【徹底レビュー】時短&あたためムラなし!エンジンを2つ持った象印の電子レンジの実力は本物だった

ink_pen 2026/1/12
  • X
  • Facebook
  • LINE
【徹底レビュー】時短&あたためムラなし!エンジンを2つ持った象印の電子レンジの実力は本物だった
コヤマタカヒロ
こやまたかひろ
コヤマタカヒロ

デジモノ、キッチン家電を愛するPC&デジタル家電ライター。日経トレンディ「比較対決」、マイナビ「パパ目線の家電選び」などを連載中。三女の父。米・食味鑑定士。

調理家電の中でも、特に普及率が高いのが電子レンジ。単身世帯や少人数世帯では、炊飯器を持っていなくても電子レンジはあるという家庭は珍しくないでしょう。近年は少人数世帯向けの単機能レンジや小型モデルに注目が集まっていますが、やはり花形となるのは30Lクラスのオーブンレンジ。

これまで、このクラスを展開してきたのはパナソニックや東芝、日立、シャープといった総合家電メーカーとアイリスオーヤマぐらいでした。そこに新たに象印マホービンが参入。しかも、「ツインエンジン」という全く新しい機構を引っ提げての登場です。

↑象印マホービン初の30Lモデルオーブンレンジ「EVERINO ES-LA30」

象印マホービン

「EVERINO ES-LA30」

実売価格:7万円前後(税込)

象印マホービン(ZOJIRUSHI)
¥66,330 (2026/01/07 00:38時点 | Amazon調べ)

家庭用初のツインエンジンで時短あたため

EVERINO ES-LA30(以下ES-LA30)の最大の特徴は、電子レンジの心臓「マグネトロン」を2つ搭載していること。マグネトロンとはマイクロ波を発生させるエンジンで、このマイクロ波が食品に含まれる水分を振動させることで発熱するものです。

一般的に、家庭用電子レンジにはマグネトロンを1基しか搭載しませんが、ES-LA30では底と背面の2か所に搭載しています。1基のマグネトロンから発するマイクロ波では30Lの広い庫内全てをカバーすることができず、どうしてもあたためムラが発生してしまいます。メーカー各社はこのムラを解消するため、各種センサーによって食材の温度を見張り、マイクロ波を発するアンテナの動きを制御するなど、さまざまな工夫を凝らしています。

象印は発想そのものを変えたのです。1つのエンジンでムラができるなら、2つにしてしまえばいいと。ES-LA30は底面と背面の2か所に搭載したマグネトロンを同時に作動させることで、あたためムラを解消するとともに、時短調理も実現しました。

↑2つのマグネトロンを搭載することによって効率的にあたためられます。コンビニエンスストアなどにある業務用レンジでも採用されている方法

基本機能はレンジあたために加えて、グリル、オーブン、スチーム機能(スチームポケット式)を搭載。そして、それらを組み合わせ、レンジ加熱とオーブン、グリルを連続で制御できる「すご技オーブン」や「芯までレジグリ」機能も搭載しています。

なお、本体サイズは幅498×高さ395×奥行き445mmで設置時は背面をピタ付けできますが、左右は2cmずつ、上面は10cm空ける必要があります。庫内サイズは30L、トレイは1段のみなので、トレイ2枚を使ったパンなどの2段オーブン調理には非対応。その代わり、Wレンジによる、最大4品の2段あたためなどが可能です。

↑庫内に入れられるトレイは1枚のみなので、30Lサイズながら2枚のトレイを使ってパンなどを2段で焼くオーブン調理はできませんが、トレイ上と底面を使ってWレンジによる2段あたためは可能

ES-LA30のさまざまな機能を活用するために欠かせないのが、独自開発の金属製角皿。通常、レンジ加熱では加熱時にスパークが発生するため、金属製のトレイは使えませんが、ES-LA30では金属板の両端を高耐熱性樹脂で囲う構造を考案することで、この問題をクリアしています。トレイで上下に分け、2つのエンジンを使うことで、冷蔵+常温、常温+冷凍、2種類の冷凍食品と、温度帯の異なる食品を同時にあたためることが可能になりました。

↑独自開発のレンジ加熱でも使える金属製角皿。高耐熱性樹脂を採用することでレンジ加熱時の金属部品のスパークが発生しません

レンジ出力(自動)は最大1000Wで最大約5分間継続できます。手動レンジは1000W・600W・500W・300W相当・150W相当の5段階で設定可能。「すごはやWレンジ」機能では、底600W+奥150Wの合計750Wなどで加熱することで時短になります。このほか、オーブンは100〜250℃に対応。5分以降は最大210℃になる仕組み。

Wレンジ機能であたため時間が3/4に短縮!

