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レコーダー
2019/3/15 18:30

BDレコーダー買うなら「4月以降」が狙い目! プロが教える「増税前」の駆け込み購入診断

今年10月、消費税が8%から10%に増税となります。もちろん高価格な製品ほど増税の影響は大きいですが、必ずしも“駆け込み買い”が得とは限りません。本特集では、増税前に狙い目のカテゴリを抽出し、そのなかからプロがベストバイ製品をセレクト。今回は、国内メーカー4社のBDレコーダー5モデルをチェックします。

 

今年買うなら18年モデルがお得

BDレコーダーの新製品は毎年、9月ごろ発表されて翌10月に発売という流れが一般的。今年でいえば、増税の少し前に発表される新製品の情報を見て、現行モデルと比較検討できるのがメリットです。ただし、2018年モデルでは、パナソニックとシャープがすでに「4Kチューナー搭載」というブレークスルーを遂げており、19年モデルでそれ以上に魅力のある新機能が備わるとは考えにくく、18年発売の現行モデルを買うほうがお得と予想されます。BDレコーダーは発売から半年ほどで値下がりし始める傾向があるため、現行モデルは4月以降が狙い目。増税直前になるほど、駆け込み買いによる品不足が予想されるので要注意です。

 

ソニーと東芝のBDレコーダーを選ぶ場合でも、将来性を考えると増税前に単体の4Kチューナーを合わせて購入したいところ。チューナーは、ソニーが実売価格5万円台、東芝なら実売価格3万円台で、内蔵モデルと比べると割高です。純正にこだわらなければ、2万円台のサードパーティ製でも使用できます。

 

【解説する人】

テクニカルライター/湯浅顕人さん

PC&AVのライター。バラエティと音楽番組が好きなので、キーワード検索による自動録画に強い機種が好みです。

 

新4K放送チューナー内蔵モデルなら、向こう5年以上は安心して使える

昨年12月の新4K放送スタートに伴い、同チューナー内蔵モデルが登場。これから5年ほどは機能面でこれ以上の革新的アップデートはないでしょう。(湯浅さん)

 

【ココをCHECK】

1.録画性能

チューナー数に加えて、録画機能の充実度をチェック。目的の番組の検索しやすさ、嗜好を把握して番組をオススメしてくれる機能、自動録画機能などを評価しました。

2.操作性

リモコンのボタン配列や押しやすさ、反応速度などを確認。取扱説明書をじっくり読み込まなくてもある程度は操作できるようなわかりやすさを評価点としました。

3.視聴しやすさ

膨大な録画番組から目当ての番組をすぐに見つけて、スムーズに視聴できるかを評価。ジャンル別に分類できるか、自動分類機能を備えているかなどもチェックしました。

4.外部機器連携

スマホによるリモート予約・視聴の使い勝手や、写真・動画データのやり取りのしやすさを採点。カメラやテレビと連携して利用できる機能などにも注目しました。

 

【その1】

あらゆる映像を自然で立体的に仕上げて描写

パナソニック

ディーガ DMR-SUZ2060

実売価格11万480円

独自の「4Kリアルクロマプロセッサ」を搭載し、新4K放送番組やUHD BD映像、ネット動画コンテンツなどを、自然かつ立体感のある映像に仕上げて描写します。スマートスピーカーと組み合わせれば、音声による操作にも対応。

【SPEC】●内蔵HDD:2TB ●チューナー数:BS/CS 4K×1、地デジ/BS/110度CS×3 ●接続端子:HDMI出力端子×2、USB2.0×1、USB3.0×1ほか ●長時間録画モード:最大15倍 ●SeeQVault:対応 ●Wi-Fi Direct:対応 ●年間消費電力量:26.1kWh ●サイズ/質量:W430×H66×D199mm/2.8kg

 

【録画性能】評価A+

ドラマ、アニメ、映画、バラエティの「番組ニュース」を表示。文中の単語から番組を検索し、録画予約できるのが非常に便利です。

 

【操作性】評価A

電源オフの状態から、番組表や録画一覧を表示するまで、わずか1秒。他メーカーのテレビをつないでもリモコンで操作できるのも便利です。

 

【視聴しやすさ】評価A+

スポーツニュースを視聴中なら、サッカーコーナーが始まる時間帯がわかります。早送りで探すことなくすぐ見つけられるので快適でした。

 

【外部機器連携】評価A+

録画した番組はWi-Fi経由でスマホに転送可能。インターネット接続なしでも視聴できるので、海外や飛行機内で楽しめるのも◎。

 

【その2】

4K番組表はクッキリと見え操作が快適

シャープ

AQUOS 4Kレコーダー4B-C20AT3

実売価格10万3990円

新4K放送のHDR方式として採用されている「HLG」を従来の「HDR10」に変換して、HLG非対応のテレビでもHDR映像を描写します。番組表も4K解像度でクッキリと表示されるため、遠くからでも細かい文字を読み取り可能です。

【SPEC】 ●内蔵HDD:2TB ●チューナー数:BS/CS 4K×1、地デジ/BS/110度CS×3 ●接続端子:HDMI出力×2、USB×2ほか ●長時間録画モード:最大12倍 ●SeeQVault:対応 ●年間消費電力量:約35.0kWh ●サイズ/質量:W430×H65×D229mm/約3.3kg

 

【録画性能】評価A+

地デジやBSの新作連続ドラマを4週間ぶん自動録画する「ドラ丸」が秀逸。設定を変更すればアニメやバラエティにも対応します。

 

【操作性】評価A

メニュー画面には「予約する」「見る・編集」など、各機能がアイコンとして表示。初めて使うときでも、迷わずに操作できます。

 

