本・書籍
2018/2/5 15:00

「ピザの味は窯で決まる」ならば、ピザ窯から作ればいいじゃないか!

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近頃、ピザを週に2回は食べている。愛用しているのは、宅配ピザのお持ち帰り半額サービスだ。季節がら鍋ものも食べるが、そもそも味の好みがかなり子ども寄りなので、ハンバーグやカレー、ナポリタンなんかのほうがいい。これをベースにピザやハンバーガーといったアクセントが入れば、筆者としてはもう大満足。

 

 

ピザの味は窯で決まる

宅配ピザチェーンに限って言うなら、いくつかあるお店をローテーションしている。すでに生地の違いの微妙なところもわかりつつあるので、例えば“利き宅配ピザ”的なことをされても、そこそこの正解率を上げる自信がある。

 

それに、自宅の近くに沿線でちょっと有名なイタリアンレストランがあって、ここのピザもおいしい。これもよくテイクアウトしている。

 

オーナーとピザ職人はナポリ出身だ。何回か顔を合わせるうちにいろいろ話すようになった。窯はものすごく凝ったという。二人は、声を揃えてこう言った。「ピザはね、窯で決まるんです」

 

 

胸に秘めた「マイピザ窯」への憧れ

DIYでピザ窯を作る本』(ドゥーパ!編集部・編/学研プラス・刊)は、ピザ窯へのあふれる情熱と熱いクラフトマンシップを感じさせる一冊だ。

 

ピザ窯には、大別して“単層型”と“2層型”の二種類がある。ただ、3層型やさらには4層型というゴージャスなタイプに走る人たちもいる。こういうタイプの外観は、ピザ窯界のロールス・ロイスとでも形容すべきオーラをまとっている。

 

ああ、憧れるなあ。筆者のようなマンション住まいの人間にとって、マイピザ窯は見果てぬ夢なのだろうか? 煙の問題もあるから、さすがにベランダに作るのは無理だろう。何か方法はないだろうか? 自分の手でおいしいマルゲリータを焼き上げたい。それを隣人たちに振る舞ってみたりもしたい。マイピザ窯というなんとも贅沢な妄想を抱く筆者が、この1冊を見逃すわけがないのだ。

 

 

さまざまなバリエーション

窯のバリエーションは層の数だけではない。基本的なデザインとして決めなければならないことがもうひとつある。全体的な形状だ。これにはドーム型とアーチ型、そしてスクエア型という三つのチョイスがある。

 

形状についても、それぞれメリットとデメリットがある。熱が窯の内部全体にまんべんなく回るドーム型は、初心者にとっては製作が難しい。製作過程はドーム型より簡単だが、熱伝導率はやや落ちるアーチ型。構造は最も単純だが、火加減の管理が最も難しいスクエア型。

 

煙突をつけるかつけないかというチョイスもある。窯口の大きさによっても火加減が変わってくる。窯を設置する場所――場所によっては火力を通常より高める設計が求められる――や広さが決まったら、そこから窯のタイプを決め、製作過程の難易度を重視するのか、あるいは熱伝導率など調理面を重視するのかを考えていく。

 

 

失敗しない窯作り

この本には22種類にのぼる“マイピザ窯”が紹介されている。実際に使用中の窯はどれも個性的で、美しい写真を見ているだけでも楽しい。構造とスペックを詳細に示したイラストも併せて描かれている。このあたり、図鑑的な趣も感じられる。細部にまでこだわりたい人たちのために、耐火レンガや鉄の扉といったオプションの素材やデザインにも触れていく。

 

とても親切だと思ったのは、「先輩の失敗談から学ぼう」という見開きのページだ。これは項目をひとつずつ紹介しておきたい。

 

・窯のサイズで失敗しました

・鉄が膨張してクラックが入った

・屋根を作らずに窯が崩れた

・熱が当たる窯口が壊れた

・窯が大きすぎて、なかなか温まらない

・窯口の高さが低かった

・土台で手を抜いて、ピザ窯が傾いた

・煙突の位置で失敗

 

ピザ窯に何の興味もない人が読んでも、「は?」ときょとんとされるだけだろう。しかし、少しでも興味がある人間なら、この8つの項目の重みは必ず理解できる。憎いくらいに的を射ているのだ。

 

 

筆者の解決策は、持ち運びできそうな窯

いや、たとえ小さくてもピザ窯を一から作るなんて、とてもとても…。そう感じる人たちもいるに違いない。でも、古いかまどやLPガスボンベ、バーベキュー炉を使ったテクニックもあるのだ。これはもう、驚愕するしかない。

 

筆者が着目したのは、LPガスボンベをリメークするタイプの窯。ワンボックスカーなら入りそうな大きさだ。これなら、キャンプ場なんかに行って、少しだけマイ窯オーナーの気分が味わえるじゃないか。

 

一戸建てにお住まいで、庭に自由に使えるスペースが少しでもある人たちに申し上げます。さまざまな言い訳はことごとくやっつけて、マイ窯を仕立てる腹を決めてください。そして本書の20ページ以上にわたる実践マニュアルを見てみてください。「ドーム型2層式窯」と「アーチ型単層式窯」の作り方が、豊富な写真とともに紹介されている。ひとつ作っておけば、ピザもフォカッチャも、そしておそらくナンもいけるだろう。

 

筆者、ベランダ窯は諦めます。でも、方法はある。冬の間は設計に没頭し、暖かくなったらポータブルピザ窯建造のスタートだ!

 

 

【著書紹介】

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DIYでピザ窯を作る本

著者:ドゥーパ!編集部(編)
出版社:学研プラス

だれでも簡単に本格ピザが焼ける大人気“ピザ窯”の基礎知識、作り方、そして楽しみ方までを豊富な実例とともに紹介。さらにピザ窯をもっと使いこなすための料理レシピ集、関連資材等のデータも収録している。ピザ窯のある素敵な生活をはじめてみませんか!?

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