虫と聞いて、ほとんどの人は「ちょっと苦手」と言うのではないだろうか。もちろん、僕もそれほど得意ではない。特に、ムカデ系とゴキブリ系は苦手。実物を見たら一目散に逃げる。
ゲンゴロウは食べるのがたいへん
ただし、虫を図鑑や博物館などで見るのは好きだ。虫の形や生態が興味深い。
また、虫を食べることにも抵抗がない。長野などでよく食べられているイナゴ、ハチノコ、カイコなどはもちろん、オオスズメバチ、バンブーワーム、ゲンゴロウ、オオグソクムシなども食べたことがある。
特にゲンゴロウは硬く、噛むのがたいへんだった。オオスズメバチは、針が取り除かれており素揚げでいただいたが、パリパリしていた。オオグソクムシは素揚げだったが、エビのようでたいへんおいしかった。
世界三大奇虫はウデムシ、サソリモドキ、ヒヨケムシ
地球上には、約100万種もの虫がいるという。地球上の全動物の4分の3にあたる。そう、地球は虫天国なのだ。そんな虫たちのなかで「世界三大奇虫」と呼ばれる虫がいるのをご存じだろうか。『最恐昆虫大百科』(岡島秀治・監修/学研プラス・刊)に、よれば、ウデムシ、サソリモドキ、ヒヨケムシが世界三大奇虫ということだ。
ウデムシはクモに近い生き物で、「世界一気味の悪い虫」ともいわれるが、毒はなく人をおそうこともない。
『最恐昆虫大百科』より引用
とのこと。見た目はクモに似ているが、とげの付いた大きな前足が特徴。また、むちのような細長い触肢という器官も特徴的だ。サソリモドキについては以下のように述べられている。
サソリに似ているが尾に毒針はなく、長い尾の先からすっぱい液をふき出して身を守る。
『最恐昆虫大百科』より引用
見た目はサソリに似ているがサソリよりは優しい感じだ。最後のヒヨケムシはこんな虫だ。
夜になるとすばやくはいまわり、昆虫やトカゲ、ネズミなどをとらえて巨大なあごで切りきざむ。
『最恐昆虫大百科』より引用
クモに近い虫で毒はないとのこと。この3種の虫に共通しているのは、見た目が気持ち悪いということ。そして毒がないということだ。
虫のことを知ると虫嫌いが多少緩和される
現在の地球は、人間が支配しているという感じだ。しかし、数的には圧倒的に虫のほうが上。いわば地球は「虫の星」なのだ。見た目が気持ち悪いとか、病気の媒介になるという理由で毛嫌いされているが、虫それぞれも必死に生きている。虫それぞれの個性を知ると、虫が気持ち悪いとか怖いという感情が薄くなる気がする。たまには昆虫図鑑などを読んで、虫のことを知るのもいいのではないだろうか。
【著書紹介】
最恐昆虫大百科
著者:岡島秀治(監修)
出版社:学研プラス
恐いけれど、見てみたい。身近に潜む恐ろしい昆虫や、世界の不気味なすがたの昆虫、奇妙な生態をもつ昆虫など、世界中の昆虫・節足動物をリアルなイラストと迫力満点の写真で紹介。最恐、最強、最驚の80種を掲載。恐るべき昆虫の世界を存分に味わえる一冊。