南仏の伝統菓子がフライパンで作れる
南仏エクス・アン・プロヴァンスに”カリソン”というダイヤモンド型の有名な郷土菓子がある。カリソンの語源は「抱擁」。
15世紀、善良な王様が結婚の際、姫に笑顔になってもらおうと宮廷菓子職人に特別な菓子を作らせたのがそのはじまり。南仏の特産のアーモンドとメロンをベースにした生地を砂糖と卵白でコーティングした菓子の繊細な味に、それまであまり笑わなかった姫が思わず微笑んだという逸話がある。そして王様はこの菓子を「ディ・カリン・スン=プロヴァンスの方言で抱擁」と呼ぶことにした。やがてこの菓子が世に広まり「カリソン」という名で定着し、フランスでは今でも高級菓子として親しまれている。
本書では、からだにいいおやつのにカテゴリーにカリソンのレシピがある。しかも、フライパンだけで作れるというからこれもうれしい驚きだ。作り方は、ミキサーでかくはんしたメロンとオレンジピールをフライパンに入れ、ここにアーモンドパウダー、砂糖を加え混ぜて加熱。水分をとばし、ひとまとまりになるまで焦がさないように練る。この生地を1cmの厚さにのばし、風通しの良い場所で冷やし固め、ダイヤモンド型に切り分ける。表面に粉砂糖と卵白とレモン汁を混ぜたグラスロワイヤルを塗って乾かせば出来上がり。さっそく試してみたい!
炊飯器でタルトタタンやフォンダンショコラも
電気炊飯器のスイッチを押すだけで、焼きあがるお菓子にも注目だ。
りんごの甘みを生かす皆が大好きなタルトタタンも炊飯器なら失敗なく簡単に焼き上げられるという。内釜にバターを塗り、切ったりんご、砂糖、レモン汁、バターを入れてスイッチオン。これで煮りんごが出来上がるので煮汁だけを取り出す。ボウルに卵を割りほぐし、煮汁に牛乳を加えたものを加えて泡立て器で混ぜ、ホットケーキミックス、溶かしバターを加えて生地を作り、煮りんごにかぶせるように入れて再びスイッチを入れる。スイッチが切れたら、おいしいりんごの香りがただようタルトタタンの焼き上がり!
この他、とろ~りとした舌触りが病みつきになるフォンダンショコラなども、材料を混ぜて炊飯器のスイッチを入れるだけで、誰にでもラクラク作れるそうだ。
本書があれば、1年365日毎日違うスイーツを楽しんだとしても、あと135種ものレシピが残っている。これからの暑い夏に向けたひんやりおやつも、また、食事制限をしている方でも楽しめるヘルシーなおやつやドリンクのレシピなども満載で、使える一冊になること間違いなし。
【書籍紹介】
大好評おやつBEST500
著者:フーズ編集部
発行:学研プラス
子どもに安全でおいしい手作りおやつを食べさせたいと思っているママ、自分時間の趣味として週末に作ってみたい女性など、日々の暮らしをほっこりさせてくれるおやつ500品を紹介。これ1冊があれば毎日のおやつがすぐレシピが決まります。