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カメラ
2017/4/16 10:20

【まだ間に合う】去年とは一味違う「ほめられ桜フォト」を撮ろう

今年も全国で桜が満開。東京都内は、雨が降るなか満開となって、その後の春嵐で散ってしまったので、存分に花見もできなかったという人は多いかもしれませんね。でも大丈夫、まだ間に合います。関東でも高所の名所や、東北・北海道はこれから5月にかけての時期が見頃です。桜前線を追いかけて北上し、花見を楽しみながら心に残る桜フォトを撮りましょう。撮ったらSNSにアップして、桜の美しさをおすそわけ。そこで、「いいね!」がもらえる“ほめられ桜フォト”を撮るポイントをまとめてみました。

 

印象的な桜フォトは構図の妙が決め手!

デジカメでもスマホでも、いまは本体に手ブレ補正機能がついているし、暗いところでも比較的明るく撮れるので、シャッターボタンを押せば、誰でもそこそこの桜フォトは撮れます。でも、心に残る桜フォトを撮るには、ただ桜の方向にレンズを向けて撮るだけで終わらせず、少しだけ工夫をしましょう。

 

もっとも簡単にほめられ桜フォトを撮るには、“ボケ味を出す”こと! まず、なるべく枝ぶりに前後がある場所を狙ってレンズを構えます。奥の桜にピントを合わせれば手前がボケ、手前の桜にピントを合わせれば奥がボケるので、見せたい部分がよりクローズアップされ、印象的な写真になるのです。

↑ 1本の大きな桜の木。低い位置にある花をレンズの端に入れつつ、遠くの高所にある花にピントを合わせます。距離が離れているほど強くボケるので、より奥行きが出せるように
↑ 1本の大きな桜の木。低い位置にある花をレンズの端に入れつつ、遠くの高所にある花にピントを合わせます。距離が離れているほど強くボケるので、より奥行きが出せるように

 

↑ 1本の枝でも、斜めから撮れば遠近が生まれるので、奥あるいは手前がしっかりとボカせます
↑ 1本の枝でも、斜めから撮れば遠近が生まれるので、奥あるいは手前がしっかりとボカせます

 

スマホでも、ボケ味を活かした写真を撮れます。たとえばiPhoneなら、最新のiOSではカメラ機能に「ポートレート」モードが搭載されています。これは、“被写界深度エフェクト”(被写界深度とは、ピントが合っているように見える範囲のこと)によって、画面にタッチして指定した部分にピントを合わせ、それ以外の距離に差がある部分を強くボカしてくれる機能。いままでスマホでは難しかった“ボケ味を出す”が、美しく簡単にできるんです。

↑カメラを起動し、「ポートレート」モードに設定して画面にタッチ。スマホが被写体との距離感を自動で検知して、指定した部分にピントを合わせ、そこ以外の距離がある部分をボカしてくれます
↑カメラを起動し、「ポートレート」モードに設定して画面にタッチ。スマホが被写体との距離感を自動で検知して、指定した部分にピントを合わせ、そこ以外の距離がある部分をボカしてくれます

 

桜をめいっぱい入れず余白を作ること

桜フォトを撮る! となると、美しい桜を余すところなくおさめたくなって、ぎっしりと咲いた桜全体にレンズを向けてしまいがちです。それでは桜の美しさはイマイチ伝わりません。見せたい部分をより強調する、そのためにはさきほどの“ボケ味を出す”以外に、あえて余白を作って見せたい部分に注意が向くようにする、というのもコツです。

↑これは失敗例。大きな桜の木に満開に咲いた桜を、いっぱいにおさめていますが、これではのっぺりとした印象になってしまいます
↑これは失敗例。大きな桜の木に満開に咲いた桜を、いっぱいにおさめていますが、これではのっぺりとした印象になってしまいます

 

↑枝の先に咲いた桜を、余白を多くとって撮影したもの。ちなみに夜桜を撮るなど、背景が暗いほど、桜の花びらの白さや形の美しさが際立ちます
↑枝の先に咲いた桜を、余白を多くとって撮影したもの。ちなみに夜桜を撮るなど、背景が暗いほど、桜の花びらの白さや形の美しさが際立ちます

 

↑ 見上げると、空を背景に桜が美しく咲いている姿を確認できるでしょう。背景となる空を少し多めに入れて、遠くの枝の先をまとめて撮れば、空に桜がよく映えます
↑ 見上げると、空を背景に桜が美しく咲いている姿を確認できるでしょう。背景となる空を少し多めに入れて、遠くの枝の先をまとめて撮れば、空に桜がよく映えます

 

↑ 幹から咲いている小さな花を狙う手もあり。低い位置にあるので寄って撮りやすく、花びらまでしっかり見せられます
↑ 幹から咲いている小さな花を狙う手もあり。低い位置にあるので寄って撮りやすく、花びらまでしっかり見せられます

 

周辺の環境を活かして撮ってみる

桜にばかり見入ってしまうかもしれませんが、ふと周りを見渡せば、ほかにもいい被写体がたくさん。桜を引き立ててくれる小道具として動員してしまいましょう。例えば建物など人工物をいっしょに入れて撮る、桜が堀や池、水たまりなどに映っていれば、それをいっしょに撮るなど。人とは違った、印象に残る桜フォトになるはずです。

 

↑桜を下から見上げた先に、タワービル。自然の桜と人工的な建物とのコントラストが、桜の美しさを際立たせます
↑桜を下から見上げた先に、タワービル。自然の桜と人工的な建物とのコントラストが、桜の美しさを際立たせます

 

↑堀に向かって垂れ下がるように咲く桜。水面に映った桜もまた、とても美しく、この水鏡を使わない手はありません。水面に映る部分を構図の中でもっと多くする、あるいはいっそ水鏡だけ撮ってみても
↑堀に向かって垂れ下がるように咲く桜。水面に映った桜もまた、とても美しく、この水鏡を使わない手はありません。水面に映る部分を構図の中でもっと多くする、あるいはいっそ水鏡だけ撮ってみても

 

↑逆光(太陽が被写体=桜を挟んでカメラの対向にある)は、特に自撮りのときなど撮影にはあまり好まれませんが、あえて活用してみると、桜が上の写真のようにシルエットになったり、ぼんやりと白くやわらかく写ったり、目で見る桜とは違う姿を写し取れます
↑逆光(太陽が被写体=桜を挟んでカメラの対向にある)は、特に自撮りのときなど撮影にはあまり好まれませんが、あえて活用してみると、桜が上の写真のようにシルエットになったり、ぼんやりと白くやわらかく写ったり、目で見る桜とは違う姿を写し取れます

 

いくつかコツをお伝えしましたが、もちろんこれらに限らず、アイデア次第でさまざまな撮影が可能です。ルールはありません。桜が咲く時期は短いですから、チャンスを逃さずどんどんチャレンジを!

 

まだ撮れる! ニッポン桜前線・後半戦

神奈川・箱根 例年の見頃=4月上旬〜4月下旬

群馬・伊香保 例年の見頃=4月中旬〜5月上旬

栃木・日光 例年の見頃=4月中旬〜4月下旬

福島 例年の見頃=4月上旬〜4月下旬

山形 例年の見頃=4月中旬〜4月下旬

宮城 例年の見頃=4月上旬〜4月下旬

岩手 例年の見頃=4月中旬〜5月上旬

秋田 例年の見頃=4月中旬〜5月中旬

青森 例年の見頃=4月中旬〜5月上旬

北海道 例年の見頃=4月下旬〜5月下旬

 

※お出かけの際は、最新情報をあらためて確認してください。

 

撮影・文=@Living編集部