リモコン操作はタッチセンサーとボタンを使いやすく配置
最新ヘッドホンのNCH700から右側イヤーカップの前半分にタッチコントロールリモコンが内蔵されました。ダブルタップで音楽の再生・一時停止、上下スライドで音量変更、左右スライドでトラック送りになります。長押しはショートカットとして、バッテリー残量の音声ガイドによる確認か、またはボイスアシスタントを起動する際のウェイクワードの有効・無効化の選択に割り当てることができます。タッチ操作への反応は過敏すぎず、タッチエリアをイヤーカップの前半分に限っているためか誤操作が発生しにくいので、使い勝手はとても良いと思います。
ボイスアシスタントの起動は右イヤーカップの側面に独立配置した音声アシスタントボタンから起動する仕様としています。QC35IIの時には左側面のアクションボタンをノイズキャンセリング機能のレベル変更、または音声アシスタントの起動のどちらかに割り当てる仕様だったため、ボタンが独立したことでより音声アシスタントも使う機会が増えそう。
パッケージに付属するヘッドホンケーブルを使えば有線リスニングも可能です。先ほど触れたキャリングケースに設けられているポケットにはヘッドホンケーブルと充電用のUSB Type-Cケーブルを一緒に入れられるので便利です。
音質にも確かな進化の手応え
音質はiPhone 11 ProにBluetoothで接続してワイヤレス環境で試聴聴してみました。オーディオコーデックはSBCのほかAACにも対応しています。
QC35IIよりも全体に音のまとまりが良くなって、中低域の押し出しもスムーズさが増している印象です。音場の広がりが増しているので、楽器やボーカルの立体感もグンと高まり、リアルな音楽のリスニング感が向上しています。ドラムスはシンバルやスネアの繊細な音色の粒立ちがとても鮮明で、きめ細かな余韻の階調表現力はQC35IIよりも上がっていると感じました。
アップテンポなロックの低音は弾力にも富んでいて、一気に立ち上がるスピード感をとても心地よく味わうことができました。音楽だけでなく、映像コンテンツの迫力あふれる効果音、繊細なダイアローグの再現力にも確かな進化を実感できました。
Bose Musicアプリを開くとホーム画面に「Bose AR」というメニューがあります。こちらは音声によるAR/拡張現実コンテンツが楽しめるボーズ独自のプラットフォームサービスです。開くと「Bose ARアプリ」がフィットネス/トラベル/エンターテインメントの3つのテーマに分けられていて、いくつかのアプリが並んでいます。どれもが英語にしか対応していないのが残念ですが、いずれBose ARのコンセプトとサービスを日本でも体験できる機会を楽しみに待ちましょう。
ボーズのNoise Cancelling Headphones 700はQC35IIのユーザーがもう1台、アクティブノイズキャンセリングヘッドホンを買い足す価値があるほど、見た目以上に多くの所で立派な革新を遂げたヘッドホンだと思います。先駆者であるボーズが発売した多くの音楽ファンを納得させるであろう渾身の「次世代のオーディオ用ノイズキャンセリングヘッドホン」は、とても満足度の高い買い物になりそうです。
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