ネットにガジェット、最先端技術など、デジタルカルチャーを日々追いかけているガジェットライター武者良太が、世界中のおもしろガジェット製品を発掘してお届けします。今回紹介するのは、コンパクトなのにパワフルなワイヤレススピーカー「pavé」(パヴェ)です。
スピーカー、と一言でまとめても、その中には様々なスタイルのプロダクトがあります。一般的なのは左右チャンネルそれぞれに1台のスピーカーを使うセパレートタイプ。6台(5.1ch)以上のスピーカーを使うサラウンドタイプ。そして1台でサラウンド/ステレオ/モノラル再生を行うワンボディタイプです。さらにツッコめば、有線接続を行うタイプと、Bluetoothなどのワイヤレス接続が行えるタイプの2つにわかれますね。
スマートフォンで音楽を楽しむユーザーが増えた現代においては、Bluetooth対応のワンボディワイヤレススピーカーが人気ですが、総じて音場が狭いという印象があります。構造上どうしてもそうなってしまうのですが、DSPのチカラを用いて強烈なステレオ感を出すスピーカーもあるのですよ。
現在国内のクラウドファンディングサイト「machi-ya」で資金調達中(とはいってもすでに目標金額は達成している)の「pavé」(パヴェ)がその1つ。手のひらサイズの小さなボディなのに、一聴すると音場の広さに驚きます。
開発・製造しているのは共栄エンジニアリング音響事業部。母体は光学、航空宇宙、医療など様々なフォールドにナノテクノロジーを提供しており、音響工学にも強い職人集団です。独自に編み出した音響特許技術「cear」(シーイヤー)を元に、「pavé」は作り出されました。
構造としては今までにもあった180度水平対向型スピーカー。波動スピーカーやRollyなどの例がありますが、「pavé」はDSPによって音場をデジタルチューニング。壁による音の反射が期待できない小音量でも、壁までの距離が遠い広い場所であっても、アンビエンス感を生かしたまま明確なステレオイメージを作り出します。
アンプのパワーは3W×2。ユニットのサイズもそう大きくはありません。実聴してみましたが、低域の量感は欠けるといった印象を持ちました。とはいえ同サイズ級のワンボディスピーカーはみな同じようなものなんですよね。反面、中域のリアリティはなかなかのもの。ボーカル曲との相性に優れていますし、映画・ドラマ・アニメ再生時のスピーカーとして使うケースにも適しています。
バッテリーを内蔵しているので、フルワイヤレスで運用できるのもポイントです。ただし防水・防滴性能などはなし。アウトドアでの運用には気をつけるべし、ですね。
記事執筆時点で残っている支援コースは10%オフ(1万5700円 +送料)の白ボディ、1万8900円+送料のイエロー、ブラックボディですよ。お安くゲットしたいかたはお早めに!
【URL】
https://cf.machi-ya.jp/project/20161031/02