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2019/9/9 20:00

Androidウォークマン復活! 1000Xシリーズのネックバンドタイプなど ー IFAのソニーを一気に振り返る

最新のフラグシップ「1000Xファミリー」が勢揃い

ヘッドバンドタイプの「WH-1000XM3」、完全ワイヤレスイヤホンの「WF-1000XM3」に続いて、しばらくアップデートのなかった1000Xシリーズのネックバンドスタイルのワイヤレスイヤホンが遂に新しく生まれ変わります。型番は「WI-1000XM2」。完全ワイヤレスはM2を飛ばしてM3になったのに、ネックバンドタイプはM2としてきました。ヨーロッパでは2020年1月ごろに330ユーロ(約3万8000円)で発売を予定しています。

↑1000Xシリーズのネックバンドスタイルのワイヤレスイヤホン「WI-1000XM2」

 

現行モデルのWI-1000Xからデザインが大きく変わり、ノイズキャンセリング性能と音質もソニー独自開発の「QN1チップ」を搭載したことから、大きな飛躍を遂げていることがわかります。WI-1000Xのハウジングは横広なデザインだったためか、筆者の場合は時々耳から落ちることがありました。新しいモデルはハウジングから伸びるノズルに角度を付けたデザインとしているため、装着感がとても安定しています。ケーブルもしなやかにしなり、無造作にくしゃっとコンパクトにまとめられるようになったので、ポーチも小さくなってポータビリティが劇的に向上しています。

↑イヤホン本体のサイズがぐんと小さくなりました

 

↑ネックバンドケーブルもしなやかに曲げられます

 

↑コンパクトなケースに収納可能

 

ノイズキャンセリング性能についてはIFAの会場で短時間試してみたところ、自然で素直な消音効果が心地よく感じられました。消音レベルの強弱については、機会があればまた飛行機や地下鉄の中などで試して実力をみたいところです。音質は文句なしのハイクオリティ。音像の立体感が向上しているように感じられました。

 

完全ワイヤレスイヤホンが急成長したことで、ネックバンドスタイルのワイヤレスイヤホンへの注目度にも影響が出ているといわれていますが、イヤホンを外しても肩にかけて常時身に着けられたり、1000Xシリーズの場合はハイレゾ相当の音質でワイヤレス再生が楽しめるLDACにも対応することから、WI-1000XM2は要注目の新製品と捉えるべきだと思います。

 

ノイキャンヘッドホンから完全ワイヤレスも登場

カジュアルにハイレゾ再生が楽しめて、デザインやカラーリングもスタイリッシュな“こだわり層”をターゲットにしたソニーのポータブルオーディオ「h.ear(ヒア)」シリーズのヘッドホン、イヤホンに新しいラインナップが加わります。

↑カラフルな5色展開のh.earシリーズとウォークマンNW-Aシリーズ

 

IFAではアラウンドイヤースタイルのヘッドホン「WH-H910N」だけが正式に商品として発売されることがアナウンスされており、残りのオンイヤータイプのヘッドホン「WH-H810」と完全ワイヤレスイヤホン「WF-H800」は参考出品の製品として紹介されていました。

 

WH-H910Nはヨーロッパで今年の12月以降に順次出荷開始を予定しています。価格は300ユーロ(約3万5000円)を予定しています。

↑アラウンドイヤースタイルのWH-H910N

 

↑オンイヤータイプのヘッドホンWH-H810は参考出品

 

カラーバリエーションが現行モデルから大きく代わり、“真っ赤”なレッドやオレンジなど若々しい印象に生まれ変わりました。ブラック以外のモデルは本体色がツートンカラー。ブラックとオレンジはイヤーパッドにアクセントとなる模様も加わっています。

 

密閉型のハウジングに搭載するダイナミック型のドライバーは現行モデルの40mm口径から大幅にサイズダウンした25mm口径としながら、ハイレゾ対応の高音質、パワフルな押し出し感あふれるサウンドには一切の妥協がありません。IFA会場でWH-H910NのサウンドをウォークマンNW-A105との組み合わせで聴くことができましたが、従来のh.earシリーズの快活なサウンドが、より1000Xシリーズに近い上品なバランス重視のサウンドに変わった印象を受けました。

 

ノイズキャンセリングもハウジングの表裏側にマイクを載せて、周囲の不要な環境音を消音するハイブリッド方式のテクノロジーを搭載しています。専用アプリからノイズキャンセリングと外音取り込みのバランスを自動的にコントロールする「アダプティブノイズキャンセリング」や、20ステップで強弱を変えられる機能も上手に使いこなしたいところ。

 

ソニーのノイズキャンセリング機能を搭載するワイヤレスヘッドホンにはh.earシリーズよりもエントリー価格帯のモデルもあります。上位のWH-1000XM3を加えて、ユーザーの好みや用途にフィットする1台が必ず見つかる豊富なラインナップ展開ができるところがソニーの大きな強みです。

 

なおh.earシリーズの完全ワイヤレスイヤホン、WF-H800も会場で少しだけ音を聴くことができました。こちらのモデルの詳細についてはまた日本で正式発表された後でお伝えしたいと思いますが、BluetoothのオーディオコーデックはAAC/SBCの対応になります。特に中低域の伸びやかさが印象的で、なおかつディティールの再現性にも富んだh.earシリーズらしいイヤホンだと思います。あとはどれぐらいの価格になるのか気になるところ。筆者としてはAppleのAirPodsの良きライバルになりそうなモデルだと感じました。

↑完全ワイヤレスイヤホン「WF-H800」

 

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