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2017/10/6 22:00

【全部2万円台】プロが教える「はじめて」のアナログレコード機の選び方

アナログレコードの世界に興味を持っていても、再生に必要な機器の多さや接続の煩雑さにハードルの高さを感じているユーザーは多いです。そんななか、手軽に再生できるエントリー向けのレコードプレーヤーが続々と登場。「はじめて」に最適のモデルをオーディオライターの山本 敦さんがチェックしました。S/A+/A/B+/B/Cの6段階で評価していきます。

 

レコード再生デビュー前に必要なこと:基本的なスペック確認!

ここ最近のアナログレコードブームに伴い、多くのメーカーが市場に参入。エントリー向けのラインナップが充実してきました。

 

「エントリー機の多くは、手持ちのスピーカーやヘッドホンですぐに楽しめるよう、フォノイコライザーアンプを内蔵。ここで紹介する4モデルは、加えてBluetooth再生やUSB出力など、“今風”の機能を備えるものなのでオススメできます」(オーディオライター・山本 敦さん)

 

ところで、製品購入前にレコードプレーヤーの基本スペックを理解しておきたいですね。駆動方式にはベルトドライブとダイレクトドライブがあり、現在はコスト安で故障に強いベルトドライブが一般的。高級機で用いられるダイレクトドライブは精度が高く、ワウフラッター(回転むら)をベルトドライブに対して1/10程度に抑えられます。カートリッジは、針の根元にある磁石が発電するMM型と、コイルが発電するMC型が主流。コスト安の前者はパワフルな音質となり、少し値の張る後者はより繊細な表現が得意です。

 

【その1】

手持ちのBTスピーカーやヘッドホンで手軽に再生

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オーディオテクニカ
AT-PL300BT
実売価格2万1470円

人気のエントリーモデルAT-PL300に、Bluetooth接続機能を搭載。手持ちのワイヤレススピーカーやヘッドホンを接続するだけで、手軽にアナログ再生を楽しめるのがウリです。同社製のVM型ステレオカートリッジを搭載します。●駆動方式:ベルトドライブ●ワウフラッター:0.25%●カートリッジ型式:VM型●Bluetooth:対応●有線接続:アクティブスピーカー、ラジカセ、コンポなど●サイズ/質量:W360×H97×D356mm/約3kg

 

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天面にBluetoothオン/オフボタンを搭載。対応のヘッドホンやスピーカーとペアリングして手軽にアナログ再生を楽しめます。

 

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レコード盤をセットしたら、側面の「START」ボタンを押すだけ。自動で針がレコード盤上に移動し、再生が始まります。

 

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有線での再生にも対応。アナログ出力端子(写真右)に加えて、フォノ出力とライン出力を選択できるスイッチ(写真左)を搭載します。

 

おススメ度:A 手軽なBT接続に加えてフルオート再生も魅力

「簡単な組み立ては必要になるものの、BT接続は手軽で、再生はフルオートなのもうれしい。アンプ内蔵スピーカーやコンポと有線接続して音を出せるのも便利です」(山本さん)

 

【その2】

キャビネットの剛性や制振性を高めて音質向上

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ティアック
TN-100
実売価格2万1380円

チェリーウッド調仕上げの高密度MDFキャビネットを採用。入門機ながら、オーディオ専業メーカーらしく剛性や制振性も高めて音質にこだわりました。USB出力により、アナログ音源をデジタル化して取り込むことも可能です。●駆動方式:ベルトドライブ●ワウフラッター:0.25%●カートリッジ型式:MM型●Bluetooth:非対応●有線接続:アクティブスピーカー、ラジカセ、コンポ、ポータブルアンプ+ヘッドホン、PCなど●サイズ/質量:W420×H92×D356mm/約3.5kg

 

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ラバー製インシュレーターを装備。再生時の不要な振動を吸収して軽減することで、針飛びやハウリングを抑制します。

 

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背面にはUSB-B端子を搭載。ケーブルでPCと接続して、アナログ再生した音楽をデジタルデータ化することもできます。

 

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回転スピードは、33 1/3、45に加えて78にも対応。EP盤、LP盤はもちろん、古くに製造されたSP盤の再生も楽しめます。

 

おススメ度:S 2種類のケーブルですぐに再生を楽しめる

「RCAとRCA-ステレオミニ、2種類のケーブルを同梱。スピーカーなどにつないですぐに再生できます。聴き終わるとアームが自動で戻るオートリターン機能も秀逸」(山本さん)

 

【その2】

レトロなデザインながら拡張性が高く機能的

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House of Marley
STIR IT UP
実売価格2万7950円

「アースフレンドリー」を掲げるブランドらしく、キャビネット素材に天然の竹を採用したプレーヤー。オーガニックかつレトロなデザインが特徴です。3.5㎜ヘッドホン出力端子やUSB端子を備え、拡張性の高さも魅力。●駆動方式:ベルトドライブ●ワウフラッター:非公開●カートリッジ型式:MM型●Bluetooth:非対応●有線接続:アクティブスピーカー、ラジカセ、コンポ、ポータブルアンプ+ヘッドホン、PCなど●サイズ/質量:W420×H115×D345mm/約3.6kg

 

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本体側面に3.5㎜ヘッドホン出力端子を搭載。ヘッドホンやスピーカーと接続して、手軽にアナログ再生を楽しめます。

 

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RCA出力端子のほか、USB-B端子を備えます。PCと接続して、レコード再生の音源をデータとして取り込むことが可能です。

 

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カートリッジは、オーディオテクニカのATN-3600Lを採用。汎用モデルのため、壊れたり不具合が起きたりしても、交換用をすぐ手配できます。

 

おススメ度:A+ 操作性のほかデザインの良さも高く評価したい

「操作はシンプルで、カートリッジ交換にも対応。愛機として長く使い込めそうなモデルです。アナログプレーヤーは見た目も大事なので、デザインの良さにも注目!」(山本さん)

 

【その4】

BTに加えてMP3再生に対応する多機能プレーヤー

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SANSUI
SLP-5000BT
実売価格2万9700円

和紙素材のコーンを使ったステレオスピーカーとパッシブラジエーター、アンプにMP3プレーヤー、そしてBluetooth機能まで一体化した多機能プレーヤー。ヘッドホン接続用の3.5㎜ステレオミニ出力も搭載し、高い拡張性も兼ね備えます。●駆動方式:ベルトドライブ●ワウフラッター:非公開●カートリッジ型式:セラミック圧電●Bluetooth:対応●有線接続:アクティブスピーカー、ラジカセ、コンポなど●サイズ/質量:W450×H180×D390mm/5.0kg

 

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背面にはRCA出力端子を1基、ヘッドホン入出力端子を各1基備えます。BT接続にも対応し、拡張性の高さは申し分ありません。

 

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本体の天面にUSB入力端子を搭載するのはユニーク。USBメモリ内にあるMP3音源を、本機で再生して鳴らすことができます。

 

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カートリッジは精巧なセラミック圧電方式を採用します。最近では珍しいサファイヤ針のSCL-12Pを使用するのも特徴です。

 

おススメ度:B+ 多機能は魅力だがそのぶん筐体は大きめに

「機能は4機種中随一で、オールインワンゆえの手軽さは魅力。そのぶん筐体が大きく、インターフェースも複雑で、シンプルにアナログ再生を楽しみたい人には不向きかも」(山本さん)

 

【チェックした人】

オーディオライター

山本 敦さん

アナログプレーヤーは、手軽に使えるシンプルなモデルに注目。機能だけでなくデザインにもこだわりを求める。