実際にES-LA30を使ってみました。まずはお弁当のあたため。自動メニューに「お弁当あたため」がありますが、今回はあえてスタートボタンを押すだけの自動レンジで行いました。まず、お弁当を入れて設定ダイヤルを押すと、仕上がり温度を設定した上での自動あたためになります。標準では70℃でしたが、45~90℃の範囲で設定が可能。温度センサーが食材の温度を検知して自動であたためてくれます。

↑EVERINO ES-LA30の操作パネル。あたためのときはダイヤルボタンを押して自動(温度センサー)であたためるか、「レンジ/Wレンジ」ボタンを押します

時間を設定してレンジ加熱する場合は、「レンジ/Wレンジ」ボタンを押し、出力(W)、時間の順で設定していきます。レンジモードで時間を設定したあとに「レンジ/Wレンジ」ボタンを押して、Wレンジに切り替えると、「すごはやWレンジ」機能により、加熱時間が短く表示される仕組み。実際に設定してみると、あたため時間が3/4に短縮されました。これはうれしい!ただし、Wレンジ機能を使うための動線がややわかりにくく、慣れるまではちょっと時間画がかかりました。

↑レンジ加熱で600W・2分に設定したあと、Wレンジに切り替えると時間が短縮できます。1分36秒となり、24秒も短縮

市販のお惣菜やお弁当、冷凍食品などは、あたため時間の目安が500/600Wで記載されていますが、ボタンを押すだけでWレンジの時間に切り替えてくれるのがわかりやすいです。また、手動でのレンジ加熱を始めてからアイコンが点滅している約12秒以内に「レンジ/Wレンジ」ボタンを押すことでもあたため時間の短縮ができます。

また、2段あたため機能でもWレンジが活躍します。設定ダイヤルを右に回して「2段あたため」を選んだあと、メニューや温度を設定することで、最大4品の同時あたためができます。夫婦は冷凍チャーハン、子どもたちは冷凍パスタと、家族で異なる冷凍食品やお弁当を食べるときに便利ですね。

↑2段あたため機能では上下段でそれぞれ異なる温度に設定できます

Wレンジ機能は解凍時にも役立ちます。「すごはや解凍」機能では自動的にWレンジで作動。多くのレンジのように底からの2~300Wのマイクロ波だけで解凍するのではなく、底と背面それぞれから150Wずつのマイクロ波を放出することで、ムラなくより短時間で解凍できます。あたため、解凍機能はオーブンレンジで最も使う機能だけに、この部分がツインエンジンの搭載によって強化、時短できているのは非常に魅力的です。

オーブン→レンジ連続調理でチャーシューが30分!

オーブンレンジの魅力といえば、日常のおかずからハレの日のごちそうまで多彩な調理が作れること。ES-LA30ではパンを焼いたり、スイーツなどを作ったりできる基本的なオーブン機能に加えて、レンジ加熱を組み合わせた「すご技オーブン」機能や、グリルとレンジ加熱を組み合わせた「レジグリ」などの独自機能を搭載。

「すご技オーブン」は、オーブン機能で食材の表面を焼きあげ、さらにレンジ機能で食材の中まで火を通す機能。通常のオーブンレンジでは、オーブン調理時に鉄皿を使うためレンジ加熱が併用できませんでした。しかし、ES-LA30ではレンジ加熱ができる金属製角皿を採用しているため、連続での調理ができるというわけです。エビフライなどの自動メニューを搭載するほか、手動メニューではレンジ→オーブンやオーブン→レンジのように加熱順が選べます。

今回、すご技オーブンのレシピとして焼き豚(チャーシュー)を作ってみました。豚肩ロース肉をタレに漬け込んだあと、自動メニューの「40 焼き豚」を選び、予熱が終わったら角皿に載せた豚肉を入れてスタート。とても簡単です。

