「家電大賞」は、モノ・トレンド情報誌「GetNavi」および同ウェブメディア「GetNavi web」と、家電と暮らしの情報サイト「家電 Watch」による年に1度の総合家電アワード。今年で11回目となった「家電大賞2025-2026」では、2025年発売のノミネート家電151製品のなかから、読者の投票(投票期間は2025年11月21日~2026年1月5日)により、総合グランプリと部門賞(特別賞含む全28部門)が決定しました。
今回は、総合グランプリ受賞製品の担当者へのインタビューと、銀賞・銅賞受賞製品の担当者のコメントを紹介します!

※「家電大賞」は、株式会社ワン・パブリッシング及び株式会社インプレスの登録商標です(商標登録第6534313号)
【総合グランプリ】 TOTO「ネオレストLS-W」


投票者コメント
・毎日の便の状態で健康アドバイスがもらえるのは画期的だと思う。(40代・パート/アルバイト)
・トイレに新たな価値を生み出したこの製品こそ家電大賞にふさわしい。(40代・主婦/主夫)
・次世代って感じがした。(30代・主婦/主夫)
・トイレで健康管理をする発想がすごい。(20代・その他)
プロモーション・アプリ開発担当者に訊く!「便スキャン開発の苦労とトイレの未来」
「2025-2026 家電大賞」で総合グランプリを受賞したTOTO「ネオレストLS-W」。空気清浄機やロボット掃除機と並ぶ“生活家電”として、トイレがここまで評価されるのは珍しい。デザイン性、使うたびに自動で除菌する清潔性、そして、「便スキャン」というこれまでにない技術を導入する先進性。生活者の“当たり前”を静かに変えてきたネオレストは、今回なぜ多くの支持を集めたのか。今回は製品の魅力を生活者に届け続けてきたプロモーション担当者とアプリ開発担当者に、受賞の手応えからその背景、コミュニケーションの工夫、そしてこれからのトイレ空間の未来までを訊きました。

Q1.グランプリ受賞の知らせを聞いたとき、社内ではどんな反応がありましたか?
(五十嵐)数ある家電の中で、トイレが受賞したことにとても驚き、同時に大きな喜びの声がたくさん聞かれました。私自身も、その新しい価値にどのような反応が起こるか期待はしていたのですが、ノミネートされた時点で驚き、さらにグランプリを受賞できるなんて、信じられない思いでした。それほどお客様から評価いただけたのかと思うと、とても嬉しいです。

Q2.今回の受賞理由として、特に評価されたと感じるポイントは?
(五十嵐)日頃のトイレでの排泄行為によって健康に対する気づきを与えるという、これまでにない新規性や意外性に興味を持っていただけたと思っています。
(西島)一般家庭向けトイレで便を自動でスキャンし、アプリで計測結果やアドバイスを見られる商品は世界初です。排泄物の状態を手元のスマートフォンですぐ確認できることの物珍しさと有用性を評価していただいたと考えています。
Q3.ネオレストLS-W開発のきっかけは?
(五十嵐)もともと従来のTOTOの強みにデジタル要素を掛け合わせることで、次世代トイレ体験を提供できないかという検討を始めたのは2018年のこと。検討していく中で、TOTOが100年以上かけて培ってきた便器の技術と、最新のデジタル技術を掛け合わせ、社会的なメガトレンドである“健康”にフューチャーした製品が作れないかと検討を始めました。そこにコロナ禍が到来したことにより開発のスピードをさらに上げ、実際の開発期間は約4年くらい。通常、新型トレイの開発期間は2~3年ほどなので、LS-Wは通常よりも長くかかっています。

Q4.開発で最も苦労したことは?
(西島)当初はそもそも便を分類するための指標がなかったので、とにかく大量の便データを撮り溜める必要がありました。“ブリストルスケール”という、便を分類する大きな概念は存在していましたが、データを定量化するような基準はどこにもなかったのです。そのため、まずは開発に携わる社員を中心に、その他にも社内で可能な限り多くの人の協力を募りました。食事など工夫を重ね、なんとか7つのタイプの便のサンプリングができました。最終的にのべ100人ぶん、1000近い便データを集め、数値化していきましたが、この便の識別方法の構築だけで約2年半ほどかかりました。
また、TOTOは便器では100年の歴史がありますが、IoT分野では初心者です。そのため、アプリ開発でも約100人ほどのお客様にインタビューを行い、ペアリングなどの初期設定の操作方法から、どのようにすれば毎日無理なく健康管理を続けられるのかなど、幅広く意見をお伺いしました。特に、お客様ご自身が健康管理を容易に続けることができるように、計測自体のハードルをいかに下げるかにこだわりました。アプリの個人認証を出来る限り簡略化したり、便器からのデータは何も操作せず自動的にアプリに転送できたりと、できるだけ日常のトイレのルーティーンに溶け込めるよう設計しています。
Q5.これまでのプロモーションで、特に反響の大きかった施策や表現は?
(五十嵐)「便スキャン」というストレートな表現がお客様に大いに響いた感触があります。また、まったくの未知の製品であり、お客様もどういうものか分からないでしょうから、ホームページ上でモニターキャンペーンを告知したのですが、かなり多くの方にご応募いただき、反響の大きさにも驚きました。

