AppleからAirPodsが発売され、ケーブルがまったくない「完全ワイヤレスイヤホン」に注目が集まっています。ですが、知っておくべきモデルはAirPodsだけではありません。そこで今回はカテゴリで人気の4モデルを、AVライターの山本敦さんがインプレ。この冬、この近未来型イヤホンデビューはいかがでしょうか?
華やかなカラバリもウリの近未来的な多機能モデル
ERATO
Apollo 7
実売価格3万9830円
ハンズフリー通話に加えてSiriなどの音声認識に対応するほか、IPX7相当の防水性能も備える多機能モデル。近未来感のあるコンパクトな収納ケースも特徴的です。アルミの質感を生かした4色の華やかなカラバリをラインナップ。サイズはφ15.4×H22.2mm、質量4.0g。
【ERATO Apollo 7のインプレッション】
【操作性】
本体のボタンで多彩な操作
本体の操作ボタンを押す回数や長さで、電源のオン/オフから音楽再生、通話など多彩な操作ができます。覚えるのは少々大変。
本体の操作ボタンはかなり小さいですが、押した感触がはっきりしています。装着したままでも比較的操作しやすいですね。
【装着感】
フィット感をカスタマイズ可
2種×3サイズのイヤピースと、3サイズのスタビライザーを用意。組み合わせをアレンジして、安定した装着感が得られます。
イヤピースはシリコン製3種とコンプライ製3種の計6種が付属します。ユーザーの耳型や装着感の好みに幅広く対応。
【機能】
防水対応のため雨の日も安心
本体はIPX7相当の防水対応。雨の日やスポーツシーンでも安心して使えます。ケースによるイヤホン充電は約2回ぶん。防水仕様で装着感も良好なため、スポーツでの使用に最適。汗などを気にすることなくエクササイズに集中できます
【音質】
高域にキレがあり音場はワイド
高域の抜けが良く、シャープでキレがあるサウンド。ボーカルの細かいニュアンスも再現します。音場もワイドで、ライブ感が引き立ちます。
【採点】
ハイグレードな音と機能で高価格にも納得
4万円弱の価格に見合うほど、音質・機能ともにハイレベル。小さな筐体によくこれほどの革新性を詰め込んだと感心しました。クラウドファンディングでは早くも新作を発表。
●操作性:19
●装着感:19
●機能:20
●音質:20
●コスパ:17
→095点/100点
ヘッドセットとしても使える香港発のハイコスパモデル
i.Tech
FreeStereo TWINS
実売価格1万4800円
香港発の完全ワイヤレスイヤホン。低価格ながら、音楽再生だけでなくハンズフリーコールの機能まで意欲的に盛り込み、コスパは上々です。スポーツシーンでも使えるよう、IPX4相当の防沫性能(噴流水を受けても影響がない)を備えます。サイズはW19×H32×D29mm、質量約6.2g。
【i.Tech FreeStereo TWINSのインプレッション】
【操作性】
操作は多彩だがやや不安定
本体ボタンで様々な操作ができます。ですが、電源オンやペアリングモードへの切り替えに長時間の長押しが必要など、少々煩わしいかもしれません。
左右ぞれぞれの本体天面に物理ボタンを搭載します。イヤホンを装着して音楽を聴きながらでもコントロールしやすいです。
【装着感】
見た目は良くないが安定している
耳からイヤホンが少し飛び出てしまい、見た目は良くないですが、軽量でスタビライザーも付くため、装着感は安定しています。
シリコン製とコンプライ製のイヤピースが各1種付属。スタビライザーが最初から取り付けられているのも特徴です。
【機能】
ヘッドセットとしての機能は魅力
連続音楽再生は最大2時間と短いですが、ケースで充電すれば8時間までカバー。この価格でハンズフリー通話に対応するのは魅力です。
専用ケースはクリアタイプで、閉じたままでも充電状況を確認できます。ケースフル充電でイヤホンを約4回充電可能。
【音質】
クセのない音だが味気ない
よく言えばフラットなバランスでクセのないサウンドですが、どこか味気ないともいえます。伸びやかさと透明感を、もう少し向上させたいですね。
【採点】
BTヘッドセット愛用者はスムーズに使える
多彩なボタン操作やハンズフリーコール対応など、Bluetoothヘッドセットを使い慣れている人はスムーズに扱えそうな仕様。オーディオイヤホンとしての性能は並です。
●操作性:15
●装着感:16
●機能:17
●音質:15
●コスパ:18
→81点/100点
日本のハイテク技術により突き抜けて純度の高い音に
fFLAT5
Aria One
実売価格2万1384円
オーディオ用高音質ケーブル素材の開発で有名な古河電工の特許材料「MCPET」を振動板に採用。完全ワイヤレスイヤホンとしては随一のクリアな音質を誇ります。左耳はブラック、右耳がホワイトと、筐体の色を分けているのが個性的。サイズはW23×H26×D30mm、質量約7.0g(編集部調べ)。
【fFLAT5 Aria Oneのインプレッション】
【操作性】
ボタン操作はシンプルな仕様
本体ボタンによる操作は電源のオン/オフ、ペアリング、音楽の再生・一時停止と通話応答のみに対応。シンプルな仕様です。
左右ぞれぞれの本体天面に物理ボタンを搭載。イヤホンを装着して音楽を聴きながらでもコントロールしやすいです。
【装着感】
大型のボディだが調整は容易
2つの素材のイヤピースとスタビライザーはいずれも3サイズ揃います。イヤホン自体は大きいですが、装着感を好みで調整可能。
イヤチップは、シリコン製とコンプライ製がそれぞれ3サイズずつ付属。ユーザーの耳型や好みに幅広く対応します。
【機能】
ケースがマグネット式で便利
イヤホンはIPX5相当の防水仕様で使い勝手良好。ケースはマグネット搭載で、イヤホンが「カチッ」と収まるのも気持ち良いですね。
イヤホンを入れてから、中央に備わるボタンを押すと充電がスタートします。約3回ぶんイヤホンを充電可能。
【音質】
空気感まで再現する立体的な音
S/Nがよく、音の空気感まで見える上質な音。とりわけボーカルの清涼感が心地良い。広々とした音場を立体的に再現します。
【採点】
音質にこだわり抜いた個性派イヤホン
クリアでピュアな中高域は、他のワイヤレスイヤホンを圧倒する唯一無二のクオリティ。音質を徹底的に磨き抜いた印象です。左右色違いのデザインは好みが分かれそうですね。
●操作性:16
●装着感:17
●機能:17
●音質:19
●コスパ:18
→87点/100点
【私がチェックしました】
AVライター
山本 敦さん
オーディオ・ビジュアル系ライター。ハイレゾからIoTまで、エレクトロニクスの最先端を幅広くカバーしています。