まで運ぶことから始まります。そして、月の上層にある岩や鉱物の欠片、粉塵などを材料にコンクリートを作り、それをもとに3Dプリンターで家を建設するという考えです。

 

驚くほどの大金がかかるようですが、それでも民間人も宇宙旅行を楽しめるようになったいま。宇宙飛行士が長期滞在するほか、民間人も利用できるといい、そうなれば地球外に誕生する初めての民泊施設といえるかもしれません。

 

ただ、多くの人の頭に浮かぶのは、「本当にそんなことが可能なのか?」という疑問ではないでしょうか。NASAは、現在進めている「アルテミス計画」で、2025年以降に月に物資などを運び、月面拠点を作り、月での持続的な活動を目指しているわけで、月の家も2040年までに実現したいと発表しています。

 

このニュースを報じた米・ニューヨーク・タイムズ紙では、話を聞いたNASAの科学者は誰もが、アルテミス計画の目標を達成し続けることができれば、2040年までに月の家を建設するという目標も「達成可能だ」と答えたと紹介しています。

 

逆に、アルテミス計画が難航するなら、月の家の実現も難しいのではという専門家もいるようです。

 

NASAは2025年に宇宙飛行士の月面着陸をしたい計画で、それに先立ち、2024年11月には4人の宇宙飛行士を乗せた「オリオン」を打ち上げ、月を周回する予定が発表されています。月の家が本当にできるのかどうかは、これからのアルテミス計画の進捗を見ていれば分かるかもしれません。

 

【主な参考記事】

The New York Times. Maybe in Your Lifetime, People Will Live on the Moon and Then Mars. October 1 2023