ヒトは変わることができます。今までの習慣や考え方を変えるには、決意するための「勇気」が必要です。
『[超図解]勇気の心理学 アルフレッド・アドラーが1時間でわかる本』(中野明・著/学研プラス・刊)は、「自己変革の勇気」が必要な理由と、そのインセンティブについて解説しています。
「生き方」は変えられる
家庭が貧しいからひねくれた性格になった、と言う人がいます。一方で、家庭が貧しいがために辛抱強い性格になった、と言う人もいます。
(中略)
このように私たちは、経験したことに与える「意味づけ」によって見方を変える存在であり、その結果、人生も変わるわけです。
(『[超図解]勇気の心理学』から引用)
精神科医アルフレッド・アドラーが提唱した心理学では、ヒトの生き方を「ライフスタイル」と呼称します。ライフスタイルは、個人の意味づけによって形作られたものです。いわば「思いこみ」にすぎません。自分の「思いこみ」ならば、自分で書き換えることができます。
アドラーは、ヒトが幸せになるには「共同体感覚」が欠かせないと述べています。なぜなら、参加している共同体(家庭、企業、社会)に役立ったと感じるとき、わたしたちの幸福感は高まるからです。
生きづらいと感じてしまうのは、「ライフスタイル」と「共同体が求めるもの」がズレているからです。共同体感覚を充実させる(幸福感を得る)には、自分のライフスタイル(生き方)を見直すしかありません。
しあわせの合言葉は「勇気」
共同体感覚を平たく言うと、人が全体の一部であること、全体とともに生きていることを実感することです。
(『[超図解]勇気の心理学』から引用)
共同体感覚の充実は、共同体に対する「貢献」によって高まります。あなたが属している共同体への貢献度は、100点満点のうち何点だと思っていますか? 点数が高いほど、共同体感覚が充実しているはずです。
共同体に貢献しているつもりでも、報酬が少なかったり人間関係が悪かったりなどの要因によって、生きづらさを感じることもあります。
現状を良くしたければ、あなたの「生き方」と「共同体」のギャップを見直すしかありません。勉強、転職、改善の働きかけ……etc。そのための意思力こそが、アドラー心理学における「勇気」です。
勇気をふるって、生き方を変える。アドラーが推奨しているのは「社会的に有用な人」を目指すことです。