AV
イヤホン
2019/6/21 18:30

【保存版】アニソン好きならこれで聴け! 「アニソンを最高に楽しむためのイヤホン」をプロがセレクト

【その4】

ありのままの音を奏でるピュアサウンド

final
E5000

実売価格2万9800円

ステンレス削り出し、鏡面仕上げのハウジングに6.4mm径のドライバーユニットを搭載。金属筐体が不要振動を抑え、色付けの無いピュアで繊細な音を再生します。筐体内部には、中低域の特性をコントロールする音響レジスターと、低域の量感を高めるアコースティックチャンバーを備え、豊かな低音とクリアな音色を両立させています。

 

【アニソン試聴レビュー】

音がしなやかで身が詰まっており、肉声やアコースティックな楽器との親和性が特に高い。「ラムのラブソング」では艶めかしいヴォーカルが良く伸びる。「Shiny Seven Stars!」ではバックオケが主張しすぎず、控えめにしかしキッチリと細かい部分まで出ている。細かいところを丁寧に押さえていて、その結果主役のヴォーカルがとても自然に出てくる。ただしスマホなどの直挿しだとボリュームが若干取りづらいかも。(天野)

 

まず見た目にインパクトがある。フッ素ポリマー絶縁&クリアPVCのシースは、とてもお洒落で女性にも似合いそう。ケーブルのタッチノイズが大きめなのが気になった。アコースティックチャンバーをはじめ、内部の音響特性にこだわっているためか、中域の再現力は特筆すべきものがある。「A Page of My Story」の管楽器の実在感や、「Magic Parade」のボーカルも心地よく味わえた。「ぼなぺてぃーと▽S」は、Aメロの躍動感が低域の量感に支えられている。分離感や解像度は、もうひと越えほしいところ。(橋爪)

↑「E5000」を試聴する天野 透さん

 

【その5】

チューニングフィルターで音質の調整が可能なハイブリッドイヤホン

AKG(アーカーゲー)
N40

実売価格3万328円

バランスド・アーマチュア(BA)型ドライバー1基と、8mm径ダイナミック型ドライバー1基を搭載したハイブリッドタイプのイヤホン。2つのドライバーを組み合わせることで、ハイレゾ音源の超高域も再生できるワイドレンジを実現しています。また、2つのドライバーのチューニングには音質劣化につながる電気的なネットワークを一切使用せず、アコースティックに調整することで自然な音のつながりを実現。3種類のメカニカル・チューニング・フィルターが付属し、自分好みの音質に調整可能です。

 

【アニソン試聴レビュー】

高音が少々刺さり気味だが、細部がきっちり出てきてベースもズッシリとしている。「ラムのラブソング」ではダブルベースよく弾んでいて、ヴォーカルの艶もなかなか。「Shiny Seven Stars!」では豊かな低音がよく活きていて、男声ヴォーカルはなかなか堂に入っている。ハイレベルなサウンドだが、どちらかというと精細感寄りの印象。もう少し空間表現が出来るともっと嬉しい。(天野)

 

AKGらしい豊潤な中域が魅力のイヤフォンだ。サウンドフィルターはデフォルトで試聴している。「Magic Parade」のストリングスは滑らかで有機的な質感。ボーカルはクリアに浮かび上がり、空気感含めてゾクッとする美音。「A Page of My Story」では音場の広がりや定位の描き分けもしっかりしている。反面、「ぼなぺてぃーと▽S」のようなシンセサウンド中心でテンポ早めの楽曲では、若干のもたつきを感じた。音のエネルギー感はあるので、中域の個性がハマる方はオススメ。(橋爪)

↑「N40」を試聴する橋爪 徹さん

 

【その6】

低音をカスタマイズして好みの音を再現

Sennheiser(ゼンハイザー)
IE 80 S

実売価格3万6499円

人気モデル「IE 80」をベースに、よりスタイリッシュでコンパクトなデザインを採用。耳へのフィット感も向上させ、音響設計を改善したことでよリクリアで再現性の高いサウンドを実現しています。ハウジングのステンレス部分には低域を調整できるアジャスターを備え、自由に低音の量を変えて楽しむことが可能。好みのフィット感が選べる3種類のイヤーピースが標準付属します。

