短気な人は、イライラしやすいことを悩みがちです。不機嫌な表情を抑えられなかったり、怒鳴ってしまったり。怒りをコントロールできなければ、やがて誰からも相手にされなくなります。
『たった2分で、怒りを乗り越える本。』(千田琢哉・著/学研プラス・刊)の著者によれば、ビジネスパーソンは「怒りを克服した順から出世していく」と述べています。人生を制するために、怒りについて学びましょう。
怒りは、あなたの課題を教えてくれる
イラッとしたことに遭遇したら、それは現在のあなたの課題。(中略)あなたの心の状態を投影しているだけなのだ。
(『たった2分で、怒りを乗り越える本。』から引用)
怒りは、2種類に分けられます。「他者への怒り」と「自己への怒り」です。怒りをコントロールするコツは、「誰に対して怒っているのか?」を理解することです。
生きていれば「イラッ」とすることがあります。たとえば、若いカップルが楽しそうに手をつないでいるのを見かけたとき。恋人がいない人、あるいは恋人とうまくいってない人が「イラッ」とするならば、それは「自己への怒り」です。
満員電車のなかで乗客の多さに「イラッ」としたら……時間に追われて、しかもタクシー代を惜しんでいる「自己への怒り」です。毎日、数千円のタクシー代を当たり前に使える身分になるためには? 集団通勤から頭ひとつ抜け出すためには? 「怒り」のおかげで、克服すべき課題が明らかになります。
怒り続けるのは、時間のムダ
恋というのは、相手の長所に惚れることだ。
愛というのは、相手の短所を許せることだ。
(『たった2分で、怒りを乗り越える本。』から引用)
惚れていれば、怒りを感じない。愛することは、許すこと。愛する者から裏切られたとき、怒りを通り越して「悲しみ」に暮れます。
恋愛だけでなく、勤め先や職業についても応用できます。現状に不満があるとして、「長所(メリット)が見出せない」「短所(デメリット)が許せない」という2つの条件がそろっているなら、転職すべきかもしれません。怒りの炎をくすぶらせて、ウジウジと踏み留まっているのは「時間のムダ」です。
どうしても怒りを抑えられないときは……とっておきの方法があります。