先日、東京・秋葉原で開催されたポータブルオーディオの祭典「ポタフェス2018 SUMMER」の会場では、国内外から190を超えるメーカーが参加し、最新のオーディオ製品を展示していました。そのなかでも一際賑わっていたブースが、最も人出の多い会場1Fに出展していたオウルテックブース。同社はUSBケーブルなどのPC・スマホ周辺機器やドライブレコーダーを製造・販売していましたが、その技術を生かしBluetoothスピーカーやイヤホンといったオーディオ製品の開発にも注力しています。
今回のポタフェスに出展するにあたり、目玉として用意されたのが、e☆イヤホンとコラボにより開発中のハイレゾ対応イヤホン。オウルテックで同製品を担当する安藤省吾さんに開発背景を伺ったところ、「e☆イヤホンの運営するイヤホン・ヘッドフォンの修理を請け負うクリニック事業では、修理依頼理由の多くがケーブルの断線である一方、オウルテックでは高耐久USBケーブル『超タフストロング ケーブル』などを開発しており、ケーブルの断線に強いイヤホンに一定の需要が見込めることからコラボの実現に至りました」とのこと。製品の開発はセラミック振動板を使用したハイレゾ対応イヤホン「intime 碧 -SORA-」を手がけるO2aidが携わり、音質のチューニングはe☆イヤホンが担当しているそうです。
今回、ブース内にはチューニングの異なる2種類のイヤホンが用意され、投票によって音の方向性を決めるというテスト試聴が実施されていました。内容は、ブースの来場者に2つのイヤホンを聴き比べてもらい、どちらの音が好みか選んでもらうというもの。試聴した人の意見が最終的な音質チューニングに反映されるということで、みなさん真剣に聴き比べを行っていました。
ゲットナビ編集部でも試聴させて頂いたところ、Aは高域がクリアでスッキリした音、Bは低音が強くノリのいい音、という印象。試聴した方による投票では、ややAの方が優勢となっているようでした。
このイヤホンは、最終的にはクラウドファンディングによる製品化を目指すということで、今後、クラウドファンディングサイトで支援を募る予定とのこと。ハイレゾ対応で音質へこだわりつつ、断線に強いケーブルも備えたイヤホンに期待が高まります。
このほか、開発中の低価格モデルも展示。「SE-01」はアルミ筐体、「SE-02」はセラミック筐体を採用し、さらにSE-01をベースに試聴してもらった方の意見を音に反映させたチューニングモデル「SE-01 Type-R」もラインナップ。こちらも発売が楽しみなイヤホンです。
オウルテックのように、クラウドファンディングを活用し、一般ユーザーの声を製品化に生かす企業は今後増えていきそうです。