シャープは、自宅内で自由に持ち運んでどこでもテレビを視聴できる小型テレビ「AQUOSポータブル」シリーズ3機種を9月20日に発売します。
ラインナップは、タッチ操作対応のAPシリーズとして16型「2T-C16AP」(実売予想価格8万円前後/税抜)と12型「2T-C12AP」(同6万5000円前後)、タッチ操作非対応の12型「2T-C12AF」(同4万5000円前後)の全3機種。いずれもカラーは、ブラックとホワイトの2色を用意します。
キッチンやお風呂で使える「防水×ワイヤレス」のポータブルテレビ
「AQUOSポータブル」は、バッテリー内蔵の防水モニターと専用チューナーがセットになった宅内用ポータブルテレビ。モニターはIPX6/7相当の防水設計で、もしもの際の水没にも耐えるほか、画面には撥水加工が施されており、画面が濡れてもサッと拭くだけでOK。タッチ操作対応のAPシリーズは、家事をしながら濡れた手でも操作できます。
解像度は、16型モデルが1920×1080ドットのフルHD、12型モデルが1366×768ドットのHDで、テレビ視聴に最適化した広視野角・高精細液晶パネルを採用しており、どんな角度から見ても見やすい設計になっています。
モニターとチューナーは無線LANでワイヤレスにつながっているため、モニターをキッチンやお風呂、ベッドサイドなど家中の好きな場所へ持ち運んでテレビ番組を楽しめます。また、ホームネットワークを介して、リビングのレコーダーに録画したテレビ番組の視聴も可能。APシリーズのみチューナー部に500GBのHDDを内蔵しており、テレビ番組の録画に対応。Wチューナー搭載により裏番組録画も可能です(2番組同時録画は不可)。
片手で楽に持ち運べる軽量設計で、見たい時に最適な角度でさっと設置できる便利な「スリムハンドルスタンド」(APシリーズのみ)を搭載。
また、APシリーズはAIoTクラウドサービス「COCORO KITCHEN」アプリを搭載しているので、同社の調理家電「ウォーターオーブン ヘルシオ」や「ヘルシオ ホットクック」との連携が可能。見やすい大画面でヘルシオやホットクックのレシピを見ながら料理の下ごしらえができ、AQUOSポータブルからレシピを送信することも可能です。
APシリーズはブラウザを搭載しており、インターネットサイトや動画サイトなどを表示することも可能。一方、タッチ操作非対応のAFシリーズはテレビを見ることに特化しており、専用の防水リモコンが付属します。
ポータブルテレビ市場に再参入の勝算は?
シャープは2011年にポータブルテレビ「フリースタイルAQUOS」シリーズを発売していたものの、セカンドテレビ需要を狙った20型以上の大きめなラインナップが市場のニーズに合致せず撤退。今回は、キッチンやバスルームといった水回りで使える小型防水モデルに絞った「AQUOSポータブル」でポータブルテレビ市場に再参入となります。
ポータブルテレビはパナソニック「プライベート・ビエラ」シリーズが市場をけん引しており、2013年以降堅調に拡大、2017年度は17万台市場に成長する見込みとのこと。シャープでは、先行する他社製品などに対して、「どこへでも持ち運びやすい軽量設計と、テレビを見ることにこだわった高輝度・広視野角パネルで差別化していきたい」として、東京オリンピックが開催される2020年にシェア50%まで伸ばしていきたいと語っています。
テレビはリビングに座って見るもの、という概念を超えた新しいテレビ視聴スタイルを提案する「AQUOSポータブル」が市場に受け入れられるのか、今後の展開に注目ですね。