Q6.今後、トイレ空間はどのように進化していくと考えていますか?
(西島)トイレに対する一番のニーズはお掃除を減らしたい、きれいな状態を保ちたいことなので、まずはこの基本のニーズをさらに解決しつつ、よりくつろげる快適な空間づくりを目指していきます。コロナ禍以降、お客様のトイレ空間に対するニーズが変化しています。コロナ禍以前は来客に対して見栄えの良い空間づくりというのがあったのですが、コロナ禍以降は、自分の部屋の一部であり、ひとりになれる空間、自分に向き合える場所としての位置付けが強くなっているように思います。

Q7.ネオレストの次の挑戦、あるいはTOTOとして目指す未来像があれば教えてください。
(五十嵐)トイレは生活空間の中で特殊なタッチポイントだと思っています。直接肌が露出している状態で機器に触れ、体内から不要なものを排泄する。これにより今後、便以外にもお客様のバロメーターとなる多様なデータを取得するなど、大きな可能性が秘められていると考えています。他メーカーとのデータ連携による体験や機能価値の進化も可能性としてはあります。当社には、「毎日必ず行う行為によって自分の体の状態を家庭で簡単に把握したい」というニーズが多く寄せられています。当社はトイレだけでなく、浴室や洗面所といった空間・製品も取り扱っていますので、そうしたタッチポイントでも出来ることは多くあります。今後、そうしたタッチポイントでの関わりを通して、多くの人の健やかな暮らしの実現を支援していきたいと考えています。

【総合銀賞】 ニトリ「12kgヒートポンプ式ドラム式洗濯乾燥機ND120HL1」


投票者コメント
・大手家電会社の製品と性能は変わらないのに(それ以上のものも)価格が抑えられていて手が出しやすい。(50代・パート/アルバイト)
・低価格で、省エネ・衣類に優しい乾燥など家庭用としてはコストパフォーマンスの高さが他の商品からずば抜けている。(40代・主婦/主夫)
・この値段でこのクラスのドラム式、衝撃的。(40代・主婦/主夫)
担当者の受賞コメント:家電商品部ゼネラルマネジャー 奥田哲也さん
当社は、他には無い性能・機能を実現しながらも、圧倒的なコストパフォーマンスを実現することで、1人でも多くのお客様に高性能家電が提供する豊かな暮らしをお届けする『常識を変える家電』の創出に取り組んでいます。 今回「高性能なドラム式洗濯乾燥機は高い」という常識に挑戦した姿勢に多くの方にご共感いただけた結果、今回このような名誉ある賞を受賞させていただけたと考えており、開発陣一同、本当にうれしく思っています。 本商品は、単に「低価格なドラム洗」という事だけでなく、洗浄性能、乾燥の仕上り、音の静かさ、シンプル&コンパクトなデザインという基本性能の高さに加えて当社独自機能である、空間除湿機能なども高くご評価いただいております。 当社は今後とも、お客さまの暮らしを豊かに変えていけるよう「常識を変える家電」の創出に取り組んで参ります。
【総合銅賞】 タイガー魔法瓶「土鍋圧力IHジャー炊飯器〈炊きたて〉 土鍋ご泡火(ほうび)炊き JRX-S100」


投票者コメント
・本物の土鍋を使っている点、お米の甘みが26%もアップする点、見た目がカッコいい。(30代・主婦/主夫)
・土鍋の味が食べれるのはすごい。(50代・自営業)
・いい炊飯器は安いお米もおいしく食べれるのですごいなと思う。(40代・会社員)
担当者の受賞コメント:炊飯器ブランドマネージャー 岡本正範さん
この度は、タイガー最上位炊飯器「土鍋ご泡火炊き JRX-S100」に「家電大賞 2025-2026」総合銅賞を賜り、深く御礼申し上げます。 昨今の米不足を背景に「お米一粒ひと粒の価値」が見直され、またインバウンド需要の高まりで海外のお客様にも日本のごはんのおいしさが注目されるなど、炊飯器の果たす役割はますます増えています。 そのような中、本物の土鍋で最高峰のおいしさを追求した本製品が選ばれたことを誇りに思います。今後も時代の変化に寄り添い、毎日の食卓に「幸せな団らん」をお届けする製品づくりに邁進してまいります。