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2018/10/16 20:00

パナソニック「LUMIX FT7」濃厚レビュー!まさかのファインダー内蔵で「タフネスカメラ」の新境地を開いた

ケータイやスマホのカメラ機能の高性能化や進化によって、その存在価値が薄れたと思われがちなコンパクトデジタルカメラ(以降、コンデジと表記)。だが、ケータイやスマホとは一線を画する特徴を持つ“存在価値の高いコンデジ”もある。その1つが、本格的な防水性能や耐衝撃性能を有する、全天候型のタフネス系コンデジである。今回紹介するパナソニック「LUMIX FT7(DC-FT7)」は、高解像な電子ビューファインダーを内蔵したモデル。その独自性に加えて、LUMIXが誇る先進の撮影機能もしっかり搭載されているのだ。

 

パナソニック「LUMIX FT7」はこんな機種

パナソニック
LUMIX FT7
実売想定価格5万9270円(10月18日)

 

 

2013年2月に発売されたLUMIX FT5以来となる、久しぶりのLUMIXタフネス系モデルである。マリンスポーツやウィンタースポーツなどのアウトドアシーンで活躍する、優れたタフネス性能を備える……という製品コンセプトは同じだが、重要なポイントとなる防水性能が「31m」と大幅にアップした点(FT5は13m)。防塵、耐衝撃、耐荷、耐低温、というタフネス性能も継承する。

↑ウィンタースポーツなどで手袋をしていても押しやすくなっている、大型のシャッターボタンを搭載

 

↑タフネス系モデルらしく、高度計と方位計の機能を搭載(撮影画像にも記録される)。方位計は、レンズが向いている方向を基準に16方向で表示される

 

撮像センサーには、20Mの高感度MOSセンサーを新たに採用し、より高精細な撮影が可能に。そして、前述の高解像な電子ビューファインダーを内蔵したことで、他モデルとの差別化が図られている。また、高精細な「4K動画」撮影機能に加え、秒間30コマ連写の「4K PHOTO」の搭載により、スポーツシーンなどの決定的瞬間を捉えることができる。ボディカラーは、写真のオレンジとブラックの2色展開。

↑付属のUSB接続ケーブルを使って、市販のモバイルバッテリーからのUSB充電も可能

 

SPEC●撮像センサー:有効2040万画素、1/2.3型 高感度MOSセンサー ●レンズ:4.9-22.8mm F3.3-5.9(35mm判換算:28-128mm相当) ●記録メディア:SDXC / SDHC / SDメモリーカード ●動画記録形式:MP4 4K 30p:3840×2160 ~ HD 30p:1280×720 ●ISO感度:オート / i.ISO / 80~3200 / 6400(拡張ISO設定時) ●ファインダー:0.2型 / 約117万ドット相当 ●液晶モニター:3.0型 / 約104万ドット ●連写:高速(H)約10コマ/秒(AF固定) 中速(M)約5コマ/秒(AF追従) 低速(L)約2コマ/秒(AF追従) ●内蔵フラッシュ:○ ●手ブレ補正:○(POWER O.I.S.) ●サイズ(幅×高さ×奥行き):約116.7mm×約76.1mm×約37.3mm ●質量:約319g(バッテリーとメモリーカード含む)、約293g(本体のみ)

 

パナソニック「LUMIX FT7」の特徴

特徴①レベルアップした防水仕様が頼もしい

他社製品も含め、全天候型タフネス系コンデジの防水性能は「15m前後」の製品が多い。だが、本製品の防水性能は、その約2倍になる「31m」である(60分までの撮影が可能)。そのため、従来なら専用の防水ケースが必要になる本格的なダイビングでも、カメラ本体だけで水中撮影が可能なのである。まあ、今回のレビューではそこまでの水中撮影を行う訳ではないが、この大幅にレベルアップした防水性能によって、従来製品以上に“頼もしい存在”に映る

↑水中に潜らなくても、海や川の岸でカメラを水に浸けながらの撮影も楽しい。液晶モニターにチルト機能(上や上下に向きが変えられる)があれば、構図の確認がもっと容易にできて便利なのだが、残念ながら非搭載

 

次の写真が、上の状況で撮影した写真。シャッターボタンを半押しにして、ピント位置を対岸風景に固定した状態で、レンズ部まで浸かるくらいまで水に入れて撮影。陸上とも水中とも違う“水面近くの臨場感”が表現できた。ただし、1コマ撮影だと、なかなか良いタイミングが捉えにくい。ここでは約10コマ/秒の高速連写(フル画素メカシャッター)で撮影し、そのなかから理想に近いタイミングのカットを選んだ。

パナソニック LUMIX FT7 28mm相当で撮影 プログラムオート F3.3 1/80秒 WB:オート ISO80

 

↑撮影モードは、背面の「MODE」ボタンを押して選択する。下段に並ぶ、スポーツ/雪/ビーチ&サーフ/水中/パノラマという5モードのアイコンが目立つ。ちなみに「水中モード」は、水深3m以上の撮影に適したモードだ。操作性に関しては、ほかのボタンと隣接している関係で、上方向のカーソルボタンが押しづらいのがやや気になる

 

防水性能以外では、防塵、耐衝撃2m、耐荷重100kgf、耐低温-10℃、というタフネス性能を従来モデルから継承している。

 

やや不安だったのは、ボディ側面にあるカードやバッテリーを挿入する部分のトビラのロック。開閉レバーが操作できないようにするLOCKスイッチは一応あるものの、あまりにも簡単にロック解除できてしまうのだ。また、ロックが解除されている状態で使用していても、その警告表示が出ない点にもやや不安が残る。防水性能が大幅にアップされた製品だけに、そのあたりの工夫や配慮があればなおよかった。

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