デュアルレンズを搭載するGoProの新たなハイエンドモデル「GoPro MAX」。先日レポートした「GoPro HERO8 Black」の体験会では外観しか目にすることができませでしたが、今回はついに実機を試すことができました。しかも、爆走するBMWで!
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360度“でも”撮影できるという心強さ
GoPro MAXの一番の特徴は、外観を見てわかとおり前後に搭載されたデュアルレンズです。これにより、GoProの強力な手ブレ補正の恩恵を得ながら360度動画/静止画を撮影できます。撮影したデータは、アプリを利用することで従来のビデオや写真に再フレームすることも可能。さらに、オーディオについても指向性が選べる6つのマイクを備えており、臨場感あふれる360 度オーディオを実現しています。
ここで注目したいのは、GoPro MAXではデュアルレンズを使った「360度モード」と従来のGoPro HEROシリーズと同様の使い方ができる「HEROモード」を簡単に切り替えられる点。360度撮影専用機だと使い続けられるかどうかちょっと不安になりますが、この仕様であれば「360度撮影にちょっと興味はあるけど、よく使うのは普通の画角だし……」といったユーザーでも無理なく導入できるでしょう。
HEROモードではHERO8 Black同様に使えるのですが、それぞれの機能が向上。リリース文を読むと、「Max SuperView」(デジタルレンズで選択できる、GoPro史上最広角の撮影モード)、「Max HyperSmooth」(HERO8 Black以上に強固な安定化機能)、「Max TimeWarp」(安定感抜群のタイムラプスビデオ)など、とにかく“MAX”の文字が踊ります。
HERO8 Blackではアプリに取り込んで後から補正する仕様だった「水平維持機構(ホライゾンレベリング)」も、GoPro MAXでは本体内で設定し、撮影時に補正可能になりました。これは結構ポイント高いです!
個人的に気になるのはMax HyperSmoothです。HERO8 Blackのレビューで最新のHyperSmoothのブレなさに圧倒されたのですが、あれよりさらに上とはにわかには信じられません……。ということで、そこを重点的に試していきたいと思います。
ドリフト走行の衝撃をどこまで抑制できる?
撮影体験の舞台はBMW GROUP Tokyo Bay。こちらの敷地内で、プロドライバーが運転するBMW車に試乗させてもらいます。
体験乗車は2人ずつ。カメラの設定を確認している間に最初の組がスタートしたのですが、その勢いに驚いて腰を抜かしそうになりました。今回用意された体験走行のエリアがそこまで広くなかったので、「そんなにスピードは出ないだろう」と若干気を抜いていたのですが、さすがはプロ、ドリフトなども交えつつ想像以上に激しい走りです。
すっかりびびってしまいましたが、きっちり動画を撮って検証せねばという使命感を胸にいざクルマへ……と思っていたら、気づけば一瞬で終わっていました。前回のHERO8 Blackの体験会ではeバイクでの作例撮影で足元しか映せていないという失敗をしてしまった筆者ですが、今回はなんとかMax HyperSmoothを使った動画を撮ることができました。
これだけ見ると「意外とたいしたことないじゃん。びびりすぎじゃない?」と思われてしまいそうですが、違うんです。本当にブレが抑制されているので伝わりづらいですが、車内は歯を喰いしばって何かにつかまっていないとまともに窓の外も見れないほどの衝撃でした。同時に試したわけではないので断言はできませんが、これは確かにHERO8 Black以上のブレ補正効果だと感じました(HERO8 Blackではクロップ範囲が大きくなる代わりにブレを極限まで抑制する「ブーストモード」が搭載されていますが、スタッフの方の説明によればそれと同等以上とのこと)。
本当は360度モードでも撮影しようと思ったのですが、あまりに動きが激しすぎて設定を切り替える余裕がありませんでした。ここだけの話、メディア陣が一通り体験したあと、スタッフの方から「おかわり(再乗車)したい人~」とありがたいお声がけがあったのですが、すでにかなりヘロヘロだったので全力で撤退しました。先ほどまでの使命感はどこへやら……。
360度動画の編集が楽しそう!
体験会レポートとしては以上なのですが、このまま終えるのは少しばかり心苦しい……。というのも、GoPro MAX最大の特徴である360度撮影について全く紹介できていないからです。
GoPro MAXの360度動画は、単に「撮れる」というだけでなく、編集がアプリで簡単にできるというのも大きなポイント。ただでさえ編集の難しい動画が、360度ともなればなおさら作業が複雑化するのが普通です。しかし、体験会での実演やyoutubeでの紹介動画を見る限り、なんの知識もない筆者でも簡単にできそう、というか楽しそう! ということで、もし機会があれば今度は360度撮影とその編集についてレビューしたいと思います。