低温でじっくり焼きあげるチャーシューは加熱時間が長く、また、中まで火を通すのが難しいメニューです。しかしレンジ加熱を併用することで、生焼けのリスクなく、30分以内で焼きあげることができました。

↑タレに漬けて置いたブロック肉が30分ほど(予熱時間除く)でチャーシューに仕上がる。焼いている時間が短いのでパサパサにならず、しっとりした食感に

さらに、普段のおかず調理に活用できる「レジグリ」機能が本当に便利です。これは庫内天井からグリルによる加熱とレンジ加熱を組み合わせて調理する機能で、オーブンのような予熱が不要なので時短でほったらかし調理ができるのが魅力。このレジグリ機能を使って2品作ってみました。

1品目は「手羽先のロースト」。これは下味を付けた手羽先をレジグリで加熱するだけのシンプルなメニュー。自動メニューでも調理可能で、約20分で皮面をパリパリに焼きあげることができます。このメニューで面白いのは下味を付けた状態で凍らせておいても、「凍ったままレジグリ」機能により解凍しながら焼きあげられること。週末などに下ごしらえして冷凍しておけば、忙しい平日夜もサッと調理ができます。

↑下味を付けた手羽先をサッとグリル。皮面がパリッと仕上がっていました。レンジ加熱を併用するため、中が生焼けになる心配がありません

レジグリは焼き魚も調理できます。今回は塩サバを焼いてみましたが、自動メニューの「塩さば」を選ぶだけで皮面をパリッと焼きあげることができました。なお、塩サバも「凍ったままレジグリ」での調理が可能です。

↑塩サバをクッキングシートの上に置くだけ。塩ザケなども自動メニューで調理できます

このほか、スーパーで買ってきた惣菜のフライ物は「サクレジ」で表面サクッ、中までホクホクに仕上げられるのが便利! 角皿にコロッケやとんかつ、唐揚げなどを並べて、「サクレジ」ボタンを押すだけ。あとは量に合わせて仕上がりを3段階から選べば、レンジとグリル加熱により衣をサクサクに仕上げてくれます。

↑レンジとグリルの組み合わせで市販の揚げ物をサクサクにあたためることが可能。レンジだけであたためるのと違い、衣がべっとりせず、揚げたてのようになります

7万円前後で購入できる30Lハイパワー時短レンジ

ES-LA30はWレンジ機能とレンジ加熱が利用できる角皿の採用によってさまざまな時短調理ができるオーブンレンジです。Wレンジ機能を利用すれば、レンジでの加熱時間は20~30%短縮できます。レンジとグリル、オーブンの連続調理ができるのもポイント。日常的なおかず調理が楽になります。

↑本体下部にスライド式のメニューボードを搭載しており、自動モードのメニューがすばやく確認できます

ただし、実際に使ってみて気になった点もあります。1つは機能が多いぶん、直感的な使い方がしにくかった点です。特にWレンジでの時短あたためは手動モードでしか設定できないため、時短したいときにいちいちメニューをたどって設定する必要がありました。また、角皿が約1.5kgと重いのも気になる点。調理後は熱々で食材も載っているので、慣れるまで扱いに少し苦労しました。

これらの気になる点があってもEVERINO ES-LA30はおすすめできるオーブンレンジだと言えます。使用頻度の高いレンジ機能が強化されており、さらに手軽に料理が可能。それでいて30Lクラスながら実勢価格は7万円前後とおトク。

普段の料理や下ごしらえ、お弁当や冷凍食品のあたため時間を短縮したい、ムラなくあたためたいと考えているなら、ベストチョイスだと言えそうです。

EVERINO ES-LA30

総庫内容量:30L

レンジ出力:自動1000W 最大約5分間(600W)/手動(相当)1000W・600W・500W・300W・150W

オーブン:温度100~250℃/発酵30・35・40・45℃

レシピブック掲載レシピ数(自動メニュー数):200(72)

消費電力:レンジ1420W/オーブン1360W/グリル1360W

サイズ・質量:W498×H395×D445mm/約25kg

象印マホービン
EVERINO ES-LA30
問い合わせはこちら

象印マホービン(ZOJIRUSHI)
¥66,330 (2026/01/07 00:38時点 | Amazon調べ)

Related Articles

関連記事

もっと知りたい!に応える記事
Special Tie-up

注目記事

作り手のモノ語りをGetNavi流で