 

【アニソン試聴レビュー】

ダイナミックドライバーのサウンドはふんわり柔らかい印象だが、細部もそこそこしっかりと出る。「ラムのラブソング」を聴くとコンガはよく弾み、ヴォーカルは程よくかすれて良い雰囲気を出していて、ゆったりと音楽に浸る事ができる。「Shiny Seven Stars!」で聴く男性ヴォーカルはとても近くに感じるが、音数が多くなると少しゴチャゴチャするのは玉に瑕。バランス駆動でクロストークを排除するともっと良くなりそう。(天野)

 

高域が若干華やかな音調だが、基本はモニター系のサウンドにまとまっている。「ぼなぺてぃーと▽S」は躍動感やテンポの良さを高いレベルで再現。音が素早く収束してくれるので、立ち下がりがクリアだ。分離の良好なミックスが魅力の「Magic Parade」もプロのチェック用に使えるレベルだと感じた。ストリングスの解像度は高く、滑らかな質感が音楽の楽しさも確かに伝える。「A Page of My Story」の定位の微細な違いも明確に描き分ける。ハウジングに設置されたアジャスターで低音域を調整できるのも魅力。(橋爪)

 

【その7】

5ドライバー搭載のハイブリッドイヤホン

AKG(アーカーゲー)
N5005

実売価格9万1603円

中高音域用にBA型ドライバー4基、低音域用に9.2mm径ダイナミック型ドライバー1基の合計5基を搭載したハイブリッドタイプのイヤホン。電気的なネットワークを一切使用せず、 アコースティックにチューニングすることで、ハイブリッド方式でありながら自然な音のつながりを実現します。透過性の異なる4種類の「メカニカル・チューニング・フィルター」を付け替えることで、好みの音質に調整可能。2.5mmバランスケーブル、リモコン付き3.5mmケーブル、Bluetoothケーブルと、AKG純正3.5mmアップグレードストレートケーブルの4種類のケーブルが付属します。

 

【アニソン試聴レビュー】

AKGイヤホンのハイエンドモデル。ダイナミックとBAのハイブリッド方式を採用しつつ、高音と低音が喧嘩することなくハイレベルにまとまっている。見た目に反してサウンドは暑苦しさの無いクール系で、どの曲を聴いてもビートの刻み方がキッチリ・ハッキリ。それでいて「ラムのラブソング」では仄かな艶を感じるし、音の見通しが良いので「スノハレ」と「Shiny Seven Stars!」では各人の声質の違いが分かりやすい。(天野)

 

中高域がとても元気に鳴っている。ただし刺激成分は一切無く、帯域バランス的にはAKGらしい音を踏まえつつも、解像度はかなりの水準だ。BPM早めの楽曲にユニットは素早く追従し、躍動感をしっかりと再現。「A Page of My Story」の管弦楽はやや明るめの音調だが、箱鳴りや空気感の再現は高レベルで、アニソンならこのくらいがベストなバランスだと感じた。クッキリと浮かび上がったボーカルが特徴的な「Magic Parade」では、うるおいまで感じさせるようなリアリティに唸った。リバーブの収束は自然で、生音の質感表現も十二分な水準だ。(橋爪)

↑「N5005」を試聴する天野 透さん

 

結論:お二人のイチオシイヤホンは?

天野さんのイチオシ:final「E5000」

一口に「アニソン」といっても、ポップスもあればジャズもあるし、サントラならばコンピューターミュージックもオーケストラもある。その点サウンドの基礎がしっかりとしていて変な強調が無く、音の響きが上品という芸達者なE5000ならば、幅広い音楽をより深く楽しむ事ができる。超高額というほどでもない3万円を切るプライスもうれしいポイント。飽きのこないサウンドで、リケーブルにも対応するので、長く付き合いたい1本だ。

 

橋爪さんのイチオシ:Sennheiser「IE 80 S」

帯域的な癖が少なく、解像度が高いサウンドは、どんな曲を聞いても特別な相性問題を感じさせない。かといって無味乾燥という訳ではなく、リスニングに欠かせない質感表現力も備えており、初めて購入するハイクラスイヤフォンとして文句なしにオススメできる。

 

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