本・書籍
2015/5/1 0:00

憧れの田舎暮らし! でも、こんな人は不向きかも?

都会で慌ただしい生活を送っている人なら、誰でも一度は“田舎暮らし”に憧れたことがあるのではないでしょうか? 田舎は空気もおいしいし、食べ物に困ることもありません。近所の人が野菜をタダでわけてくれることもあります。
スローライフに憧れている人にとってはいいことづくめな気もしますが、一方で向き不向きがあるのも事実です。田舎暮らしに向いている人、いない人ってどんな人なのでしょうか?

 

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こんな人には田舎暮らしがおすすめ!

 

田舎暮らしってどんなもの? という疑問に応えてくれるのが、『おひとりさま女子の田舎移住計画』です。
はじめに、田舎暮らしに向いている人のタイプをみていきましょう。

 

1:食いしん坊な人

田舎のメリットとして真っ先に挙げられるのが、食べ物が抜群においしいことでしょう。実はスーパーの物価は都心も田舎も大差なかったりするのですが、最大の違いはその鮮度にあります。
グレードの高い食材を日常的に味わえる、これぞ田舎暮らしの魅力といえるでしょう。
おいしいものをおなかいっぱい食べることができるとあって著者の知り合いの田舎移住組はほぼ100%、食いしん坊な人なのだそうです。

 

 

2:鈍感な人、テキトーな人

田舎の人間関係は面倒くさいと言われます。繊細な人からすれば、日常生活まで干渉されていると思うことがあるかもしれません。
言われたことをまともに受け止めてしまうのではなく、テキトーに受け流せる人の方がうまくやっていけるとのことです。

 

 

3:モノをつくる経過を楽しめる人

著者のまわりの移住者の共通点として、“手作り”が好きな人が多いのだとか。漬物からジャム、味噌などの食材を自分で作るのは当たり前。家の修繕も自分で行う人も珍しくないそうです。

著者曰く、素材が豊富で、工夫によっては安上がりに生活できるのが田舎暮らしの醍醐味。いきなり完成品を手に入れるのではなく、未完成のモノに面白さを見出して手作りをしようと考える人は、田舎暮らしでその楽しみを満喫できるそうです。

 

 

こんな人はNG! 田舎暮らしに向かない人

 

では、田舎暮らしに向かない人とは、どんなタイプなのでしょうか。
本書で挙げられている4つのポイントを紹介しましょう。

 

1:依存心が強い人

都会のマンションでは管理人が何でもかんでもやってくれますが、田舎では家のメンテナンスは自分でやらなければいけません
本書でも紹介されていますが、冬に雪が降る地域では水道管に凍結防止帯をつけるなど、結構面倒な作業もあります。他人任せの生活に慣れきっている人は田舎暮らしに不向きと言えます。

 

 

2:超さびしがりや

田舎では喧騒から離れ、1人になれる時間が多いです。都会暮らしに疲れている人にとっては最高のメリットと言えますが、一方で、常に誰かとつるんでいないと気がすまない人には不向きです。
田舎では車移動が多いですから、夜遅くまで友人と飲み明かしたりすることは難しい環境と言えるでしょう。

 

 

3:車の運転免許を持っていない人、運転が苦手な人

田舎では車が必須です。公共交通機関が普段の足として全然使えないことは、覚悟しておいた方がいいでしょう。
電車やバスが1時間に1本だったり、そもそも公共交通機関が存在しない(昔はあったのに廃止されてしまったなど)という地域が珍しくありません。免許や車がない人は結構な初期投資が必要といえます。

 

 

 田舎暮らし最大の恐怖、それは虫との戦いだ!

 

著者が最後に挙げているのが「」の問題。実は、これこそが田舎暮らしの最大の障壁になるのではないかと、声を大にして言いたいです。田舎暮らしは虫との戦いです!

 

4:病的なまでに虫が苦手な人

 

とにかく、田舎は虫が尋常じゃないくらい多いです! 蚊やハエなんて当たり前。土地によっては、朝起きたら部屋の中でセミが羽化していたなんてこともありえます。

「虫がいるのは自然が豊かな証拠!」「子供の教育上、虫と触れ合える環境の方がいい!」というくらい割り切れることが重要だと思います。
田舎ではカブトムシやクワガタが採集できることが珍しくありませんし、夏の夜にはホタルが飛び交う幻想的な世界が楽しめたりもします。虫好きな人、虫との上手な付き合い方ができる人であれば田舎暮らしは一層楽しくなりそうですよ!

 

 

 それでも田舎暮らしはメリットがいっぱい!

 

いかがでしたでしょうか。最後に虫の恐怖を延々と語ってしまいましたが、本書では他にも田舎のメリットがたくさん紹介されています。
なかでもフムフムと思ったのが、「地震に強い」ということ。田舎なら食べ物の備えは充分にあるし、高層建築が少ないので安全性が高い。大災害への備えとして田舎に移住する人も増えているようです。

最近は、移住者に対していろいろな特典を用意している自治体も多く、引越し費用の一部を負担してくれたり、移住後の職場を斡旋してくれるサービスもあります。田舎暮らしはハードルが高いイメージがありましたが、以前と比べると格段に生活しやすくなっていることは間違いありません。本書を参考に、ぜひ田舎暮らしを検討してみてはいかがでしょうか。

 

(文:元城健)

 

 

【文献紹介】

20150501_2219_02

おひとりさま女子の田舎移住計画
著者:柏木珠希
出版社:朝日新聞出版

現金収入10万円で田舎でのんびり生活!? ストレスだらけの都会暮らしに見切りをつけて……とはいうものの、いったいどうしたらリアルに田舎暮らしができるのか? 実際に縁もゆかりもない「田舎」に移住した独身女子の日常生活と、実現するためのノウハウが満載。

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