「今日のエクササイズをはじめましょう」と、病院のリハビリルームで患者に呼びかけるのは、理学療法士だけではなくなるかもしれません。脳卒中のような脳にダメージを受けた人のリハビリをサポートする最新のロボットをご紹介しましょう。
患者のリハビリには、理学療法士が立ち会うのが一般的です。しかし、英国の国立ロボット博物館のヒューマン・ロボット・インタラクションチームは、理学療法士が立ち会わなくても患者のリハビリを行えることを目的としたヘッドセットを開発しました。
このヘッドセットは、装着した患者の脳波を読み取って、患者の身体の動きを把握するというもの。患者はロボットの声と動きにあわせて身体を動かし、ロボットは患者がその通りに身体を動かせるかどうかを検知するのです。
ロボットは高さ数十cmほどの小ささですが、その点だけを除けば、スポーツジムでインストラクターが参加者にレッスンしているのとほぼ同じ。ロボットが理学療法士の代わりになって、患者のリハビリをサポートするのです。
ちなみに、ロボットは患者のニーズや認知能力、運動ペースにあわせて、個別でリハビリをサポートできるとのこと。まさに、理学療法士によるパーソナルトレーニングといった感じです。
急性脳卒中や脳損傷を受けた人の約8割は、肩、肘、手首、指などに障害を受けているというデータがあるそう。そのような患者が病気になる前の生活に戻るためにはリハビリが不可欠。ロボットの導入が役に立つかもしれません。
【主な参考記事】
Yahoo!News. Brainwave-reading robots help guide rehab for stroke survivors. August 28 2024