働けど、働けど、なお、我が暮らし楽にならざり。じっと手を見る。ああ、お金が欲しい。お金があればあれもこれも買える。あんなこともできる。一度でいいからキャバクラでドンペリを頼んでみたい。高級な外車をふっ飛ばしてみたい。そんなビューティフルライフを謳歌できる、お金持ちってどうすればなれるんだろう!?
お金持ちに共通の法則とは?
書店に行けば、お金持ちになる方法をまとめたハウツー本はたくさん出ている。もちろん、電子書籍でも言わずもがな。リッチになれる方々には、何か法則のようなものはあるのだろうか。そんなことを思いながら、『お金持ちの教科書』(加谷珪一・著/CCCメディアハウス・刊)を手に取った。
この本は、お金持ちの実像を明らかにしたものだ。著者によると、100%確実な法則というものはないようだが、お金持ちに特有の思考パターンや行動原理というものが存在することはわかってきた……、とある。よし! 私もその手法をパクッて、いやいやトレースして、じゃなくて、学んで実践してみるぞ!
お金持ちは何を考えているのか?
著者によると、まずお金持ちは「すべてを自分のせいにする」そうだ。お金持ちとは、他人ができないことを実現している人である。そのため、何が起こってもすべて自己責任にできる、強靭なメンタルを持っている人が多いそうだ。
例えば、「投資で裏切られた」「信用していた人に裏切られた」「コネのある人にいい話を持っていかれた」などの悔しい思いをした場合、多くの人は他人のせいにするだろう。ところが、お金持ちはこれらもすべて「自分のせい」にすることができてしまうのだ。
そして、お金持ちは「裏切られて当たり前」と考え、どんなときでも対策を練っている。つまり、危機管理の達人ということなのだ。
お金持ちがする独特の行動
とにかくお金持ちには、他人とは違う行動、仕事をしなければなることはできない。そのためには独特の判断基準が必要なのだ。著者が挙げている具体例を見てみよう。
まず「話の中身を考えず、人物だけを見る」というもの。いわく、新しいビジネスは自分を含めて知識がないので、考えても意味はない。何かをもちかけられたら中身ではなく、その人を見ることで何者かを見極める。そうすればビジネスは上手くいく……、なるほど、と頷いてしまう話だ。
また、お金持ちは電車やバスではなく、タクシーやハイヤー利用する人が多い。これは単に、リッチだからという理由ではない。電車では痴漢の冤罪を避けるため、また、冬の満員電車では風邪をうつされる危険性もある。そう、何事も危機管理のためなのだ。
お金を手に入れて、何をしたいかが問題だ!
冒頭でお金が欲しいと書きまくったが、仮に私が1億円をゲットできたと仮定して、すぐにやってみたいことを改めて列挙してみよう。
・女の子と遊びたい
・ドンペリが飲みたい
・ブランド品を買いまくりたい
・高級なクルマを乗り回したい
・・・う~ん、ちっちぇえ、ちっちぇえなああああああ! というか、上記の内容は、1億円がなくてもできるんじゃないだろうか。日々せっせと節約と蓄財にでも励めば、実現不可能でもないことだ。
お金持ちは、何かモノが欲しいとか、そんな小さな意識ではなれるものではない。壮大な夢を持ち、それに向かってひたすら努力を重ねていった結果、お金が入ってくるというものなのだ。ひょっとすると、夢が小さすぎることが、私がお金持ちから遠ざかってしまう原因なのではないかと思った。
(文:元城健)
図解 お金持ちの教科書
著者:加谷珪一
出版社:CCCメディアハウス
大反響のベストセラー『お金持ちの教科書』が図解版になって登場! 「自分がお金持ちになれいない理由がよくわかった」という声、続々。 住む場所、移動手段、友達の選び方、見栄の張り方……多くのお金持ちと交流して、自身も富裕層になった著者が実践しているメソッドを図解化して大公開! 誰も教えてくれなかった「お金持ちの頭の中」が、ここに。