【視聴しやすさ】評価A+

録画番組はサムネイルで一覧表示。同じタイトルの番組を1つのフォルダにまとめて表示でき、連続再生や一括消去も可能です。

 

【外部機器連携】評価B+

放送中の番組を同社テレビAQUOSで視聴中、来客があれば「一時停止」して続きをあとから見られます。スマホ連携機能は凡庸。

 

【その3】

ユーザー好みの番組を学習して自動でどんどん録画してくれる

ソニー

BDZ-FT2000

実売価格7万950円

指定した「人名」「キーワード」に合致する番組を自動録画する「おまかせ・まる録」は、学習により検索の精度が向上。他のユーザーの予約ランキングを表示させて、話題の番組を手軽にチェックできるのが便利です。新4K衛星放送用チューナーは非搭載。

【SPEC】●内蔵HDD:2TB ●チューナー数:地デジ/BS/110度CS×3 ●接続端子:HDMI出力×2(1基は音声専用)、USB2.0×1、USB3.0×1ほか ●長時間録画モード:最大16倍 ●SeeQVault:対応 ●年間消費電力量:約26.0kWh ●サイズ/質量:W430×H58.7×D227.2mm/3.7kg

 

【録画性能】評価B+

「新作ドラマ・アニメガイド」で最長1か月先まで予約でき、録り逃しを防ぎます。新4K衛星放送用チューナーは搭載していません。

 

【操作性】評価A

どの状態からでもリモコンの「ホーム」ボタンを押すだけでホーム画面を表示。シンプルだが操作性は抜群です。

 

【視聴しやすさ】評価A+

録画番組はジャンルで自動分類されます。画面左でジャンルを選ぶと、右に当該番組が一覧表示されるUIが見やすい。

 

【外部機器連携】評価A

ハンディカムやアクションカムの映像をUSB経由で手軽に取り込めます。前回取り込んだ映像は、自動でスキップ。

 

【その4】

BDレコーダーの概念を超える斬新なデザインと機能性を両立

パナソニック

おうちクラウドディーガDMR-UBZ2060

実売価格7万3220円

横幅は一般的なBDレコーダーの約半分とし、白が基調のデザインを採用したモデル。設置性が高くどんな部屋にもマッチします。録画番組や写真、音源などを本体に保存し、家族みんなのスマホで再生できる「おうちクラウド」機能を搭載。

【SPEC】●内蔵HDD:2TB ●チューナー数:地デジ/BS/110度CS×3 ●接続端子:HDMI出力×1、USB2.0×1、USB3.0×1ほか ●長時間録画モード:最大15倍 ●SeeQVault:対応 ●Wi-Fi Direct:対応 ●年間消費電力量:約22kWh ●サイズ/質量:W215×H80×D215mm/約2.2kg

 

【録画性能】評価B+

「初放送」「新番組」「特番」などをアイコン付きで表示し、ワンタッチで予約できます。4Kチューナーは非搭載。

 

【操作性】評価A

番組表や録画一覧の表示、トレイオープンなどが、電源オフ状態からわずか1秒。他社のテレビも操作できます。

 

【視聴しやすさ】評価A

視聴中の番組の「シーン一覧」や「似たものおすすめ」を画面に表示。メニューは4辺に表示され邪魔になりません。

 

【外部機器連携】評価A

スマホで撮った写真や動画を本体に保存。貯まった動画や写真は、離れている家族のスマホでも再生できます。

 

【その5】

全録に加えて「時短」で楽しめる多彩な機能を用意

東芝

レグザタイムシフトマシンDBR-M2008

実売価格6万8730円

最大7chの番組を約7日間ぶん全録できる「タイムシフトマシン」を搭載。そのほか、早送りや自動スキップにより番組を短時間で視聴できたり、素早い起動や複数機能の同時利用ができたりと、あらゆる面で「時短」にこだわっています。新4K衛星放送用チューナーは非搭載。

【SPEC】●内蔵HDD:2TB ●チューナー数:地デジ/BS/110度CS×6(3基は全録専用で、3基は全録と通常録画兼用)+地デジ×1 ●接続端子:HDMI出力×1、USB×3、SDカードスロット×1ほか ●長時間録画モード:最大12倍 ●SeeQVault:対応 ●年間消費電力量:約24.9kWh ●サイズ/質量:W430×H59×D219mm/3.0kg

 

【録画性能】評価A

最大7chの番組を全録できる機能は秀逸。新4K放送の視聴・録画にこだわらないのであれば、断然オススメです。

 

【操作性】評価A

タイムシフトマシン専用エンジン「R-2」を搭載。録画・再生や編集などのマルチタスクをスムーズに行えます。

 

【視聴しやすさ】評価A

番組を自動分割して各シーンの冒頭だけを再生する機能が便利。54分番組を最速5分で再生し、内容も把握できます。

 

【外部機器連携】評価A

「スマホdeレグザ」機能が秀逸。録画リストや過去番組表から視聴できるうえ、時短コースを選ぶことも可能です。

 

今シーズン、BDレコーダーを選ぶ決め手は「新4K衛星放送用チューナーを搭載しているかどうか」。テレビに新4K衛星放送用チューナーを搭載していない場合は、チューナー搭載のレコーダーを接続することでテレビを買い替えなくても新4K衛星放送を視聴できるようになります。また、テレビが新4K衛星放送用チューナーを1基しか備えていない場合は、レコーダーを利用することで裏番組録画ができるようになるメリットも。

 

逆に、新4K衛星放送を見なくてもいいという方は、チューナー非搭載モデルを選べば価格を抑えることができるほか、全録機能などの便利機能を搭載したモデルが選択肢に入ってきます。レコーダーに新4K衛星放送用チューナーが必要かどうか、ご自分の視聴環境を考慮して最適なモデルを選んでみて下さい。