『一流のパフォーマンスアップ習慣』(裴英洙・著/学研プラス・刊)から、食事と処理能力(パフォーマンス)にまつわる4つのアドバイスを紹介します。
食事がパフォーマンスに影響する
ビジネスパーソンが身に付ける仕事のノウハウに「食事」を含めて考えている人は、まだまだ少ないのではないでしょうか。
(『一流のパフォーマンスアップ習慣』から引用)
乗用車のエンジンは、ガソリン燃料がないと動きません。粗悪なガソリンを使えば、エンジンの燃費が悪くなります。場合によってはエンジンが故障します。
わたしたち人間も、エネルギー補給のやり方に気をつけなければ、本来の処理能力(パフォーマンス)を発揮できません。食べる時間帯、食べる量、食べる順番などを見直すことで、仕事のパフォーマンスアップにつながります。
夕食は、翌日の仕事の始まり
遅い時間帯に夕食を食べた翌朝に「疲れがとれない」と感じたことはありませんか。それは、眠っている間に胃や小腸、大腸などの消化器官に余計な負担がかかるからです。
(『一流のパフォーマンスアップ習慣』から引用)
きのう食べたものが、明日戦うための血肉になります。勝負は、前日の夕食から始まっているのです。
1日の終わりの食事は、仕事からの開放感のせいでハメをはずしがちです。アルコールを飲めば食欲がわいてきます。ストレス解消になるからといって食べすぎたり飲みすぎたりすれば、そのツケは翌日以降にあらわれるのです。
休みの前日だからといって暴飲暴食はやめましょう。二日酔いや消化不良によって休み明けのパフォーマンスが低下するからです。「自分へのごほうび」は、ほどほどにしましょう。
がっつり食べるのはランチにする
食べ放題に行きたいなら、夜ではなく、ランチに利用することをおすすめします。
お酒を飲まないので食欲は抑えられますし、午後にゆっくり消化する時間がとれるので、消化管に過度に負担をかけることもありません。
(『一流のパフォーマンスアップ習慣』から引用)
ストレス解消法は、人それぞれです。なかには「お腹いっぱい食べること」で、英気を養っている人もいるでしょう。先に述べたように、暴飲暴食はパフォーマンス低下につながります。
しかし、欲求をガマンしすぎるのもストレス原因、モチベーション低下につながります。どうしても「食べ放題」でお腹いっぱいになりたければ、平日(出勤日)のランチに行きましょう。腹がはちきれんばかりに食べまくりたい気持ちがあっても、そのあと仕事をしなければいけないので「自制心」が働きます。
カフェインは食事中に
カフェインは摂取してから効き始めるまでに30分ほどかかります。食後にコーヒーを飲んで、いざ仕事にとりかかっても、カフェインが効く前に睡魔に襲われてしまいます。
午後の仕事を始める30分前、つまり食事中に飲むようにするほうが効果的です。
(『一流のパフォーマンスアップ習慣』から引用)
ただし、これは「おまじない」のようなものです。コーヒーや栄養ドリンクの飲みすぎは体調不良のきっかけになりやすく、仕事のパフォーマンスを低下させるからです。
化学物質に頼るのはやめましょう。いちばん効果的なのは「昼寝」です。保育園や幼稚園には「おひるねのじかん」があったはずです。
「疲れた」と感じる前に休む
多くの人は、疲れ切ってから休息をとります。「あ〜疲れた」と感じてから休むわけです。すると、仕事がこなせるくらいまで回復するまでに時間がかかり、「疲れやすい」と感じます。
一方、ハイパフォーマーは「疲れた」と感じる前に休息をとります。こうすると、回復までの時間が短く、疲れを感じずに済むのです。
(『一流のパフォーマンスアップ習慣』から引用)
仕事がデキる人って、どんな人でしょうか? 必ずしも家柄が良かったり高学歴であるとは限りません。運動部出身であったり普段からトレーニングジム通いをしているとも限りません。
仕事でハイパフォーマンスを発揮できる人は、「疲労回復がうまい」のです。完全に疲れる(ヘトヘトになる)前に、回復を始めます。食事のときも同じです。空腹になりすぎないうちに食べます。体内の水分が減りすぎないように、いつも気をつけています。睡眠の妨げにならないようにアルコールを飲みすぎることがありません。
いま仕事で悩んでいるのなら、食事にまつわる心がをけ改めるだけで心身の調子が変わります。体調が良くなれば仕事がはかどります。お試しください。
【著書紹介】
一流のパフォーマンスアップ習慣 できる自分に瞬間で戻れる!
著者:裴英洙
出版社:学研プラス
一流のビジネスパーソンは仕事の効率を最大化するために、毎日の食事や運動、睡眠において、ちょっとした工夫をしている。特別な準備や知識は必要ない。医師×MBA×コンサルタントの著者が、あなたも今日から実践できるパフォーマンスアップのコツを指南!