ライフコーチという職業をご存知だろうか。人生の目標を達成し、仕事で成功し、誰を相手にしても良好な人間関係を構築できるよう、文字通り生き方のコーチングを行うことを生業とする人々を意味する言葉だ。
映画やドラマで見るように、アメリカではかかりつけの精神分析医がいるという人が多いらしい。診断を受けるというより、相談相手というニュアンスなのだろう。そう考えると、ライフコーチは精神分析とコンサルティングを同時に行う人ということになるだろうか。
ライフコンサルタントが語るポジティブな言葉
コーチングのプロセスは、クライアントが置かれている現状と望みを照らし合わせ、詳細に描き出していくことから始まる。そういう流れの中で障害となるものや問題点を浮き彫りにし、なりたい自分になるにはどうすればよいか、望む生き方を実現させるためにはどうすればよいかをコーチとクライアントが一緒になって考えていく。
実は、日本にもよく似たことを職業にしている人がいる。この原稿で紹介したいのは、“ライフコンサルタント”として活躍している女性が紡ぐポジティブな言葉で満ちた一冊だ。
『仕事も恋も思い通り! 人生を変える成功法則』(水原ゆり・著/学研プラス・刊)の著者水原ゆりさんは、ライフコンサルタントとして活躍している女性である。どんな仕事なのか。
現在、私は「ライフコンサルタント」として、人生を思いどおりに生きたい女性たちに向けて、毎日がキラキラと輝くライフスタイルや心のあり方について、コンサルティングやセミナー、働き方のプロデュースをしています。
『仕事も恋も思い通り! 人生を変える成功法則より引用
この本を書く1年前までは看護師として働いていたという。看護師としての毎日が決して楽しくなかったわけではない。ただ、何とも言葉にしがたい漠然とした思いがあったようだ。
でも、心のどこかで、「もっと違うことができるのでは?」「もっと自分をキラキラ輝かせて、ワクワク生きる道があるのでは?」と、モヤモヤしていました。
『仕事も恋も思い通り! 人生を変える成功法則』より引用
そして、当時の気持ちのすべてを形容するキーワードにたどり着く。
自分を輝かせるためのキーワード
そのキーワードは、あまりにもあっけなく響くかもしれない。
思いどおりの人生をつくりたい。
私を動かしたキーワードは、これでした。もっと具体的に言えば、
大好きな人と結婚したい。
幸せと思える仕事がしたい。
お気に入りのものに囲まれて過ごしたい。
オシャレなお洋服しか着たくない。
キラキラ輝いた自分でいたい。
『仕事も恋も思い通り! 人生を変える成功法則』より引用
やっぱり、「なんかいいことないかな…」なんて漠然と考えているだけではだめなのだ。願いというのは、具体的であればあるほど手に入れやすくなるような気がしてならない。こうなりたいという自分像が定まり、そうなるという気持ちを固めればブレることもなくなるだろう。
ブレることなく進めていく過程
では、こうした過程をどのように進めていけばいいのか。章立てがそのままストーリーに感じられる。
第1章 「なりたい自分」を思い描く
第2章 「思い込みの枠」をはずす
第3章 「成功にふさわしい自分」になる
第4章 「フライングの半歩」を踏み出す
第5章 「愛」と「お金」を引き寄せる
そして、“おわりに”に記された一文が、なんとなくモヤモヤしている老若男女に刺さるだろう。
平凡な主婦だった私が、仕事も恋もプライベートも望みが現実になり、思い込みの枠をはずすことで、人生はこうも変わるものかと実感しています。
『仕事も恋も思い通り! 人生を変える成功法則』より引用
基本的に女性向けに書かれた本なのだろうが、すべての人にアピールする内容だ。50半ばになった筆者だって、できることならいつまでもキラキラしていたい。そして、自分がそう思って動き出さなきゃ、絶対に輝けるわけがない。まずは、ずっと諦めていたあれから始めてみようかな。
【書籍紹介】
仕事も恋も思い通り! 人生を変える成功法則
著者:水原ゆり
発行:学研プラス
看護師で平凡な主婦だった27歳の女性が、パソコン1台で起業し、思いのままのキャリアと愛とお金を手に入れた、とっておきの秘密。彼に愛されながら、仕事を楽しみながら。ガツガツではなく、スルリスルリと……豊かで欲ばりな、夢の叶え方!